【小学生向け】冬期講習の内容やメリット、費用相場を解説

更新日 2024.01.17
【小学生向け】冬期講習の内容やメリット、費用相場を解説

小学生のお子さんをもつ保護者の方の中には、冬休みの子どもの勉強をどうすべきかお悩みかもしれません。

中学受験を考える保護者の方はもちろん、中学から高校受験を計画しているご家庭でも、「補習塾に通わせて今からしっかり準備をすべきではないか」とお考えではないでしょうか。

コロナの影響もあり、学校での授業も対面だけでなくさまざまな試行錯誤がされています。子どもに少しでも学びの機会を増やしてあげることで、学業の遅れを減らせ、学ぶことを好きになるきっかけを掴むことができるでしょう。

でも、小学生が年末年始の慌ただしい時期に冬期講習に行く意味はあるの?」

「冬期講習も塾自体も通わせたことがないから、費用がどれくらいかかるのかわからない」

という方のために、この記事では、小学生の冬期講習の内容やメリット、費用の相場などを解説します。

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【目的別】小学生向けの冬期講習の内容

冬期講習は、補習塾と中学受験塾で内容が大きく異なる
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ここでは、小学生向け冬期講習ではどのようなことを学ぶのか、学習内容を簡単にわかりやすく紹介します。

【目的1】小学校の補習の場合

公立中学から高校受験を考えているご家庭には、学校の授業内容を定着させることが目的の「補習塾」をおすすめします。補習塾の冬期講習では次のような学習を行います。

小学生向けの補習塾の冬期講習の学習内容

①学習習慣の定着をはかる

冬休みの間に全く勉強しないと、冬休み前までに学んだことを忘れてしまい、1月からの学校の授業がわからなくなる可能性があります

年末年始はクリスマスやお正月など、子どもにとって楽しいイベントが多く、遊びの誘惑もさまざまです。また学校からの宿題も、夏休みと比べるとほとんど出ません。そのためついつい遊びすぎ生活習慣も乱れてしまうケースは多いです。

塾に定期的に通って勉強できることから、冬期講習を利用する保護者の方も多いようです。

②これまで学んだことの復習を行い、苦手分野の克服を目指す

中学受験をしないといっても、特に小学校6年生は春からは中学生になります。冬期講習でこれまでの総復習をして、苦手分野をなくしておくことで、中学校での学びにしっかり対応できる下地ができます

春休みでもかまわないのですが、春休みは別に英語の予習を行ったほうが効率がよいため、基本的な四教科の復習は冬休み中に終わらせておくことが重要です。

6年生だけでなく他の学年でも、秋までに学んだ内容をしっかり復習し定着させることで、新しい学年に向けた準備ができます。

③3学期や、4月からの先取り学習を行う

冬期講習では、復習はもちろん、予習として少しだけ先のことを教えてくれます。学校で習う前に一度塾で学んでおくことで、新年からの、そして春からの授業にも自信をもって対応できるようになります。

【目的2】中学受験対策の場合

中学受験対策で冬期講習を利用することは必須といえるでしょう。以下のような目的があります。

中学受験塾の冬期講習の学習内容

①1月からの受験本番に向けて学習環境とペースを整える

受験本番まで、緊張感をもって毎日の勉強を進めるために冬期講習は必須です。同じ塾の生徒たちが頑張っている姿を見ることで、モチベーションも上がるでしょう。

ただし、メンタル的に落ち込むことが増えてくるのもこの時期です。冬期講習を受けながら、保護者の方は子どもの体調やふだんの様子をよく観察して、少しでも不安があるときは早めに塾に相談してください。場合によっては志望校の変更なども必要になります。

②過去問演習を行う

冬期講習では多くの中堅校~難関校で出題される代表的な過去問を授業で解説します。それとは別に、それぞれの生徒は志望校の過去問を自分で解き、採点して、自分の得意と不得意を洗い出す作業を行います。

過去問用のノートをつくり、きちんと時間をはかって問題を解きます。○つけは保護者の方が家で行ってもよいでしょう。点数を記録し、間違った問題は解きなおしを行いましょう。過去問の出来があまりよくないときは、塾に相談してください。集団指導塾でも、過去問対策は生徒ごとに丁寧に行ってくれます。

小学生向けの冬期講習の費用相場 

集団指導塾やオンライン塾のほうが、個別指導塾よりも費用は抑えられる
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ここでは、小学生が冬期講習に通う際の費用相場を紹介します。

ただし、費用は各塾、また各学年ごと、地域ごとに異なっており、最も費用がかからないケースと高額になるケースでは大きな差が出ます。ここでは目的別、塾のタイプ別におおまかな相場を示しています。実際の費用は必ず各塾に問い合わせてください。

