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塾のX(旧ツイッター)運用の基本から成功させる戦略まで解説

生徒や保護者が毎日のように利用するSNSは、情報訴求ツールとして欠かせない存在となっています。ただ、効果的な活用ノウハウを知らないために、「アカウントを持っているだけ」「お知らせを流すだけ」になるなど、活用しきれない塾も多いのではないでしょうか。
今回はSNSのうちX(ツイッター)に焦点を当て、運用の基本から成功のための戦略、注意点まで詳しく解説します。問い合わせが絶えないSNSに育てるヒントが満載です。ぜひ、最後までご覧ください。
目次
塾がX(ツイッター)運用で直面する3つの課題

Xを運用する塾の多くが悩むポイントを、3つに整理しました。貴塾が思い当たる課題はあるでしょうか。
(1) 集客につながらない
投稿しても、いいねをしても、実際の問い合わせにつながらないとの悩みは、もっとも多いかもしれません。Xからの集客に効果的な手法を知らない、必要な効果検証を実施できていない場合に、直面する課題です。
(2) 何をKPIにすればよいかわからない
X運用のKPI(業績を評価する指標)がわからず、その場しのぎで運用しているという課題を抱える塾もあります。フォロワー数やいいね数を見ても、Xの集客導線を理解していなければ、運用の効果測定は不可能です。
(3) 運用に適した人材がいない
「SNSなら、若手が適任」と、適性を踏まえず丸投げする運用では、期待する成果は得られないでしょう。X運用の知見を持つ人材がおらず、苦肉の策として当番制を採用し、一貫性が見られないアカウントになるケースもあるようです。
塾のX(ツイッター)運用にあたって知っておくべきこと5つ

Xからの集客を実現するために、Xに関して知っておくべき5つの事柄を解説します。
(1) X(ツイッター)のアルゴリズム
アルゴリズムとは、ユーザーの行動データから求められているコンテンツを分析し、優先的に配信するプログラムです。
Xで分析される要素は、おもに以下の通りです。
・ユーザーの興味関心
・ユーザーの行動履歴
・エンゲージメント(いいね、リポスト、リプライ など)
アルゴリズムが「ユーザーが関心を持っている」とみなしたコンテンツは、おすすめとしてタイムラインに表示されます。
アルゴリズムを理解すると、ユーザーにどのようなアクションをしてもらえば、自塾アカウントの評価が高まるのか理解でき、より効果性の高いコンテンツ開発につながります。
(2) X(ツイッター)でできること
Xでできる基本機能は、5つあります。
・ポスト(投稿)
・リプライ(返信)
・リポスト(引用)
・ブックマーク(保存)
・メンション(特定の相手に通知送信)
投稿が健全なリプライで盛り上がると、アルゴリズムの評価が高まります。また、リポストされた投稿はフォロワー外にも届く可能性が高まり、ブックマークが多いアカウントは「有益な情報を発信している」とみなされます。
それぞれの機能には役割があり、もたらされる評価が変わります。基本機能を理解した上で、運用ルールを定義していきましょう。
(3) X(ツイッター)プレミアムアカウントの料金とメリット
Xは基本的に無料で利用できますが、有料プラン「Xプレミアム」に加入すると、さらに多くの機能が開放されます。以下は、Xプレミアムで利用可能な機能の一例です。
・投稿後、1時間内なら投稿を編集できる
・140字以上の長いテキストを投稿できる
・最大3時間(8GB)の動画を投稿できる
・コミュニティを作成する など
Xを本格的に運用したい塾は、Xプレミアムの利用を検討しても良いでしょう。なお、Xプレミアムは開放される機能別に3種類あり、それぞれの料金は、以下のとおりです。
プランレベル | ベーシック | プレミアム | プレミアムプラス |
---|---|---|---|
利用料(年額) | 3,916円 | 10,280円 | 60,040円 |
※ 料金は2025年3月時点
(4) X(ツイッター)広告の機能とメリット
より多くの人にリーチしたい場合は、Xの広告機能がおすすめです。広告は投稿の表示回数を圧倒的に増やし、幅広い年齢層に見てもらえる可能性が高まります。また、細かくターゲティングしての配信も可能で、拡散された先でリポストされた広告は課金対象外など、さまざまなメリットがあります。
広告から塾の公式ホームページへの遷移を狙ったクリック課金式の広告なら、1クリックあたり15~200円程度が相場。広告費用は課金方式や種類、競合の有無などによって変動します。
(5) X(ツイッター)と相性の良いSNS
X単独で運用しても構いませんが、相性の良いSNSと連動させると相乗効果が生まれます。複数のSNS併用によってリーチできる層が広がり、かつ問い合わせへの動線の利便性も高められます。
たとえば、LINE公式アカウントは、Xと合うSNSです。Xで情報を届け、LINEで問い合わせを受けるという動線を確立できるでしょう。LINEと公式サイトなど、問い合わせ経路を複数設置したい場合は、複数URLを1ページにまとめられる「リットリンク」が便利です。
塾のX(ツイッター)アカウント運用の基本ステップ

