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不登校でも学ぶことや進学は可能!不登校生におすすめの塾10選
現在不登校のお子様をお持ちの保護者の方は、勉強の遅れなどについてお悩みかもしれません。
文部科学省の調査では、小学校・中学校の不登校の生徒は約24万人となっています。不登校は決して珍しいものではなくなっています。またこの状況を受けて、塾をはじめとする学校外の施設で相談・指導を受けた場合に、その日数を出席扱いとする方針も決定しています。
この記事では先行研究も参考に、不登校の生徒さんが塾に通うメリットや、保護者の方の心構えを解説します。また不登校のお子様への積極的な支援体制がある塾を紹介します。不登校にお悩みの生徒さんや保護者の方の参考になれば幸いです。
不登校でも学ぶことや進学は十分可能!現状と根拠を解説
初めに、不登校のご家庭を取り巻く状況と、不登校が将来を閉ざすものではないこと、学び続けることや進学は十分可能であることの根拠について解説します。
オンライン学習の選択肢が学校出席扱いを可能に!
以下は文科省の調査による「自宅におけるICT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとした児童生徒数」です。
(出典)文部科学省:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(令和4年度)
図の右側のグラフをご覧ください。令和2年から令和3年にかけて小学校で約5倍、中学校で3倍以上に増えました。令和4年度も、この傾向が続いています。
これは文部科学省が、ICT等を利用した学校以外での学習を指導要録上の出席扱いにすると決定したことが最大の要因です。
「不登校児童生徒の中には,学校外の施設において相談・指導を受け,社会的な自立に向け懸命の努力を続けている者もおり,このような児童生徒の努力を学校として評価し支援するため,我が国の義務教育制度を前提としつつ,一定の要件を満たす場合に,これらの施設において相談・指導を受けた日数を指導要録上出席扱いとすることができることとする。」
(出典)(別記1) 義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて
またコロナ禍により、ICTを利用した遠隔授業が一般的になったことも追い風となったと考えられます。
文部科学省の方針変更については、以前は現場の教員でも知らない人も多かったといわれています。しかし緊急事態宣言の時期、不登校関係なく全生徒が自宅で授業を受けていたことから、「自宅でも学校の学習活動は可能である」という考え方が教職員の間に広まり、文部科学省の方針も周知されたといえます。
子供の学ぶ意欲があれば塾を活用して学びを継続しよう
不登校の理由は様々です。いじめに遭っている子もいれば、友達はいるけれど集団行動が苦手で学校に行けなくなってしまう子もいます。
実際、先に紹介した文部科学省の調査でも、不登校の最大の理由は小学生・中学生ともに「無気力・不安」。言葉にできない、得体のしれない暗闇に、子供たちが置かれている状況が見てとれます。
(出典)文部科学省:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(令和4年度)
特に、本当は勉強したいと思っているのに勉強が難しく理解できなくなってしまい、学校で授業を受けるのが苦痛になって不登校になったケースは実は多くみられます。学校に行きたくないことと、学びたくない・勉強したくないということは必ずしもイコールではありません。
お子様が「本当は学びたい」という意欲をもっているならば、学校ではなく塾で学ぶことはポジティブな選択といえます。塾で学ぶことで自分に自信がつき、復学できる可能性もあります(後述)。
不登校は一つの選択肢であって恥ずかしいことではない
後からも紹介しますが、まず何よりも「不登校は一つの選択肢であり、恥ずかしいことではない」と保護者の方とお子様、双方が理解し合い認め合うことが大切です。
その段階がクリアできれば、学ぶ意欲があるお子様が塾を利用するなどして、進学することは十分に可能です。焦らず、さまざまな方面の手助けを使って、進む方向を見つけていきましょう。
不登校の生徒が塾に通う5つのメリット