(1)小学校の補習の場合

①集団指導塾

・小学4年生~6年生共通:冬休み中の5日間~10日間で2万円~5万円程度

補習塾の集団指導では、冬期講習日程トータルでいくらと各塾で決まっているのが一般的です。そのため途中で都合により授業を欠席したとしても料金は戻ってくることは通常、ありません。

また対面授業で、習熟度別クラスごとのスケジュールやカリキュラムが決まっているので、振替授業も基本的には用意されていません。

ただし最近では、授業内容がオンラインでアーカイブ配信されるシステムがある塾もあります。休んでしまった授業も、後からパソコン・タブレットなどで自由に見ることができます。

②個別指導塾

・小学4年生と5年生:冬休み中20コマとして2万円~6万円程度

・小学6年生:冬休み中20コマとして3万円~10万円程度

個別指導塾の費用は授業1回(1コマ)×回数で決まります。集団指導塾より一般的に割高になります。

授業1回あたりの費用は、1人の講師が何人の生徒を担当するかによっても異なります。一般的にはマンツーマンの方が高く、1対2~1対4程度になると1コマの費用が安くなります。

ただし個別指導塾は、受講する回数や科目も自由に選べますので、苦手科目に絞って利用すれば集団指導塾よりも費用が抑えられるケースもあります。

③その他(オンライン指導塾など)

・小学4年生~6年生共通:日数や時間数関係なく3,000円~3万円程度

オンライン指導塾では費用はかなり安くなります。特別に冬期講習という枠をつくっていないところも多く、入会したその日から、用意されている授業動画や問題を使い放題というものもあります。

普通の個別指導塾のようにカリキュラムが用意されて授業コマ数に応じて料金が決まるタイプのオンライン塾では費用は高くなります。

(2)中学受験対策塾の場合

①集団指導塾 

・小学4年生~5年生:冬休み中の10日間程度で2万円~5万円程度

・小学6年生:冬休み中の10日間程度で5万円~10万円程度(※別途、正月特訓などがある場合はさらに追加)

中学受験では、特に6年生は受験直前になるため費用が高くなります。また1日あたりの授業数も多く、朝9時頃~夜21時頃まで授業を行う塾も少なくありません。お昼と夜、2つのお弁当を保護者の方は用意するので、その費用もかかります。

②個別指導塾

・小学4年生と5年生:冬休み中20コマとして3万円~10万円程度

・小学6年生:冬休み中20コマとして5万円~20万円程度

集団指導塾の姉妹校である個別指導塾に通う場合は、あくまでも集団指導塾の補足授業になるため、それほど大きな金額はかかりません。しかし、個別指導塾だけで中学受験対策をする場合、非常に高額になるケースもあります。

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小学生が冬期講習を受講するメリット

冬休みのあいだも学習習慣を維持できることで、生活リズムの乱れを防げる
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小学生の冬休みは、年末年始での親戚の集まりや帰省のため慌ただしいかもしれませんね。また冬ならではのキャンプやスキー教室に参加する子どもも多いのではないでしょうか。そんな時期でも規則正しい勉強ができる、冬期講習のメリットを紹介します。

(1)学習習慣が身につき、生活リズムが乱れない

冬期講習を受けることで、学校が休みの間も規則正しい生活ができます。また勉強を1日に必ずすることで、学習習慣が身につきます。

(2)新年からの勉強に自信をもって取り組める

特に補習目的の場合は、冬休みに入る前に習ったことを冬期講習で復習・定着できます。年明けからの学習に自信をもって取り組めるでしょう。

(3)中学受験の場合は受験に向けて大きく実力が伸びる 

中学受験をする場合、特に6年生は冬期講習を受けることで、過去問対策や苦手教科の特訓をすることができます。

この時期は受験本番まで埼玉・千葉などは1月なのですぐ、東京・神奈川は2月なので残り1カ月程度になっていますが、まだまだ子どもの実力は伸び続けます。気を緩めずに、しっかりと冬期講習を受けてください

小学生が冬期講習を受講するリスクと対策

年末年始はインフルエンザが流行しやすい
年末年始はインフルエンザが流行しやすい

小学生が冬期講習を受けることにリスクやデメリットはあるのでしょうか。ここではいくつか考えられるものを紹介し、対策方法もお伝えします。

(1)感染症のリスクがある

年末年始の時期に怖いのが感染症の流行です。インフルエンザ、ノロウイルス、通常の風邪症候群に加え、近年では新型コロナウイルスの流行もあります

塾での勉強はどうしても対面型がメインのため、教室内に多くの生徒が集まります。そのため感染症のリスクは高くなるといえるでしょう。

【対策】

新型コロナウイルスの流行から、各塾は近年、非常に注意して感染症対策を行っています。換気やアルコール消毒はもちろん、三密を避けるために対面とオンラインとのハイブリッド授業を行っているケースもあります