運用に困っているXアカウントを、「投稿に興味を持って」という問い合わせが起きるまでに育てる基本の3ステップを解説します。
(1) 運用の目的を明確にする
まず、Xの目的(ゴール)を決めます。集客を最終的なゴールとする場合、ゴールに至るマイルストーンもいくつか設定しておきましょう。リーチ数やエンゲージメント率など、ゴールに直結する要素をKPIと定めます。
(2) 運用ルールと担当者を決める
運用ルールは、企業アカウントであることを意識しつつ決めてください。ふさわしくない言葉遣いや投稿内容も決めておくと、運用に一貫性が生まれます。あわせて、担当者も適性を踏まえて決定します。
(3) わかりやすく、見たくなるプロフィールを作る
Xアカウントのプロフィールは、投稿に興味を持った人を引きつける役割を果たします。わかりやすく、特徴が一目でわかる魅力的な表現を工夫しましょう。
アイコンは企業のブランドが伝わるもの、かつ親しみを感じさせるものがおすすめです。
塾がX(ツイッター)集客を成功させる必須戦略7つ

いよいよ、Xの具体的な運用ノウハウを解説します。運用に当たっては、先に定めた「ゴール」を常に意識してください。すべての投稿やアクションが、ゴールにつながっていることが重要です。
(1)「おすすめ」表示を目指す
投稿を多くのユーザーに届けるためには、「おすすめ」に表示されることが近道です。Xのおすすめはアルゴリズムによって決められており、フォロワー以外のユーザーにも表示されます。
「Xではいいねやリポスト集めが大切」といわれるのは、このおすすめ表示の仕組みが根底にあります。ユーザーの役に立つ投稿、共感を集める投稿を作成していきましょう。
(2) 画像や動画を活用する
XはテキストをベースとしたSNSであり、気軽に投稿できる点がメリットです。ただ、現在は視覚的なコンテンツのほうがユーザーに好まれ、注目されやすい傾向があります。
できるだけ、ビジュアルコンテンツの活用を目指してください。
画像や動画はユーザーの投稿滞在時間を延ばし、アルゴリズムにも良い影響を与えます。
(3) 分析ツールを利用し、改善を続ける
投稿は後工程が重要です。「投稿の結果、どうだったのか」を分析し、課題発見と改善を継続するPDCAサイクルにつなげましょう。
Xの運用状況分析におすすめのツールは、以下の2つです。
・X Premiumのアナリティクス機能
・SocialDog
X純正の分析機能は、投稿ごとのエンゲージメントの測定に便利です。フォロワーのアクティブ時間の把握にも役立ちます。
SocialDogは外部ツールです。直感的な操作で詳細な分析を利用できるほか、フォロワー管理や予約投稿など、便利な機能もついています。
(4) ターゲットのニーズを深掘りし、呼応する投稿を続ける
Xで集客するためには、ユーザーに「このアカウント(塾)なら、自分の困りごとを解決してくれそうだ」と、期待を持ってもらうことが第一歩です。発信内容も、ターゲットを深く理解し、ニーズに丁寧に寄り添う必要があります。
まず、ターゲットを細かく設定しましょう。どのような課題を抱えており、どんな性格で、毎日どのように過ごしているのかを、具体的に考えます。通塾する生徒の様子を観察し、ニーズが高いと思われる課題に呼応する投稿を作成しても良いでしょう。
(5) 投稿する時間帯を意識する
投稿する時間帯も重要です。ターゲットがXをよく見る時間帯に投稿しなければ、タイムラインが刻々と流れてしまい、せっかくの投稿もエンゲージメントにつながりません。
メインターゲットの生活リズムや行動の傾向、またアナリティクス機能から見えたアクティブ時間を踏まえ、最適な投稿時間帯を見つけてください。
(6)「人」の存在を感じさせる投稿を入れる
塾は、人が人から指導を受ける場所です。Xにも、可能な限り人間味あふれるコンテンツを投稿してみてください。アカウントの向こうに「人柄の良さ」を感じさせられれば、親しみの醸成につながり、問い合わせにつながる可能性を高められます。
共感を集めるエピソードやスタッフの紹介、教室での裏話など、「ちょっと見たくなる」内容が見る人の好感を呼び起こします。リプライ・リポストを促す文言を意識的に入れると、さらにエンゲージメントへの期待が高まります。
(7) 長文で投稿し、滞在時間を延ばす
Xのアルゴリズムは、ユーザーの投稿滞在時間を重視します。投稿のクリックから2分以上閲覧が続いた投稿は、きわめて高く評価され、アルゴリズムでも優勢になります。
ターゲットがじっくり読みたくなるような投稿を、ぜひ考案してみてください。動画や画像を活用して視覚的に訴求すると、ユーザーの耳目を集めやすくなります。
塾のX(ツイッター)運用でやってはいけないこと