不登校の生徒には「本当は勉強したい」という意欲があるけれど「理解できない授業に出たくない」「不登校による遅れを取り戻すのが大変だから行きたくない」と感じている子供が多くいます。不登校の原因が学業の遅れの場合、塾に通うことで子供の学びの手助けになるかもしれません。ここでは不登校の生徒が塾に通うメリットを解説します。
社会や人と関わることで成長や変化が期待できる
不登校の子供は繊細で情緒豊かな傾向があり、人一倍傷つきやすいことも多いです。しかしその特性は、無機質でスピード重視の現代においては貴重といえるのではないでしょうか。さまざまな分野で活躍している人の中に、不登校で学校と馴染めなかったという人が少なくないことからもお分かりいただけると思います。
良くも悪くも、学校は一つの社会の縮図です。しかし学校が全てではありません。社会に出てからの他人との距離感や付き合い方は、学校以外のコミュニティでも学べます。
塾もまた一つの社会であり、他人と関われる場所です。学校以外の場所で人と話し、さまざまな価値観に触れることで、子供の成長や変化が期待できるでしょう。
(1)家の近くだと、学校の生徒に出会う可能性がある
学校の友達関係が嫌で不登校になっている場合、同じ塾に同じ学校の生徒がいると塾にも通えなくなってしまいます。塾の指導形式や実績に関わらず、決める前に確認しましょう。家から離れた塾に通うことも一つの方法です。
(2)通うこと自体がおっくうになるおそれがある
最初は通っていても、だんだん足が遠のくこともあります。そうすると、行かないことがストレスになってさらに引きこもってしまうおそれもあります。
勉強はしたいけれど、塾に通うのはためらいがある場合、オンライン指導塾を選ぶ方法があります。自分のペースで好きな時間に自宅で勉強できます。
また、ゆくゆくは対面の塾に通いたいという生徒さんの希望がある場合は、オンライン指導と個別指導・集団指導を選択可能な塾を選ぶとよいでしょう。
不登校の生徒におすすめしたい塾の指導形式とメリット・デメリット
不登校の生徒さんが塾に通って勉強したいと希望したときは、ぜひ塾に通わせてあげてください。ただし、どんな塾でもいいわけではありません。生徒さん本人の希望が最優先なので、まずは不登校の生徒さんを受け入れている実績がある塾を選ぶとよいでしょう。そのうえで、指導形式を決めることになります。
ここでは不登校の生徒さんに最初におすすめしたい塾の「指導形式」と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
指導形式①個別指導塾
個別指導塾は、生徒一人ひとりの個性に合わせた指導を行ってくれる塾です。カリキュラムも生徒ごとに作ってくれます。学校の勉強についていけない場合に、特に向いています。
【個別指導塾のメリット】
(1)学力に合わせた指導が可能
生徒さんの学力の現状に合わせたカリキュラムを作ってくれます。例えば中3の生徒が、苦手科目を中1の基礎からやり直すことも可能です。
(2)他の生徒とのかかわりや比較を気にしなくてよい(1対1の場合)
集団指導塾では他の生徒と同じ授業、同じカリキュラムを受けます。そのため不登校の生徒さんだと、生徒同士の会話ができないことを気に病んだり、他の生徒と自分の出来具合を比較して悲観してしまったりすることも考えられます。
個別指導塾で、特に講師と1対1の指導形式では、他の生徒のことを気にする必要はありません。不登校の生徒さんが特に同世代の子との対人面で不安を感じている場合は合っているといえるでしょう。
【個別指導塾のデメリット】
(1)合わない講師が担当だと通うのがつらくなる
個別指導塾の最大のポイントは講師との相性です。講師が不登校の生徒さんに理解を示して熱意をもって指導してくれるなら、さまざまな面でとても良い効果が期待できるでしょう。
しかし相性の悪い講師になってしまうと、勉強する気がなくなってしまったり、中には理不尽に傷つけられてしまったりすることもあり得ます。個別指導塾に通う場合は、体験授業を受けましょう。気に入った講師に出会えたら、入会後も体験授業を担当してくれた講師が実際に引き受けてくれるのかどうかを必ず確認してください。
(2)費用が高くなる
個別指導塾は、集団指導塾と比較すると費用が割高の傾向があります。
費用が高いから全教科通うのは難しい場合、苦手科目だけ授業を受け、それ以外は自習室で勉強するという方法がおすすめです。
この方法を採用する場合は、入塾前に以下を確認しましょう。
・自習室がどの程度使えるのか(開室時間と閉室時間、年間の自習室が開いている日数など)