また生徒も、特に受験生はマスクを常時着用し、インフルエンザ予防接種を積極的に受け(新型コロナウイルスワクチンについては政府広報など参照のこと)、感染症対策を徹底する傾向があります。

中学受験生は冬期講習を控えることは難しいですが、補習目的の場合はオンライン塾にすることで感染症のリスクは大幅に軽減できます。

(2)年末年始の帰省やイベントが制限される

冬休みにしかできない体験も多いでしょう。年に一度親戚一同で集まる会などは、子どもにとっては貴重な時間になります。また泊りがけでスキー教室に入るなど、冬にしかできない体験もあります。塾の冬期講習は冬休みの数日間を費やしますので、これらの経験が制限される可能性があります

【対策】

家庭の状況を考え、予定を入れましょう。特に小学校低学年や、中学受験をしない場合は、無理に冬期講習、特に集団指導塾へ入れる必要はないかもしれません。

個別指導塾にして最低限の勉強の習慣を維持する方法や、オンライン指導塾にする方法もあります。特にオンライン指導塾は、タブレットやスマホがあればいつでもどこでも受講できるため、帰省やイベントにかかわりなく、授業を受けることができます。

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小学生の冬期講習について|よくある質問

ここでは冬期講習について、よくある保護者の方からの質問を紹介します。

Q1.集団授業塾のカリキュラムは、授業内容や時間は固定ですか?

A.基本的には固定です。ただし、小4~小5だと、中学受験であっても融通が利く塾もあります。まずは直接尋ねてみてください。

例えば同じ学力のクラスが複数ある塾の場合は、授業の振り替えが可能な場合もあります。しかし通常は振り替えは難しいことも多いようです。最近は授業のオンライン配信を行っている塾も増えているので、無料体験の際に尋ねてみてください。

冬休み中のスケジュールがはっきりしない場合は、自由に受講回数や日程を選べる個別指導塾にすることをおすすめします。

Q2.冬期講習で受講したい内容は、自由に選べますか?

A.集団指導塾ではカリキュラムが固定になっていることがほとんどです。個別指導塾ならば自由に組み合わせができます。

例えば「苦手科目だけを受講したい」などの場合は、カリキュラム自由制の個別指導塾で冬期講習を受けることをおすすめします。どの教科を何時間受講するのも自由です。

注意点として、個別指導塾によっては個別であっても授業日程や回数がある程度固定になっているところもあります。

Q3.オンライン指導塾でも冬期講習受講は可能ですか?

A.可能です。

オンライン塾の場合、リアルタイムオンライン指導塾では、冬期講習カリキュラムとして冬休みに通常授業と同じように、または追加して受講することが可能です。

サブスクリプション型のオンライン指導塾(教材配信塾)でも、「冬休み特別特訓」などを受講生に配信してくれる塾もあります。

ただしオンライン指導塾は、受講方法や授業内容、受けられるサービス、費用が塾ごとに大きく異なります。「いつでも勉強できる」となると、小学生では結局自宅でやらないケースも考えられるため、ある程度決まった時間に講師や勉強のコーチがついて始めてくれるところを選ぶとよいでしょう。

Q4.ふだん塾に通っていなくても冬期講習だけ通うことはできますか?

A.可能です。

冬休みの講習をきっかけに塾に入る生徒も多いです。もちろん、冬期講習だけを受けても問題ありません。

注意したいのは、冬期講習の内容がその塾の通常授業と連続しているケースです。塾に普段通っている子たちはいつもの続きの授業なので問題ありませんが、冬期講習から入ると何をやっているのかわからなくなる可能性があります。入塾前に、冬期講習だけで授業内容が独立しているかどうか、問い合わせてください。

まとめ

いかがでしたか。この記事では、小学生の冬期講習について、どのような内容を学ぶのか、費用はどれくらいか、どのようなメリットがあり、リスクについてはどう対応すべきかなどをお伝えしました。

小学生の冬休みはイベントも多く、夏休みほど学校から課題が出ないことも多いため、ついつい遊んでしまって勉強が後回しになりがちです。冬休みだからと気を抜かず、冬期講習を上手に利用して勉強の習慣を継続するようにしましょう。

中学受験をしない場合でも、冬期講習を利用することで学習習慣が維持でき、秋までの学習を定着させることができます。また少し先のことを冬期講習で学ぶことで、自信をもって年明けからの学校の授業に臨むこともできるでしょう。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

塾探しの窓口編集部

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