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塾がLINEアカウントを運用することのメリットや手順、注意点を解説

企業やショップがビジネスに利用できるLINEアカウントは、「LINE公式アカウント」と呼ばれます。LINE公式アカウントを導入する事例も増えており、いまやマーケティングにも集客にも欠かせないツールとなってきました。
無料で始められ、ユーザーの手元にいつもあるスマートフォンに、そして利用頻度の高いLINEアプリに情報を届けられる点も、LINE公式アカウントの強みです。
今回は、塾がLINE公式アカウントを導入し、運用する際のメリットや手順、注意点を解説します。LINE公式アカウントでできることを把握しながら、自社での活用方法を模索してみてください。
目次
塾がLINE(ライン)を活用すべき理由・メリット

塾にLINEの活用をおすすめするのは、それだけの理由があります。LINE運用で得られるメリットを3つ、解説します。
(1) LINE(ライン)はユーザーにとっての利便性が高い
LINEは、国内最大のユーザー数を誇るSNSです。2024年3月時点のユーザー数は、約9,700万人にのぼり、日本の人口の約8割が利用している計算になります(※)。
多くの人が日常的に使用するアプリで、操作に慣れているのもLINEの特徴。利用者の年齢層が幅広く、あらゆるターゲットを網羅できるのもLINEならではといって良いでしょう。生活に密着した、利便性の高いSNSとして、多くの人に利用されています。
(2) メッセージが開封されたか、確認できる
LINE公式アカウントからユーザーに個別配信したメッセージは、個人同士のLINEと同様に「既読」になったかどうか把握できます。重要なお知らせや連絡の際は、とくにとても助かる機能です。
これは紙媒体やメールでのお知らせにはない、LINEならではのメリットといって良いでしょう。
(3) 集客にも活用できる
LINE公式アカウントには、ステップ配信と呼ばれる機能があります。ステップ配信とは、特定の行動を起こしたユーザーに、事前に準備済のメッセージを決めたタイミングで配信する機能です。
「友だち追加の〇日後にキャンペーンのお知らせを配信」「△日後にクーポンを配信」など、ステップ配信は自由にスケジュールでき、集客につながるアクション喚起に役立ちます。
ステップ配信について詳しくは、後ほど解説します。
LINE(ライン)公式アカウントの料金プランと主要機能

LINE公式アカウントの料金プランは、次の3種類です。
・コミュニケーションプラン
・ライトプラン
・スタンダードプラン
プランごとの料金および、機能の違いを解説します。
(1) LINE(ライン)公式アカウントの料金
LINE公式アカウントの料金プランは、月額0円と5,500円、16,5000円で設定されています。
コミュニケーションプラン | ライトプラン | スタンダードプラン | |
---|---|---|---|
月額固定費(税込) | 0円 | 5,500円 | 16,500円 |
無料配信できるメッセージ通数(1か月) | 200通 | 5,000通 | 30,000通 |
追加メッセージの配信 | 不可 | 不可 | 可 ~3円/通 |
※ 参照:LINE公式アカウントの料金プラン|LINEヤフー for Business
プランによって、固定料金内で1か月に配信できるメッセージ通数が変わります。無料のコミュニケーションプランは200通まで、最上位のスタンダードプランは3万通まで配信できます。上限を超えてメッセージを追加配信できるのは、スタンダードプランのみです。
メッセージの通数は、配信先件数にメッセージ数を乗じて算出します。コミュニケーションプランを利用中のアカウントは、1人に配信する場合は月に200通送れますが、200人に配信するなら月に1通だけの配信が可能、ということです。
プランは、いつでもアップ/ダウングレードできます。これからLINE公式アカウントの運用を始める塾なら、コミュニケーションプランでスタートし、必要に応じてプランを見直していくと良いでしょう。
(2) すべてのプランで利用できる基本機能
LINE公式アカウントの全プランで利用可能な基本機能は、以下の通りです。
機能 | できること | 活用法 |
---|---|---|
メッセージ配信 | 友だちにメッセージを配信する ※ステップ配信も含む | キャンペーンや全体連絡の配信 |
LINEチャット | 友だちと1対1でチャットする | 新規客からの問い合わせや、欠席・遅刻の連絡受付 |
応答メッセージ | 送信されたメッセージに、自動応答する | 時間外の問い合わせに対する返信 |
リッチメニュー | トークルームに設置する独自メニュー | 公式サイトやクーポン画面への誘導 |
クーポン | LINEアプリで使えるクーポンの配信 | 集客施策 |
ショップカード | 来店や購入に応じてスタンプを付与 | 入塾や通塾のインセンティブ |
LINE VOOM投稿 | タイムラインへの投稿 | 動画を活用したお知らせ配信 |
LINEコール | 音声通話、ビデオ通話 | 問い合わせの受付 ※ 公式アカウントからの発信は不可 |
レポート機能 | 運用状況の解析レポート | 施策の改善 |
(3) 有料で利用できるオプション機能
費用を支払って利用するオプション機能も、さまざまな種類があります。塾で活用できそうなオプション機能を紹介します。
LINE Messaging API
双方向コミュニケーションを実現します。対話するbotアプリケーションにより、自動返信より高度で、ユーザーに即した応答が可能になります。
LINEで予約
LINEアプリから訪問予約を取れる機能です。空いている日時を提示しておけば、ユーザーが都合の良い枠に予約を入れます。体験授業や校舎見学、三者面談のアレンジメントなどに活用できそうです。
塾がLINE(ライン)運用でできること