・自習しているときに講師の先生に質問できるか
・受講していない科目の質問も受けてもらえるか
また、実際に自習室を見て、可能ならそこで1日勉強してみてください。そのうえでお子様との相性や実際に通い続けるかどうかを見極めるとよいでしょう。
指導形式②オンライン塾・映像指導塾
近年増加しているオンライン塾や映像指導塾は、録画されている授業を視聴するものと、対面授業をそのままオンライン指導にしたものがあります。
【オンライン塾・映像指導塾のメリット】
(1)好きな場所と時間で、自分のペースで勉強できる
オンライン塾、映像指導塾は、時間と場所を選ばず学べるのが最大のメリットです。自宅や外のカフェや図書館、有料自習室など、好きなところで、好きな時間に、自分のペースで勉強できます(外で授業を視聴する際は、必ずイヤホンを装着し周りの迷惑にならないようにしましょう)。
映像指導塾の場合、通塾が基本となっているところもありますが、自宅での授業視聴を受講と認める塾もあります。
(2)豊富なコースがあり、学力にあったところから始められる
オンライン塾・映像指導塾は、補習から受験コースまで豊富な講義があるところが多いです。また録画講義を視聴する場合は、有名講師などが授業を担当していることも少なくありません。
多様なコースから、自分の現在の学力に合った授業を選び、勉強を始められます。
(3)費用が安いものが多い(※塾による)
オンライン塾や映像指導塾は、対面形式の集団指導塾や個別指導塾よりも費用が安いところが多いです。これは人件費がかからないことが一因です。また、校舎に通わなくても良い塾であれば、交通費もかかりません。
しかし、中には集団指導塾以上に受講費用がかかるところもあります。必ず入塾前に年間費用や追加費用について、トータルでいくらかかるのか確認しましょう。
【オンライン塾・映像指導塾のデメリット】
(1)塾によっては授業が配信されるだけでモチベーションが持続しない
オンライン塾も映像指導塾も、実際に講師がそばにいて教えてくれるわけではありません。特に自宅で勉強する場合、身の回りに気を引くもの(スマホなど)があれば、授業に集中できないおそれがあります。
また進路指導などは、特に実際の校舎を持っていないオンライン専門塾では希望したようなサポートを受けられないケースもあります。
このデメリットを解消するために、入塾前にどのようなフォロー体制があるかを確認しましょう。オンライン専門塾でも、コーチングシステムがある、サポートスタッフがいて定期的に直接会話してくれる、保護者に現在の進捗情報を随時連絡してくれるなど手厚いサービスを備えているところが増えています。
不登校生徒向けのサービスがある塾10選
ここでは、不登校の生徒さんへのサポートサービスがある塾を中心にご紹介します。
個別教室のトライ
個別指導のトライは、マンツーマン指導のパイオニアともいわれる塾です。すべての教室・すべての授業がマンツーマンで行われるため、個別指導塾の中でも周りの目が気になりにくい点がメリットです。学習計画や授業のペースも相談しながら個別にオーダーメイド。いま必要なサポート、いま学びたいことが手に入ります。
メンタルケアのために、全国各地に「教育支援カウンセラー」の資格を持った社員を配置しているのも、トライが頼れるポイントです。必要に応じて訪問し、じっくり相談に乗ってくれます。不登校生向けの進路や出席日数に関する相談、進級・進学の対策も万全です。
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東京個別指導学院・関西個別指導学院
東京個別指導学院・関西個別指導学院は、生徒一人ひとりの現状にトコトン合わせた、柔軟なアプローチを得意とします。何に悩み、どうなりたいのかを話してみてください。寄り添って聞いてくれる安心感、そして無理なく前進できる計画を手に入れられるはずです。
手持ちの教材で授業ができるため、まずは無理のない範囲から始めてみたい人にもおすすめ。日によって気分にムラがあっても、欠席連絡は当日の授業直前まで受け付けOKです。体調と相談しながら、まず通ってみても良いでしょう。
東京個別指導学院・関西個別指導学院はベネッセグループの塾です。塾で最新の教育情報を常時入手できる点でも、不登校のお子さんの強い味方となってくれます。
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トウコベ【東大生によるオンライン個別指導】
