小学生の塾選びで確認すべき8つのポイントを具体的に解説

更新日 2024.01.17
小学生の塾選びで確認すべき8つのポイントを具体的に解説

小学生のお子様に塾を検討している保護者の方にとって、どのように子どもに合う塾を選ぶべきかは大きな悩みどころではないでしょうか。特に昨今は新型コロナウイルス流行の影響から休校や自宅学習期間もあり、学習習慣の定着や学力低下を防ぐためにも、子どもに合った塾選びは非常に大切です。

この記事では、小学生が通う塾を選ぶ際の選び方のポイント、塾のタイプごとの違いとお子様に合う塾の見極め方などについてご紹介します。

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(1)目的に合っているか|補習・学習習慣・受験など

小学生が塾に通う目的はそれぞれのお子さんによって異なります。大きく分けて以下のような4つの目的が考えられます。

学力に関する目的

・小学校の授業についていけない。テストの点数が悪くなってきているので点数を上げたい。

・苦手科目があり、その科目だけを重点的に勉強させたい。

・今はまだ問題ないが、将来的に苦手科目ができないようにしたい。

・得意科目があり、さらに高度なことを学びたいと子ども本人が希望している。

学習習慣に関する目的

・夏休みなど長期休みだけ通って、学校がないときも勉強する習慣をつけさせたい。

・習い事が忙しく勉強する時間が取りづらいため、塾に通って勉強する時間を作りたい。

・成績は悪くないが家で全く勉強しないため、学習習慣を身につけさせたい。

中学受験に関する目的

・志望する私立中学に入れるよう勉強させたい。

・中学受験塾に通っているが、内容が難しいため、その補習をさせたい(受験塾+個別指導など)。

学習サポート体制に関する目的

・保護者が共働きのため、勉強を十分に見てあげられず、塾で補いたい。

・内容が難しくなり保護者が教えることが困難になってきたので、塾でプロの先生に教えてもらいたい。

これらのうち、①と②は補習中心の塾から選ぶとよいでしょう。補習塾は学校の内容を丁寧に復習することで、定着させてくれます。また毎週決まった曜日・時間に塾に通うことで、学習習慣が身に付きやすくなります。長期休みの間だけ通うことも可能です。

補習だけではなく、より高度な内容を学びたい場合は、例えば中学の内容まで踏み込んで教えてもらうこともできます(各塾に問い合わせが必要)。

③の中学受験を考えている場合は、中学受験専門塾に通うことになります。通常は集団指導塾に通いますが、個別指導塾を利用するケースもあります。また集団と個別を併用する方法もあります

④は補習塾でも受験塾でも、塾に入れることで学びのプロにサポートしてもらえます。

<コラム>補習が目的でも中学受験塾に入れてよい?
時々、学校の授業の理解を目的にしているのに、中学受験塾(または中学受験コース)を選んでしまう保護者の方がいます。「受験の勉強をすれば学校の成績も上がるだろう」「少し難しいことをやったほうが学校の勉強にも役立つだろう」という安易な考えで、受験をしないのに中学受験塾を選ぶことはおすすめできません

中学受験塾のカリキュラムは小学校で学ぶ内容とは難易度が全く異なり、子どもにとってとてもハードです。また学校で習う基礎的なことが理解できていなければ授業についていけません。宿題も非常に多く、拘束時間も長く、費用も学年が上がるごとに増えます。

何より、受験に真剣に取り組んでいるお子さんたちの中に受験をしない子が入ると、お互いにとってモチベーションに悪い影響が出ることも考えられます。目的に最適な塾選びを心がけてください。

(2)指導方法は合っているか|集団指導か個別指導か

塾の指導方法には、大きく分けて「集団指導」と「個別指導」があります。どちらが合っているかは子どもの性格や勉強の理解度、生活状況などで異なります。集団指導塾と個別指導塾の選び方については、次の章で詳しく説明します。

なお、集団指導塾でも大人数と少人数があります。個別指導塾でも、マンツーマン指導と講師1人に生徒が2人~4人のタイプもあります。

(3)通いやすいか|家からの距離・通塾時間

通塾で帰宅時間が遅くなることも考えられます。保護者の方が送り迎えする場合は多少遠方でも大丈夫かもしれませんが、基本的には小学生の塾通いは、体力的な負担にならず、安全面に配慮された範囲で通える塾を選びましょう。

