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塾がチラシで宣伝するメリットとチラシの反応率を高めるコツを解説

「チラシを作っても、問い合わせが来ない」「いまどき、チラシに効果はあるのか」と悩む塾のマーケティング担当者も、少なくないのではないでしょうか。
Webが活況な現代、チラシは古典的な手法で、効果性が高いとは感じられないかもしれません。しかし、塾に限っては、チラシはまだまだ活用できる媒体です。
今回は、反響率の高い塾チラシに見られる共通点や、貴塾のチラシの効果性を高めるコツなどを解説します。今日から取り入れられるノウハウも満載です。ぜひ、最後までご覧ください。
目次
塾のチラシは、まだ効果が期待できる

Webが全盛といわれる現代でも、塾が配布するチラシには一定の効果が期待できます。チラシは活用手法が多く、顧客に塾の情報を直接届けられるためです。
ただし、競争が激化する市場では、「いつも通り」「テンプレ通り」に作っても、チラシの効果は期待できません。反響率を上げるチラシのポイントを押さえて作成し、効果検証と改善を繰り返す取り組みが重要です。
2023年ごろの三大都市圏の新聞購読率は、10~30%です。ただ、都市部は世帯数が多いため、購読率が低くても発行部数は膨大な数に上ります。地方都市を見ると、40~50%以上の世帯が新聞を購読する地域も見られます。
ご存じのとおり、新聞をひらくとチラシがまず目に入ります。折込をやめる塾も多いようですが、だからこそ競合が少ない媒体ともいえます。あらためて、活用の可能性を考えてみても良いでしょう。
※ 参照:都道府県別上位3紙朝刊販売部数・世帯普及率|読売新聞
塾がチラシで宣伝するメリット

塾がチラシを広告・宣伝に活用するメリットは、3つあります。メリットのそれぞれを、詳しく見ていきましょう。
(1) 自塾の特徴や個性を訴求しやすい
チラシは、カラーやデザイン、キャッチコピー、画像などで独自性を打ち出しやすい媒体です。自塾の強みや個性をアピールでき、地域ニーズに合った情報を届けられます。
Web媒体の広告と比べ、レイアウトの自由度が高いのもチラシの強みです。画像を配置する位置や大きさ、テキストとの重ね方、注目情報の配置場所など、要素一つひとつに徹底的にこだわって作成できます。
また、チラシをはじめとする紙媒体の広告は、俯瞰性や視認性にも優れています。メイン情報を強く訴求すれば、狙い通りのメッセージを顧客に伝えられるでしょう。
(2) スマホ“以外”に塾の情報を届けられる
紙媒体ならではの強みを持つのも、チラシのメリットです。大半の人が使用するスマホは、利便性は高い反面、「複数の情報の比較に向いていない」デメリットもあります。
「A塾の情報を見ながら、B塾と比べて検討したい」といった場合、ブラウザウィンドウを複数立ち上げ、切り替えながら見なければなりません。日々忙しく、時短を重視する保護者層にとって、この作業は実に手間がかかります。情報を比較したい顧客にとって、紙媒体が持つ一覧性は、見逃し難いメリットです。
また、学校では、まだまだ紙媒体が活用されています。生徒や保護者も、紙媒体からの情報収集に慣れていることもチラシの利点になるでしょう。
(3) さまざまな用途に活用できる
チラシは、1枚作っておくと、多用途に活用できる媒体です。新聞折込に使っても良し、ポスティングやDMへの封入、近隣の店舗店頭への設置など、チラシを作っておくと多くの広告・宣伝手法をフル活用できます。
反響率の高い塾チラシ制作のコツ7つ

