塾の自習室で勉強するメリットとは?自習室活用のコツも解説

更新日 2024.08.07
塾の自習室で勉強するメリットとは?自習室活用のコツも解説

テスト前になると、「塾の自習室で勉強する!」という生徒が増えます。塾に通っていないお子さんは、そんな友達が羨ましそうに見えることもあるかもしれません。

それにしても、わざわざ塾に行って自習するのは、なぜなのでしょうか?

この記事では塾の自習室に注目しました。塾の自習室とはどのような設備で、生徒たちがどういった理由で利用しているのか、また自宅にはないメリットは何かが分かります。

それでは早速みていきましょう。

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「塾の自習室」とは何?誰でも使えるの?

多くの塾には、授業時間以外に使える自習室がある
多くの塾には、授業時間以外に使える自習室がある

塾の自習室とは、どのような設備なのでしょうか。利用できる人や費用が必要かどうかについて解説します。

「塾の自習室」とは何?誰でも使えるの?

(1) 塾の自習室とは

多くの塾は、授業用の部屋以外に「自習室」を用意しています。自習室はその塾に通う生徒たちが、授業時間の前後や授業日以外に来て勉強できるスペースです。

自主学習用として開放されているのが一般的ですが、講師が常駐して質問に対応していたり、自由に使えるプリント類があったりと、塾の個性が表れる空間でもあります。

(2) 利用できるのは塾生のみ

塾の自習室を利用できるのは、基本的にその塾に通っている生徒に限られます。自習室の維持管理費用は、塾生が支払う月謝でまかなわれているためです。

ただし、定期テスト前など特定の期間だけ、一般の生徒に自習室を開放する塾もあります。お目当ての塾のホームページをこまめにチェックすると、こういった情報が見つかるかもしれません。

(3) 無料で使える塾が多い

ほとんどの塾の自習室は無料で利用できます。利用できる時間帯は校舎の開校時間と同じであることが多く、時間外に使うことはできません。

塾の自習室で勉強するメリット

「塾の自習室は自宅より集中できる」という生徒が多い
「塾の自習室は自宅より集中できる」という生徒が多い

塾に通う生徒の中には、自習室が使えることに強いメリットを感じるケースも少なくありません。塾の自習室で得られるメリットを5つ、解説します。

塾の自習室で勉強するメリット

(1) 勉強だけに集中できる

塾の自習室には、集中の妨げになるものは置いてありません。誘惑がないため集中できる、やるべきことに没頭できるというのが、自習室で得られるメリットの1つ目です。

名言・格言を書いた掲示物が貼ってあったり、鉛筆を走らせる音やページをめくる音が聞こえてきたりと、自然とやる気が出る環境も手に入ります。

(2) わからない点は講師に質問できる

わからない箇所を講師にすぐ質問できるのも、自習室を使うメリットでしょう。その場ですぐに解決できるので、勉強効率もアップします。

質問対応の講師がいない場合でも、手が空いている講師が対応してくれる塾がほとんどです。学校の課題や受講科目以外の質問ができる場合もあります。

(3) 必要に応じて教材やプリントももらえる

自習の進み具合に応じて、教材やプリントをもらえる塾もあります。塾にあるあらゆる教材の中から、講師が適当なものを見繕ってくれるのです。

また勉強している教材が自分に合っているか、もっと良い勉強法はないかといった学習相談ができるのも、見逃せないメリットだといえます。

(4) 仲間と切磋琢磨できる

自習室には、頑張る仲間が集まってきます。「周囲が頑張ってると、自分もやらなきゃと思える」というのは、自習室を使う生徒たちがよく口にする言葉です。周りの姿を自分の刺激にできるのは、自習室という空間だからこそ得られるメリットだといえます。

勉強量をグラフ化し、塾生同士の競争心を後押しする塾もあります。

(5) 親にとっても安心感が得られる

共働きで親御さんの帰宅が遅いケースも多い現代では、下校後のお子さんの居場所に悩むご家庭もたくさんあります。そんな時、塾の自習室なら安心できる、ということはないでしょうか。

学校から直接塾に移動して自習室で勉強し、迎えを待つという使い方をしているご家庭もよく見られます。

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塾の自習室で起きやすいデメリットと対策

友達がいるからこそ、気を付けないといけないこともある
友達がいるからこそ、気を付けないといけないこともある

塾の自習室は、塾の管理下に置かれている場所なので、トラブルの類はほとんどありません。ただし生徒たちが集まる場所という性質上、おしゃべりや騒がしさが気になる塾もあるようです。