LINE公式アカウントを活用すると、業務の効率化や集客施策の効果性アップを狙えます。ここからは、塾での具体的な活用方法を紹介します。自塾で取り入れたいと感じるものがあるか、チェックしてみてください。
(1)【教室運営】塾からのお知らせをメッセージ配信で流す
メッセージ配信は、友だちに一斉に配信する機能と、セグメントを絞り込んで配信する機能(絞り込み配信)とがあります。
絞り込み配信は、ユーザーの属性(性別・年齢・エリアなど)、もしくはオーディエンス(行動履歴)から配信先を選択します。
LINE公式アカウントはプランごとに、配信できるメッセージ通数の上限が決まっています。絞り込み配信を活用すれば、メッセージを届けたい人だけに配信できます。
(2)【教室運営】生徒から欠席や遅刻、振替等の連絡を受ける
個別チャット機能を活用すると、塾生や保護者と個別のやり取りができるようになります。欠席や遅刻、振替などの諸連絡をチャットで受ければ、都度電話がかかってきて、業務を中断される手間もなくなります。
また、メッセージが記録となり、「言った・言わない」の問題も起きにくくなるでしょう。
(3)【集客】ユーザーの行動に合わせたメッセージを配信
ステップ配信は、特定の行動を起こしたユーザーに、決まったスケジュールでメッセージを自動配信します。よくあるパターンに合わせて配信スケジュールを組んでおけば、問い合わせたユーザーに定期的にアプローチを仕掛けられます。
クーポンや魅力的なコンテンツを一緒にお知らせすることもでき、ユーザーのモチベーションを高める働きにも、ひと役買います。
(4)【集客】問い合わせや体験授業申込などの動線UI向上
リッチメニューは、トーク画面下部に固定表示できるメニュー機能です。メニューは、アカウントごとに独自のものを設定できます。
塾なら、以下のようなメニューが考えられます。
・塾への連絡(個別チャットへ誘導)
・塾からのお知らせ(公式サイトの最新情報ページに誘導)
・お得情報へのリンク(公式サイトのキャンペーンページに誘導)
・予約システム(問い合わせページに誘導、もしくは予約用のミニアプリを起動)
(5)【集客】塾の魅力や特徴を訴求する
LINE VOOMを使うと、LINE上にショート動画を投稿できます。他のSNSのタイムラインとほぼ同じ、と考えて構いません。動画コンテンツに力を入れている塾なら、ぜひ活用してみましょう。
いいねやコメントもつけられ、ユーザーとのコミュニケーションにも利用できます。
(6) 【教室運営・集客】時間外の問い合わせも逃さない
LINEの自動応答は、まず活用したい機能です。ユーザーが送ったメッセージに含まれるキーワードに反応し、送るメッセージを複数設定し、自動で返信してくれます。
「体験授業」というメッセージにはAの返信を、「開校時間」というメッセージにはBの返信を…、と細かい設定も可能で、ユーザーにスピーディーにレスポンスできます。
また、電話問い合わせと違い、自動応答したメッセージは記録に残ります。休日に届いた問い合わせを、営業日に確認してあらためて返信する、といった対応も可能になり、問い合わせの取りこぼしを少なくできるでしょう。
塾がLINE(ライン)運用を始める手順