問い合わせが発生する、反響率の高い塾チラシには、共通点があります。全国の塾を知り尽くす塾探しの窓口編集部は、チラシの反響率を高めるポイントを7つに整理しました。
塾のチラシ制作における7つのポイントを、詳しく解説します。今日から活かせる内容があれば、ぜひ着手してみてください。
(1) ターゲットとメインメッセージを明確にする
反響率の高い塾チラシは、ターゲットが明確に設定されています。
ターゲット設定は、マーケティングの基本ともいえる重要事項。獲得したい顧客に効果的なアプローチを実践するためにも、ターゲットを明確にしましょう。
ターゲットは、顧客が「これは自分のことだ!」と感じてもらえるよう、できるだけ具体的に細かく設定します。「成績中下位層の中学生」だけでは、ターゲット設定としては不十分です。「家庭学習が面倒で習慣化されておらず、いつもテスト前に慌てて用語を暗記するのが精いっぱいの中学生」といった精度で設定しましょう。
(2) ターゲットに“刺さる”キャッチコピーを入れる
ターゲットが具体化されている塾のチラシは、ターゲットに“刺さる”ように作られています。チラシで最初に目に入るキャッチコピーも、ターゲットに“刺さる”文言を駆使して、作られます。
ありふれたキャッチコピーでは、顧客の目を引きつけることはできません。ターゲットを深く理解し、ターゲットの悩みに寄り添い、ターゲットが求める情報を明確にして、キャッチコピー化しましょう。
たとえば、「夏期講習生募集」というキャッチコピーは、よく見られます。しかし、夏になればどの塾も同じキャッチコピーを発信し、差別化はできません。自塾の強みとターゲットに刺さるキャッチコピーは何か、何度も練ってみてください。
(3) メリットだけでなく、ベネフィットも訴求する
反響率の高いチラシは、メリットだけではなく「ベネフィット」の訴求が上手です。
メリットとベネフィットの違いは、以下の通りです。
メリット | 商品・サービス等の長所、利点 例、「マンツーマン指導」「自習室使い放題」 |
ベネフィット | メリットによって顧客が得る恩恵、潜在的に提供できる喜び 例、「理解不足を瞬時に発見して指導」「勉強時間がみるみる増える」 |
競合塾のチラシやホームページを研究してみてください。実は、自塾と同じ「メリットの訴求」に終始してはいないでしょうか。
メリットは、塾の機能やスペックの訴求に過ぎません。一方、ベネフィットは顧客に「自塾で得られる価値」をわかりやすく訴求できます。顧客が塾を利用した未来を具体的に描けるようになり、問い合わせてみようという意欲を喚起する効果があります。
ベネフィットを意識し、チラシを作成してみてください。
(4) 実例や口コミを豊富に紹介する
我が子を預ける保護者にとって、その塾が「信頼できるかどうか」は大切なポイントです。実例や口コミ・評判は、掲載情報の信頼性向上に一役買います。反響率の高いチラシは、総じて実例や口コミを織り交ぜて構成されています。塾生本人の写真を載せたり、手書きの口コミを使ったりと、情報の信ぴょう性を高める工夫も見られます。
ただし、掲載に当たっては個人情報に注意してください。紹介したい本人と保護者に同意を得ること、個人情報を特定できる情報は掲載しないことは、とくに配慮が大切です。
(5) キャンペーンや特典をアピールする
「限定」「お得」などの文字は消費者心理をくすぐり、問い合わせや入塾のきっかけとなり得ます。反響率の高い塾チラシは、ほぼ間違いなくキャンペーンや特典を紹介しています。
キャンペーン・特典も、あくまで自塾のターゲットにとって魅力的であるものを用意しましょう。「新1年生対象」「新受験生対象」など、季節感を活用した訴求もおすすめです。
競合塾や他塾が実施していないキャンペーン・特典を始められると、注目されやすく、さらに効果性が高まるでしょう。
(6) デザインを洗練させる
効果のあるチラシは、見やすさ・読みやすさ・印象の残りやすさに優れたデザインで作られています。
素人っぽさが残るデザインや、「いかにもWordで作りました」という印象を与えるデザインのチラシは、顧客の印象に残らず、読んでもらえない可能性が高いでしょう。また、情報が整理されておらず、目的が不明瞭なチラシや、ごちゃごちゃした印象のあるチラシも敬遠されます。
チラシのデザインは、プロへの依頼が近道です。後半で詳しく解説しますので、続きをご覧ください。
(7) 自塾の強みを遠慮なく紹介する
反響のあるチラシは、塾の強みや個性がわかりやすく、かつ強くアピールされています。ターゲット像が明確化され、ターゲットに刺さる強み・個性が明確に整理されている証拠です。
さらに、大手塾や他塾にはない、自塾ならではの特徴を紹介しているチラシもよく見てもらえるでしょう。
個別指導塾が乱立する今、個別指導であることはセールスポイントとしては不十分です。顧客の「どの個別指導塾がうちの子に合うのか」という悩みに呼応できる、自塾ならではの特徴を言語化し、紹介してみてください。
チラシの反響率を高めるプラスαのコツ