(4)費用は予算内か|トータルでいくらかかるか

塾にかかる費用は、事前に必ず確認してください。詳しい費用を知るためには、塾に直接問い合わせましょう。web案内だけでは、季節講習費用に追加料金が必要かどうかなどが分からないこともあります。無料体験授業などを利用した際に、保護者の方が直接担当者と話すと、より詳細な費用内訳や年間にかかるトータル額がわかります。

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なお、特に中学受験でかかる金額については、補習塾よりもさらに余裕をもった予算組をすることが大切です。中学受験では小学校3年生2月から小学校6年生1月までの3年間で約300万円程度は最低見込んでおく必要があります。

(5)塾の雰囲気や環境、子どもとの相性は良いか

どんなに実績を上げている塾でも、雰囲気や塾のある土地の環境が悪いこともあります。入塾前に無料体験を利用して、よく確認しましょう。

逆にどんなに雰囲気や立地、実績が良くても、子ども本人がどうしても気に入らない、通いたくないと言う場合もあります。塾に通うのは子ども本人なので、「どうして気に入らないのか」理由を聞いたうえで親子で話し合い、最終的には子どもの希望に合わせてあげてください。無理強いすると勉強するモチベーションも下がってしまいます。子どもが通いたい、勉強したいと思える塾を選びましょう。

(6)カリキュラム・講師の質や教え方は良いか

学習内容そのもののレベルは、事前に無料体験を利用するなどして、子どもに合っているか、塾に入れる目的が達成できそうかなどを確認しましょう。

(7)保護者からの評判は良いか

小学校の保護者の間で極端に評判が悪い塾は避けたほうがよいでしょう。逆に言うと、悪い評価をしている保護者が数人程度ならば気にせず、実際に親子で直接塾を見て判断しましょう。

(8)志望校の合格実績はあるか(中学受験の場合)

子どもの第一志望の中学に合格を多く出している塾を選ぶとよいでしょう。合格実績が多いと、その中学の情報に詳しく、受験問題に精通していると考えられます。合格する可能性も高くなると期待できます。

なお、第一志望が中堅校なのに最難関校合格に力を入れている塾に入ってしまうと、子どもの肩身が狭くなってしまうかもしれません。とはいえ、子どもの能力や伸びしろは未知数です。最初は中堅校を目指していたけれど、学ぶうちに最難関校も狙える成績になる子どももたくさんいます。逆に、途中で受験のモチベーションが下がってしまう子どももいます。幅広い実績のある大手塾を中心に選び、苦手科目は丁寧に見てくれる個別指導塾を使って対応するなどの方法もあります。中学受験に対しては、柔軟に対応することを保護者の方は心がけてください。

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集団指導塾と個別指導塾の違いと選び方

子どもがどちらの指導方法に向いているか確認しよう
子どもがどちらの指導方法に向いているか確認しよう

ここでは塾を選ぶ際に最も迷う最大のポイント、集団指導塾と個別指導塾の違いについて説明します。どのような性格のお子さんがどちらに合っているかなども紹介します。

集団指導塾と個別指導塾のメリット・デメリット
集団指導塾と個別指導塾のメリット・デメリット

(1)集団指導塾の特徴と注意点

小学生向けの集団指導塾の特徴と注意点

集団指導塾は講師1人が多人数の生徒を担当します。学力別にクラスが分けられていることが多く、クラスごとに同じカリキュラムで授業を行います。一クラスは数人~数十人で、塾によって異なります。

学習内容はあらかじめ決められているため、いつまでにどの内容をどこまで理解すればいいか、一目で分かり、目標が立てやすいメリットがあります。また集団で同じ授業を受けることから、周りの友人たちへの仲間意識やライバル意識が芽生え、よいモチベーションを生み出しやすくなります。費用は個別指導と比べて割安で、追加でかかる突発的な費用も発生しづらくなっています。