良かれと考えて実施した取り組みが、逆効果になる例もあります。塾のX運用で避けるべき4つの行動を、詳しく解説します。
(1) CVにつながらない完結型の投稿
「教科の問題を投稿し、リプライで解答を添える」「推薦入試を突破する対策5か条を紹介する」といった投稿を見たことはないでしょうか。
一見、ターゲットの興味を喚起し、関心の方向に寄り添っているように思えます。しかし、これらの投稿には、決定的な問題があります。それは、「投稿を見た、その時点でターゲットの行動が完結してしまうこと」です。この投稿だけでは、「では、この塾に問い合わせてみようか」とターゲットの行動変容を起こすことは難しいでしょう。
CV(コンバージョン・入塾)につながらない投稿は、「なにか投稿しなければ」との義務感に追われると起きやすいようです。だからこそ、X運用にはゴールの設定とゴールに至る戦略が大切です。投稿一つひとつに、ゴールに至る動線を戦略的に埋め込んでいきましょう。
(2) お知らせや日記の投稿
「春期講習生を募集しています」「友達紹介キャンペーン実施中です」といったお知らせ、あるいは「今日は教室前の草刈りをしました」「今日は、講師研修を実施します」という日記の投稿も、塾アカウントでよく見られます。Xを情報発信メディアととらえるなら、間違った内容ではありません。
ただ、XをはじめとするSNSは、いかにユーザーに見られるかに工夫を凝らす投稿がしのぎを削る場所です。単なるお知らせや日記では注目を集められず、成果にもつながりません。
生徒集客を目的としてXを運用するのであれば、お知らせ・日記投稿は封印すべきです。設定したターゲットに「もっと知りたい」と思わせる、有益な投稿を考案しましょう。
(3) 闇雲な「いいね」「フォロー」
短時間に大量の「いいね」やフォロー、リポストを行うと、Xがスパム(迷惑)行為と見なし、アカウントが停止・凍結されるおそれがあります。また、誹謗中傷や著作権法違反に当たる行為(他人のコンテンツの無断使用)も避けてください。
Xのガイドラインを熟読して遵守し、健全な運用を心がけましょう。
(4) 不適切な発言・誤解を招く表現
Xは拡散力の高いSNSです。不適切な発言や誤解を招く表現は、またたく間に拡散し、炎上につながるおそれがあります。企業アカウントの炎上はSNS以外のメディアで報道されるケースもあり、企業の信用を一気に失墜させます。また、拡散力が強い分、Xの炎上は沈火に大変な手間とコストがかかります。
社内のガイドラインを作成し、投稿前には複数担当者で表現や内容をチェックするなど、慎重に運用しましょう。
まとめ
Xはテキストベースで気軽に始められ、拡散力の高さで集客に貢献するSNSです。ただ、運用が成果につながるまでには、時間がかかります。数年かけるつもりで、ターゲットに寄り添った有益な投稿を続けてみてください。
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