塾のチラシは、活用する際に4つのコツを押さえると、反響率をアップさせられます。次のチラシから導入できる、効果性向上のコツを解説します。
(1) 新聞折込は「エリアとタイミング」が大事
新聞折込にチラシを活用する塾は、エリアとタイミングを見極めましょう。商圏のターゲットが、塾を必要とするタイミングに合わせて折り込まれるよう手配します。
たとえば「テスト対策実施」を訴求するチラシなら、折込エリアと通学区、商圏を地図に示し、学校ごと(通学区ごと)に最適な折込日を決定します。テスト対策講座のスケジュールに合わせ、実施1週間前程度から複数回、折り込みましょう。
A中学とB中学でテスト日程が異なる場合は、折込スケジュールも2種類作成することになります。
手間はかかりますが、その精度で折り込みを実施してこそ、効果性が高まります。
(2) 問い合わせを受ける動線を確立させておく
チラシを見て興味を持った顧客がいても、問い合わせにつなげられなければ機会損失となります。塾に対する興味を問い合わせに速やかにつなげるよう、顧客にとって利便性の高い問い合わせ経路を用意しましょう。
電話のほか、ホームページの問い合わせフォーム、メールは最低限用意したいところ。公式LINEなど、チャットツールの導入もおすすめです。
(3) チラシとWebを連動させる
チラシは紙面の制約があり、塾のすべての情報を掲載することは至難です。チラシを見て興味を持った顧客の中には、Webで検索し、より詳しい情報を知ろうとする人もいます。
このとき、塾のホームページの情報が古かったり、更新の気配が感じられなかったりすると、顧客は不安を抱くでしょう。
チラシから直接問い合わせという経路だけではなく、チラシからホームページに遷移する動線も想定し、Web情報の充実も図っておくと効果的です。
(4) チラシを多用に活用する
マーケティングに携わる方なら、ザイオンス効果を聞いたことがあるでしょうか。ザイオンス効果とは、特定の情報等に反復接触すると、好感度や評価が高まる心理的傾向です。
チラシの活用でも、この効果を利用しない手はありません。
せっかく作ったチラシを、新聞折込だけで完結させるのはもったいないこと。学校前での配布やダイレクトメールへの同封、友人紹介用に生徒に配布、商店街の店頭に設置してもらう…など、さまざまな場面で顧客の目に触れるよう、工夫してみてください。
限られた期間に接触回数を増やせば、ザイオンス効果によって貴塾の存在と名前を、顧客に浸透させられる可能性があります。
チラシでの広告が効果を発揮しやすいタイミング

チラシを使った広告が、効果を発揮しやすいタイミングを4つ、解説します。生徒・保護者層の「勉強に対するニーズ」が高まる時期を逃さずにチラシを投下すれば、広告効果の最大化が期待できます。
(1) 定期テストの1か月~3週間前
学校の定期テスト前は、わかりやすくニーズが高まる時期です。現状のままでは成績に不安がある生徒や、次のテストで何としても結果を出したい生徒などをターゲットとしたチラシを活用しましょう。
テスト前は「テスト対策補講」など開講する塾も見られます。回数や時間の指定があるイベントは、生徒側も「いつ塾に行けばいいのか」が明確になります。塾に足を向ける心理的ハードルを下げやすいのも、この時期特有の広告宣伝のメリットです。
新規に来塾した生徒と関係性を深め、テスト対策で満足してもらって入塾につなげるには、少なくとも2週間程度は期間が必要ではないでしょうか。テスト2週間前には新規生を集められている状態をめざし、テストから逆算して1か月~3週間前にはチラシによる訴求開始をおすすめします。
(2) 長期休みの1か月~2週間前
長期休みは、保護者層の勉強に対する意識が高まりやすい時期です。「放っておけば、休み中に勉強しないのではないか」「今のまま休みに入ると、だらけてしまいそう」といった不安に対し、季節講習の訴求が効果を発揮します。
地域のニーズに合わせ、季節講習中に達成したい目標をキャッチコピーにしたチラシを配布すれば、相当の集客効果が見込めるでしょう。
長期休暇に季節講習を利用するメリットを、具体的かつわかりやすく訴求する手法もおすすめです。
長期休み開始と同時に新規生が授業に揃っている状態が理想的です。受付や講習準備にかかる期間を踏まえ、長期休みの1か月前くらいから広告を始めると良いでしょう。
(3) 3月中旬~下旬
3月中旬~下旬は、3つの訴求ポイントを相乗的に活用できる、広告のベストタイミングです。
・高校合格結果
・新年度(進級)準備
春期講習に関しては、前項「長期休みの1か月~2週間前」で解説した通りです。
高校合格結果は、3月中旬には出揃うのではないでしょうか。「速報」「〇〇高校合格実績」と、パッと視線を引きつけるキャッチコピーを使った広告をつくれるのは、この時期だけです。
また、生徒・保護者層の意識が進級に向かう時期でもあります。前学年の復習を完了させ、進級に備えましょう、という訴求も活用してみてください。
(4) 2月~3月上旬
2月~3月上旬は、大学受験結果を掲載したチラシを作成できる時期です。私立大学の合否が軒並み発表され、3月上旬には国公立大学(前期)の結果も判明します。難関大学や有名大学は、大学名だけで視線を集められる要素。このタイミングを活用しない手はありません。
大学合格結果を掲載したチラシのターゲットは、2つ想定しましょう。
1. 大学受験をめざす高校生
2. ゆくゆく受験を考えている中学生と保護者
1は、いわずもがなのターゲットです。チラシを配布して、即反響が期待できます。
2は、見落としやすいものの、重要顧客となり得る層なので、注目してみてください。勉強に対する意識と感度が高く、早期から前のめりになって “良い大学受験塾”を探している潜在的な顧客層です。定期的にチラシ等の広告宣伝を実施し、塾名の認知を高めておくことで、いざ塾探しとなったタイミングで真っ先に問い合わせしてくれる可能性を高められるでしょう。
塾の集客に貢献するチラシを完成させる手順