(1) おしゃべりの場になりやすい

本来なら一緒に頑張るべき友達ですが、自習室で一緒になり、ついおしゃべりが弾んでしまうこともある点がデメリットかもしれません。

自習室は講師の目が届きにくいため、無法地帯になっていることもあります。講師が常駐、あるいは定期的に巡回している塾を選ぶのがポイントです。また体験授業の際に、自習室の環境を確認してみるといいでしょう。

(2) 費用(授業料)が必要

塾の自習室は「塾生のための設備」なので、利用するためにはその塾に通う必要があります。塾外生が無料で使うことはできません。使うためには塾の費用がかかるという点も、押さえておきましょう。

塾の自習室以外におすすめの勉強場所

無料で利用できる場所も!塾の自習室以外にもある勉強場所
無料で利用できる場所も!塾の自習室以外にもある勉強場所

わざわざ塾に入らなくても、お子さんたちが勉強できる場所というのは意外とあるものです。学校帰りにも利用しやすい勉強場所を4つ、ご紹介します。

(1) 学校、学習室

まずは「学校」です。下校時刻まで教室で勉強したり、学習室があればそこを利用しても良いでしょう。無料で使えますし、使い慣れた場所なので安心感もあります。先生がいれば、質問にいくことも可能です。

ただし学校は、夜遅くまでは使えません。決まった時刻には出ないといけない点が、デメリットだといえます。また部活生の練習する声が気になり、集中できないことも考えられます。

(2) 図書館

図書館も、自習で利用する生徒たちが多い場所の一つです。静かで集中しやすい環境であること、無料で使えること、広い机があることなどが人気のポイントでしょう。

一方で、閉館時間が17~18時ごろと早いところが多く、遅くまで勉強できない点を不便に感じるかもしれません。また座席は早いもの勝ちです。使いたいときにいつでも空いているとは限らず、行ったはいいものの席がなかった、ということも起こり得ます。

(3) 有料自習室

有料自習室とは、1回ごと、あるいは週・月ごとに費用を支払い、自習できるスペースのことです。首都圏を中心に増加傾向にあり、朝早くから夜遅くまで利用できます。学生や社会人からも人気で、Wi-Fiや個人ロッカーまで完備しているところもあるなど、高い利便性が注目されています。

ただし、有料サービスなので費用はかかります。相場は1カ月9,000~15,000円ほどで、塾と同程度かかるところが多いようです。

(4) 自宅

一番安心できる勉強場所は、やはり自宅かもしれません。重い教材を持って、わざわざ別の場所に移動する必要もなく、疲れたらいつでも休むことができます。

自宅ではついさぼってしまう、という悩みには、自宅を自習室化できるアプリがおすすめです。

StudyCast(スタキャス)」は、ベネッセが提供している学習管理アプリです。オンライン上の自習室に参加する機能がついており、「頑張る仲間の姿を、自分への刺激にする」という自習室のメリットを再現できるようになっています。自習室への参加は匿名でOKなので、安全性もバッチリ!すべての機能が無料で使えます。

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塾の自習室が向いているのは、こんなお子さん

塾の自習室を使うべきかどうかは3つの観点でチェックできる
塾の自習室を使うべきかどうかは3つの観点でチェックできる

お金がかかることもあり、塾の自習室を使うかどうか慎重に決めたい、という方も多いでしょう。この項目では、お子さんが塾の自習室に向いているかどうか見極める3つの視点を解説します。

(1) 自宅では集中して勉強できない

まず、お子さんがご自宅でよく集中できているかどうか、確認しましょう。特に大切なのは、次の3つです。

勉強時間は確保できているか

勉強するスペースは片付いているか

毎日、やるべき課題を終えられているか

またお子さんが「家は誘惑が多い」と言う場合は、環境も振り返ってみましょう。勉強机回りに勉強以外のものがないか、教材はすぐ見つけられるかなども大切なポイントです。

また以下も、集中を妨げやすい要素です。

弟妹が騒がしいなど、静かな時間がない

テレビがずっとついており、常に音が耳に入る

勉強机、もしくは勉強用のスペースがない

ご家庭の状況によっては、やむを得ないものもあるでしょう。ご自宅を集中できる環境にするのが難しい場合は、塾の自習室を検討するのがおすすめです。

(2) わからない点はすぐに解決したい

「わからないことはその場ですぐに解決したい」タイプのお子さんも、塾の自習室が向いているタイプです。講師に質問し解決できるので、次の勉強を進めやすいという相乗効果も期待できるでしょう。