トウコベは、現役東大生からマンツーマン指導を受けられるオンライン塾です。東大生だからといって、気後れする必要はありません。人一倍悩み、葛藤し、壁を越えてきた東大生も大勢います。
指導を担当する講師は、1,500人もの登録者の中から、相性を考慮して厳選します。「不登校の悩みをわかってくれる人」「道の切り拓き方を教えてくれる人」など、どのようなリクエストも相談してみてください。
トウコベは目標を一緒に設定し、計画を立て、授業以外の時間の過ごし方もサポートします。勉強を中心に総合的な支援・相談を必要とする生徒さんは、一度相談してみてはいかがでしょうか。
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トライのオンライン個別指導塾
「塾では他の生徒の視線が気になりそう」、そんな心配がある場合はオンライン指導を受けてみませんか。
トライのオンライン個別指導は、120万人の指導実績から生まれたトライ品質の指導を、オンライン・完全マンツーマンで受講できます。必要な学習を、自分のペースで学べる点がメリットです。
学習計画やメンタル面のサポートは、講師とともに専門の教育プランナーも関わります。さまざまな悩みを持つ生徒を多数指導してきたからこそわかる、生徒さんと保護者の方に寄り添ったサポートが受けられます。
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学研のサポート校WILL学園 【通信制サポート校・フリースクール】
学研のサポート校WILL学園は、誰もが自分らしく、個性を大切にしながら学べる環境を実現した通信制サポート校・フリースクールです。通信制サポート校ならではの教育環境で高校卒業資格の取得を目指せ、またフリースクールの自由さも兼ね備えています。
小学校6年生以上なら誰でも入学でき、自分のペースで登校し学校生活を満喫しましょう。
初等部・中等部課程は、WILL学園への出席日数が在籍学校でも認定されます。高等部では高校卒業資格を取得でき、大学への門戸も拓きます。進路決定率は98.8%という高さ!基礎の学び直しから、受験対策まで広く指導します。
1学年1~10名という少人数で馴染みやすい雰囲気。無学年生のアットホームな授業を、一度覗いてみてはいかがでしょうか。お近くにキャンパスがない場合は、メタバース空間を用いて完全オンラインで卒業まで導くメタバースキャンパス(オンラインフリースクール)も完備しています。
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キズキ共育塾
キズキ共育塾は、不登校・中退・ひきこもり・再受験などに対応できる「もう一度勉強したい人の個別指導塾」です。対象は小学生から社会人まで幅広く、勉強できる内容も義務教育の基礎から難関大学合格レベルまで対応しています。
高校・大学の合格実績は、東大や早慶上智、都立高校など大手の塾と比べても遜色ないものになっています。
また、オンライン相談や授業も可能です。
学習支援塾ビーンズ
学習支援塾ビーンズは、不登校・無気力・勉強嫌いに悩む生徒のための塾。面談は保護者・お子様それぞれ別に講師が行い、状況をヒアリングするなど丁寧な対応を行います。「支援」の名前のとおり、お子様のさまざまな悩みに向き合い対応できる、不登校の生徒の学びに実績のある塾です。
立地は東京になりますが、オンライン授業も行っています。
第一学院中等部
第一学院中等部は、教育機会確保法の趣旨を鑑み、ICTを活用した多様な学びの機会を提供する教育施設です。中等部では中学生年代を対象としています。なお一条校(学校教育法で定められた、いわゆる一般的な学校)ではないため、あくまでも教育予備校または塾という立ち位置になります。
義務教育の学校とは別に学びの機会を与えてくれる「居場所」として、生徒にさまざまなサポートを行い、目標を達成できるように促します。通常はオンライン授業で登校は月に数回となっているため負担も少ないでしょう。
全国にキャンパスがあるため、ご自宅に近い場所を探してみるとよいかもしれません。
スタディサプリ小学講座・中学講座
スタディサプリ小学講座・中学講座 は、(株)リクルートが提供する小学1~6年生から中学生の定期テスト・高校受験対策までをカバーするオンライン映像授業コンテンツです。