集客につながる効果性の高いチラシは、この章で解説する4つの手順を押さえると作成できます。順を追って、解説します。
(1) ターゲット・テーマの決定
まず、チラシのターゲットを決めます。塾のターゲットではなく、チラシのターゲットです。
チラシ作成では、「チラシ1枚×ターゲット1つ」がおすすめです。欲張って情報を載せても、チラシの訴求ポイントがぼやけてしまいます。
「塾では小中高生を受け入れているが、今回のチラシは『テスト結果が良くなかった中学生向け』」など、1枚のチラシのテーマを決めてから作成します。
(2) 掲載情報の精査
チラシのターゲットとテーマに合わせ、載せる情報を選定します。ターゲットに“刺さる”内容であることを前提に、情報を決定しましょう。
テスト結果が良くなかった中学生・保護者には、勉強法指導のサービスが刺さるかもしれません。あるいは、「次のテストへの計画を立て、徹底的に取り組む短期講座」「テストが伸びない原因を究明するプロの分析」などといったアイデアも良いでしょう。
あわせて、コースや授業の様子、サービス・サポート、特典など、塾の基本情報も正しく掲載します。
(3) デザイン
チラシは、原稿は塾が作り、デザインはプロに依頼する作成方法がおすすめです。
プロのデザイナーは広告会社や制作会社のほか、フリーで活躍する人もいます。デザイン力があることはもちろん、塾の理念や特徴を理解しようとする姿勢を持っているかどうかも、選定基準にしてください。
デザイナーは、顧客の思いを端的に表現するデザインを考案します。しかし、その一方で、デザイナー自身の顧客理解度も、デザインに影響を与えます。塾を深く理解してくれたデザイナーほど、塾が訴求したいポイントを際立たせるデザインを実現してくれます。
(4) 校閲・校正
最後に、校閲・校正を実施します。校閲とは掲載情報の誤りを正す作業で、校正は表記の誤りを正す作業を指します。チラシでは、どちらも大切な工程です。
料金の表示ミスは、顧客からの信頼を失いかねません。また、電話番号やメールアドレスのミスは、問い合わせを失わせます。
子どもに対し「教育」を実践する塾には、保護者も強く「正確さ」を求めます。必要に応じて外部のプロの手を頼りながら、正しい情報を掲載しましょう。
塾の集客には「集客サイト」の併用もおすすめ

集客サイトとは、塾を紹介しながら、閲覧した読者を問い合わせとして塾に送客するサービスです。顧客が塾名でWebを検索した際、検索結果の上位に表示される集客サイトも多く、顧客に情報を届ける新しい手段としても活用できます。
料金体系は、集客サイトによって異なります。おすすめは、完全入塾型の塾探しの窓口です。資料請求や体験授業の申し込みではなく、入塾によってはじめて費用が発生するため、入塾につながらない問い合わせにコストをかける必要がありません。
口コミも集められ、塾の信頼・実績アピールの場としても活用できます。
まとめ
塾のチラシは、まだまだ効果が期待できる、大切な広告宣伝媒体です。記事で紹介した作成のコツを押さえれば、反響率の高いチラシを完成させられるでしょう。ぜひ何度も見返し、自塾のマーケティングに活用してください。
あわせて、集客サイトの利用もおすすめです。塾探しの窓口は、日本最大級の完全入塾課金型集客サイト。年間200万人が利用する規模で、効率良く顧客に塾を宣伝できます。