自宅学習だと、わからないところの解決は、次の日学校に行くまで待たなければなりません。その間、わからない箇所から先の勉強はストップしてしまいます。勉強効率を上げたい時にも、塾の自習室がおすすめです。

(3) 刺激があった方がやる気になりやすい

頑張っている仲間の姿が目に入った方が、刺激になり自分も努力できる、といったタイプのお子さんも、塾の自習室が向いています。「隣の席からページをめくる音がすると『進んでる!』と焦って、やらなきゃと思えた」といった生徒もいるほど、周囲の存在というのは影響が大きいものです。

また塾の自習室には、先輩たちも大勢います。自分にとってはまだ先の目標に向かって頑張る姿を見ることは、いずれ来る未来に向けて気持ちを準備することにも繋がります。

塾の自習室を活用するコツ

塾の自習室は遠慮なく、積極的に使うのがコツ
塾の自習室は遠慮なく、積極的に使うのがコツ

塾の自習室は、ただいるだけでは成果に繋がりません。良い勉強をするには、ちょっとしたコツが必要です。すべての生徒に共通する、自習室利用のコツを解説します。

塾の自習室を活用するコツ

(1) 積極的に質問する

「質問できる」という塾のメリットを、フル活用しましょう。わからない点は、遠慮なく質問し、しっかり解決することが大切です。

「先生、いま忙しそうかな」などと遠慮する必要はありません。講師も、忙しいときはその旨の返事をし、いつ頃なら対応できるか教えてくれます。安心して声をかけてみてください。

また質問には、思考回路を整理してくれるというメリットもあります。質問を通じて分からなくなっている根本原因が見つかれば、苦手を克服できるきっかけになるかもしれません。

どこがわからないのかを明確にする意識を持ちながら、遠慮なく質問をしましょう。

(2) 計画的に利用する

計画性を持って自習室を利用することも、大切なポイントです。課題意識や目的がないまま行くのは、私語やだらけた姿勢の原因になります。頑張っている他の生徒にも良くない影響を与えてしまいますから、必要がある時に目標を持って使うようにしましょう。

おすすめの使い方は、次の2つです。

学校の宿題をする学校や部活の帰りに塾に立ち寄り、自習室で宿題を
済ませてから帰宅する。毎日の習慣にしやすい。
テスト勉強をするテスト前2週間ほどを使って、集中的に対策勉強をする。
目標点を決め、必要な勉強内容を洗い出してから始めるのがコツ。

(3)メリハリをつけた勉強を心がける

自習室での勉強中は、メリハリも大切にしましょう。集中するときはしっかり集中する、休憩中はしっかり休むといった区切りを意識することで、時間当たりの能率がグンとよくなります。

また勉強内容にも一工夫を。漢字練習や英単語練習をダラダラやっているだけでは、成績アップは期待できません。「できないことを、できるようにする」ことでのみ、成績は上がります。自分ができるようにしないといけないことは何で、その克服のためにどう取り組むのか、考えながら勉強するよう伝えてあげてください。

勉強の進め方を塾の講師に相談するのもおすすめです。

(4) 自習室の利用ルールを守る

自習室のルールを守って使うことも、とても大切なポイントです。

自習室には、塾ごとにさまざまなルールが設けられています。多くは利用時間や飲食、質問対応、利用時のマナーなどです。無理な決まりや不条理なルールではありませんから、逸脱しないように気を付けます。

講師も周りの生徒も、結局は人間です。決まりを守り、真面目に取り組む様子を見ていれば、自然と応援したくなるというもの。お互いが気持ちよく空間を共有できるよう、マナーとルールを守った使い方を心がけましょう。

まとめ

勉強だけに集中できる自習室は、お子さんたちの強い味方です。自習室を使いたいために塾に通う生徒も実際にいるほど、自習室が持つ価値は大きく、塾を探す際の重要な条件になっているのです。

特に、長時間勉強が必要な受験学年にとっては、ライバルと切磋琢磨できる場所であり、講師からエールをもらえる場所でもあり、単なる「勉強場所」以上の意味を持ってきます。使う生徒の数や頻度が上がることからも、生徒たちにとっての大切さが分かるというものです。

お子さんの希望をよく聞き、お子さんが勉強に集中できる良い雰囲気の自習室を見つけてください。また決める前には校舎見学体験授業に行って、自習室の様子をチェックしておくことも大切です。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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