塾がLINE公式アカウントを運用し始める手順を、5つのステップに分けて解説します。
(1) LINE(ライン)公式アカウントを開設する
まず、次の流れでアカウントを取得します。
1. AppStore/Google Playより、LINE公式アカウントのアプリを取得
2.「LINE公式アカウントをはじめる」のボタンから、LINEビジネスIDを登録
3. 管理画面にログインする
(2) 基本的な設定を済ます
管理画面にログインしたら、基本的な設定を済ませます。あわせて、認証済みアカウントの申請もおすすめします。認証が通ると、LINEのポスターをダウンロードできたり、請求書払いを利用できるようになったりと、さまざまなメリットがあります。
ただし、認証には10営業日ほどかかる場合もあるため、できる準備を先に進めていって構いません。
(3) 塾生・保護者に友だち追加を促す
設定が済んだら、まずは既存の顧客(塾生・保護者)にLINE公式アカウントの開設を周知し、友だち追加を依頼しましょう。
塾からのお知らせがLINEで届くほか、塾生・保護者からの連絡もLINEで受け付けられるようになるメリットを伝えると、友だち追加を促進できます。
(4) ホームページや広告でLINE(ライン)アカウントを紹介する
あわせて、ホームページや広告でも、LINE公式アカウントの存在を紹介しましょう。友だち追加用のQRコードを設置し、数ステップで登録できる動線を配置してください。
問い合わせや体験授業・季節講習の申し込みなどもLINE公式アカウントから受けられると添え書きし、ユーザーにとってのメリットを訴求してください。
(5) 状況を解析し、改良改善を続ける
LINE公式アカウント管理画面で、アカウントの統計情報を確認できます。メッセージやクーポンの開封に関するデータや、友だち追加数のなどの遷移も可視化されます。
運用を始めたら、レポート機能を使って状況の解析と施策の改良改善を続けましょう。
塾のLINE(ライン)運用における注意点

塾がLINE公式アカウントを運用する際、注意したいポイントを3つ解説します。
(1) 生徒数が増えると管理が煩雑になる
塾生や保護者との個別チャットに利用する場合、どのアカウントが誰のものか把握する必要があります。ところが、LINEのアカウント名を本名にしている人は、ごくわずか。そこで、LINE公式アカウント側で、相手のアカウント名を書き換える作業が発生します。これは、手作業です。
また、セグメント配信で使うタグ(絞り込み条件)の付け外しも、全て手動です。
以上から、生徒数が多い塾は、管理が煩雑になる可能性を押さえておきましょう。管理業務の円滑化には、LINE公式アカウント向けの拡張ツール(有料)の導入を検討する必要が出てくるかもしれません。
(2) ターゲットのセグメントには限界がある
絞り込み配信に利用されるセグメントは、精緻とはいえません。たとえば属性(年齢・性別・地域など)は、ユーザー側が登録した情報ではなく、LINEヤフー社がユーザーの行動履歴をもとに、独自に推測した情報が付与されています。
正しい情報に基づいたセグメントを行うためには、ユーザー個々から聞き出す必要があります。
詳細なセグメントにもとづいたマーケティング施策を実施したい場合は、LINE公式アカウントとあわせ、他のツールの活用をおすすめします。
(3) LINE(ライン)公式アカウント側からのブロックは不可
LINE公式アカウント側からユーザーをブロックする機能は、ありません。卒塾生やその保護者など、情報を配信する必要がなくなったユーザーにも、相手がブロックしない限り、配信され続けます。当然、この配信も通数にカウントされるため、本来配信したい人にメッセージを届けられなくなる事態も懸念されます。
退会や卒業の折に、都度ブロックや削除を依頼し、確認する手間が発生する点も押さえておくと良いでしょう。
まとめ
LINE公式アカウントは、お知らせの配信や個別チャットなど、塾の運営・集客に役立つ機能が満載の便利なSNSです。無料で使い始められるため、まずはアカウントを開設し、試してみてください。教室運営の効率が上がり、従業員の負担軽減も実現できるかもしれません。
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