一方で、多人数に対して一斉に授業を行うため、生徒一人一人の習熟度や理解度へ対応することは難しいことがデメリットです。また周りの友人たちの影響を悪い方向に受けてしまい、プレッシャーを感じたり、やる気を失ったりすることもあります。

なお、従来は集団指導塾の大きなデメリットであった、個人都合での授業振替の難しさは、コロナ禍の影響からオンライン配信などでカバーできる塾が増えています。

(2)個別指導塾の特徴と注意点

小学生向けの個別指導塾の特徴と注意点

講師1人が生徒1人(マンツーマン)、または2人~4人程度を担当するスタイルです。それぞれの生徒に合わせたカリキュラムで授業を進めます。

個別指導塾の最大のメリットは、生徒一人一人の理解度に合わせて授業が行われることです。そのためすでに理解しているところを繰り返し聞くなどの無駄はなく、苦手なところだけ、分からないところだけに集中して学ぶことができ、効率的です。また集団指導塾のように周りの進捗や成績を気にする必要がないので、自分一人の学びに集中できます。

ただし、ライバルや同じ目標に向かって頑張る友人がいないことから、競争意識は芽生えにくくなります。そのため受験を個別指導だけで乗り切るにはモチベーションが不足してしまう可能性があることがデメリットです。またカリキュラムが流動的なため、分からないところばかりを繰り返した結果、全体を総括できないまま学年が終わってしまうこともあり得ます。

その他、個別指導塾は集団指導塾と比較すると費用が大きくなる傾向があります。個別指導のメリットを活かすには、全体の進捗は集団授業塾を利用し、苦手分野のみ個別指導塾を利用して二つの塾スタイルを併用し、使い分ける方法もあります。

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(3)子どもがどちらの塾スタイルに向いているか確認しよう

集団指導塾と個別指導塾、どちらが子どもに向いているかは、一概にはいえません。子どもの性格や学習の習熟状況、他の習い事との兼ね合い、受験をする場合は目指す中学校の偏差値帯やその塾の合格実績などを総合的に見て判断することになります。

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塾を選ぶ際の注意点|無料体験を受けよう!

塾を選ぶ際は必ず無料体験を利用しよう
塾を選ぶ際は必ず無料体験を利用しよう

集団指導塾、個別指導塾ともに、性格的にそれぞれに向いている子の傾向は表に示したとおりですが、必ず当てはまるわけではありません。お子さんがその塾の授業を楽しいと感じるかどうか、勉強へのモチベーションが保てるかどうかは、実際に体験してみないと分かりません

塾を休んだ際のサポート体制があるかどうかも確認しましょう。オンライン配信や、オンラインライブ授業があると、休んだ際や体調が悪く塾には行けない場合も自宅で授業が受けられます。

最近はオンラインのみの塾も増えています。習い事などで忙しく塾に定期的に通うことが難しい場合や、感染症が不安で塾に通うことは避けたい場合などは、オンライン塾を選ぶこともひとつの方法です。ただしオンライン塾は、モチベーションが上がりにくいというデメリットがあり、子どもによっては合わないケースもあります。

合わない塾を選んでしまうリスクを回避するためにも、塾を選ぶ際は必ず無料体験を利用して、それぞれの塾を実際に見てみましょうオンライン塾の場合も無料体験がある塾を選び、どのような流れで勉強するのか実際に知ることが大切です。その後、最初に紹介したポイントを参考にしてお子さんにぴったりの塾を選んでください。

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まとめ

この記事では小学生の塾の選び方について紹介しました。

「どの塾を選ぶか」は塾の種類や塾通いの目的によって異なります。また塾のスタイルごとに、子どもにとって合う・合わないがあります。塾に入る目的を確認し、お子さんに合った塾を選ぶ必要があります。

塾探しの窓口」では地域ごと、塾の指導スタイルごとなどの条件で塾が検索できます。良いと思える塾が見つかったら、詳細を必ず問い合わせ、無料体験を受けるようにしましょう。「塾探しの窓口」ならあなたのお子さんにぴったりの塾を選ぶことができます。「塾探しの窓口」を上手に利用して、最もお子さんに合う塾を選んでいただければ幸いです。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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