毎月払いで月額2,178円(税込)という圧倒的な低価格(12カ月一括払いなら月あたり税込1,815円)で、5教科18科目の1万本以上にのぼる講義動画がいつでもどこでも見放題です。そのためパソコンかスマートフォンがあれば、自宅で好きなときに講義動画を視聴することができます。
また、スタディサプリ小学講座・中学講座は2週間無料でお試しできます。万が一お子様に合わない場合は、2週間以内に利用停止をすれば料金は一切かかりませんので、どういった授業を受けられるのかまずは体験してみてはいかがでしょうか。
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スタディサプリ高校講座・大学受験講座
こちらは高校生向けに(株)リクルートが提供するオンライン映像授業コンテンツ「スタディサプリ高校講座・大学受験講座 」。
スタディサプリ高校講座・大学受験講座は、ベーシックコースが月額2,178円(税込)(12カ月一括払いなら月あたり税込1,815円)。4万本以上の授業が自由に見られるのが最大の特長です。そのためこちらもパソコンかスマートフォンさえあれば、自宅で好きなときに講義動画を視聴することができます。
また、授業を行うのは大手予備校の有名講師たちなので授業の分かりやすさには定評があります。しかも大学受験生向けに共通テスト対策講座や志望校対策講座、小論文対策講座など各種講座も揃っています。
担当コーチが丁寧に指導してくれる「合格特訓コース」もあり、ベーシックコースに追加することで「担当コーチによる個別指導」「月10問の科目質問対応」が利用可能です。
スタディサプリ高校講座・大学受験講座も2週間の無料体験が利用できますので、自宅で自分のペースで学習を進めたい場合は無料体験を利用してまずは実際の授業を体験してみてはいかがでしょうか。
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不登校生が通う塾を選ぶポイント6つ
ここで、あらためて不登校生向けの塾の選び方をまとめます。塾選びのポイントは6つです。6つのポイントを参考に塾への希望をまとめ、優先順位をつけてみてください。
1つでも多くの希望を満たせる塾を見つけ、体験授業を受けてから決めましょう。
(1) 不登校生を受け入れた実績があるか
まず、塾がこれまでに不登校生を受け入れ、支援した実績を持つかに注目しましょう。
不登校生の支援は、とても繊細なテーマです。生徒の身体面・精神面に広く配慮する必要があり、決して誰でも気軽にできるものではありません。
不登校生の半数が、不登校の原因を「無気力・不安」と答えていることからも、問題の難しさが分かります。何か具体的な問題があって学校に行けないのではなく、言葉にできない漠然とした思いを抱えているということです。
不登校生を支援した実績がある塾のほうが、不登校生に対して十分な理解と配慮があると期待できます。
(2) 不登校生に対するサポートは十分か
不登校生には、登校している生徒とは異なるサポートが必要です。文部科学省が指導要録上出席扱いと認める条件への理解は、その一例でしょう。
カウンセリング機会の有無や保護者のサポート、進路・キャリア教育など、塾に期待したいサポートはさまざまあるはずです。
不登校のお子様が通う塾を選ぶ際は、その塾が不登校生に対して具体的にどのようなサポートを実践しているか、チェックしましょう。パンフレットやホームページに紹介がない場合も多いため、直接問い合わせることをおすすめします。
(3) 生徒のプライバシーには配慮されているか
塾には成績や志望校、家庭の教育方針など、生徒のプライバシーが集結します。しかし、いまだに前近代的な設備や対応を実施する塾も、残念ながら見られます。「仕切りのないテーブルで面談をする」「生徒たちが集まる場所と面談スペースが隣り合っている」「教室長や講師が、生徒のプライバシーを気軽に話題にする」といったケースです。
個人情報保護の意識が低い塾は、お子さんが不登校なら尚のこと心配ではないでしょうか。
塾選びでは校舎に直接赴き、プライバシーへの配慮が徹底されているか確かめましょう。面談スペースの配置や講師の雰囲気を見ると、塾の姿勢が良く分かります。
(4) 相談や面談の機会が豊富にあるか
不登校のお子様を持つ保護者の方の悩みは、さまざまなはず。お子様の人間関係や勉強、進路、さらに学校のこと、周囲との比較、身体的・精神的健康面、親子関係など、あげればキリがないのではないでしょうか。
塾は、保護者の方の多様な悩みに寄り添ってくれる場所でもあります。
だからこそ、相談や面談の機会ができるだけ多い塾を選びたいものです。定期的な面談のタイミングと回数、また不定期に相談に乗ってもらえる時間がどの程度あるか、問い合わせてみましょう。
(5) 費用は無理なく支払える範囲か
公教育ではない塾には、費用がかかります。費用の程度は、塾によって、また受講形態や受講科目数によって異なります。お子様に必要なサポートを申し込んだ場合に年間でかかる費用を、塾に細かく見積もってもらいましょう。
ただ、費用面(コスパ)を重視するあまり、本来必要なサポートを削ることは避けてください。勉強時間ばかりを重視し、面談や相談の機会が減っては、お子様に負担となるおそれもあります。
無理なく支払える範囲で、かつご家庭に必要なサービスを網羅した塾に出会えるよう、幅広い候補から選びましょう。
(6) 午前中や昼間も通えるか
一般的に、塾は午後から開校します。14時ごろから教室長が出勤して授業準備をし、学校が終わる時間に合わせて授業を開始、21~22時ごろに閉まるというサイクルです。
不登校生の場合、この時間割では午前中~午後の時間を持て余してしまいます。夜遅くまで塾にいるのも、「朝きちんと起きて、午前中から活動する」という生活リズムの維持には好ましくありません。
可能であれば、午前中や昼間の早い時間から通える塾を探してみてください。「塾に通う」ことをルーティンにできれば、規則正しい生活も維持しやすくなります。
また、夕方には塾を出られれば、学校に通う他の生徒と顔を合わせる機会も減少します。他の生徒と会いたくない不登校生にとっては、この点もメリットといえるでしょう。
お子様の不登校における保護者の4つの対応
ここでは先行研究などを参考に、子供が不登校になった保護者の方にぜひわかっていただきたい、対応方法を紹介します。
学校以外の居場所を作ってあげることも大切
先行研究などからも、不登校の子供が気軽に行ける「居場所」を作ってあげることが大切とされています。
居場所は、不登校支援の教室だけとは限りません。塾でも、習い事の教室でも、高校生ならばアルバイトやボランティアなどでもかまいません。
例えば、学校にはどうしても行けないけれど、習い事だけはずっと続けられて、そこに行くことが息抜きになったという話もあります。学校と関わりなく、子供の好きな習い事や興味をひくことがあればチャンスを与えてあげましょう。
ただし、「学校に行けないなら、せめて習い事ぐらいは続けてほしい」と親目線の勝手な要求をすることは逆効果です。あくまでも、子供が「やりたい」と主体的に希望したことを支援してあげてください。
子供の学びたい意欲があれば塾を積極的に利用する
塾も、「居場所」となり得ます。そして、「学校には行けないけれど勉強したい」という意欲があるお子様には、ぜひ塾を活用してください。塾を利用する場合は、必ず事前に体験授業を受け、お子様と講師の相性を確認しましょう。また費用や使い方などについて丁寧な説明をしてくれるところを選びましょう。
(参考資料)
「【論文】不登校生徒への支援を考える」,6章「どう支援するか」:橋本 怜(信州大学 理学部 数理・自然情報科学科),庄司 和史(信州大学 教職支援センター)
「登校していた時期から不登校となり,不登校を続けていく当事者の思いのプロセス」:柴 裕子,宮良 淳子(中京学院大学看護学部看護学科)
文部科学省:「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
まとめ
この記事では、不登校のお子様が塾を活用してほしい理由や塾のメリット、選び方、不登校との向き合い方や保護者の方に心得てほしいことを、先行研究や資料を基に解説しました。
不登校は特別なことではなく、また未来を閉ざすようなものでもありません。保護者の方はお子様のありのままの状態を受け入れ、学びたい意欲が見られるならば積極的に塾などを活用してあげるようにしましょう。
最近は文科省により塾での学びが学校の出席とされる制度も整えられています。学校と連絡し合い、さまざまなお子様の可能性を探っていってください。そのために塾や、塾を紹介したこの記事が参考になれば幸いです。
塾を選ぶ場合は「塾探しの窓口」をぜひご利用ください。エリアごとに検索でき、口コミ内容や、不登校支援を行っているかなどもわかります。「塾探しの窓口」でお子様にぴったりの塾を見つけてあげてくださいね。