【高校受験】塾選びの失敗例7つのケース|失敗しない選び方と対策

更新日 2024.08.07
【高校受験】塾選びの失敗例7つのケース|失敗しない選び方と対策

高校受験がある中学生にとって、塾は心強い味方です。しかし自分に合わない塾を選んでしまうと、塾に入った目的が全く達成されず、貴重な時間とお金を無駄にしてしまった…という事態になりかねません。

実際に「〇〇塾に入って失敗した」という先輩方の声を聞いたことがあるのではないでしょうか。

この記事では、塾選びでどんな失敗例があるのか、また失敗かもしれないと思ったときの対処法について解説します。

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目次

中学生(高校受験生)に多い塾選びの失敗例|7つのケースと対策方法

中学生(高校受験生)に多い塾選びの失敗例と対策方法をご紹介
中学生(高校受験生)に多い塾選びの失敗例と対策方法をご紹介

中学生が塾に通う際に、起こり得る失敗例を紹介します。それぞれのケースにおける対策・対処法についても解説していますので参考にしてください。

中学生(高校受験生)に多い塾選びの失敗例

【選び方の失敗例1】「なんとなく」で選んでしまったケース

「なんとなく」で選んでしまったケースの例
・周りが塾に通い始め、焦って名前をよく聞くところに入ってしまった
・家の近所にあって、なんとなく先輩や友達はそこに通っているイメージがあったので入った
・友達から誘われて断れなかった

「とくにこれという理由はないが、なんとなく」で流されて塾に入ってしまうと、後々「自分に塾の雰囲気や授業内容が合っていない」「思ったように成績が上がらない」事態になってしまいます。

また、学校の友達が多いと勉強に身が入らないケースがあるようです。

★対策:塾に入る目的を明確にしよう

何故塾に通うのか、今一度、親子で確認してみてください。

・学校の授業についていけないから、基礎固めをしたい

・憧れの志望校に入れるよう、早いうちから内申点を取っておきたい

・目標の高校の入学試験を突破できる、応用問題も解ける実力を身につけたい

目的がはっきりしたら、それが達成できるかどうか、塾選びの際に確かめましょう。また、「よさそうだな」と思う塾があれば体験授業を必ず受けてください。ほとんどの塾は無料で授業を受講できます。

【選び方の失敗例2】指導方法を勘違いしていたケース

指導方法を勘違いしていたケースの例
・個別指導だと聞いてマンツーマンだと思っていたら、講師1人が生徒を3人くらい受け持っており、質問などがしづらい
・プロの先生が見てくれると思っていたら大学生のアルバイト講師で、教え方がわかりづらかった

塾で実際に授業を体験しなかったり、塾のホームページやパンフレットをよく読まずに入会を決めてしまったりすると、入ってから「指導方法が思っていたのと違う」ということになりかねません。

★対策:入塾前に自分の求めている指導方法を塾に伝えよう

とくに個別指導は、塾によって受け持つ生徒の数や指導方法が異なります。どのような指導方法なのか、先生はどういう人でどんなふうに教えてもらえるのか確認が必須です。マンツーマン授業を希望の場合はそれを塾に伝え、対応しているか確認するようにしましょう。

なお、大学生アルバイトの講師はどの塾にも少なからずいます。プロ講師だけの塾のほうが少ないかもしれません(大学受験予備校では、教えるのはプロで、大学生アルバイトは受付やチューターを担当する傾向が高いです)。

大学生アルバイトの先生にも、色々なタイプの人がいます。東大生だから教え方が必ず上手いわけではありません。またその逆も然りです。「大学生アルバイトだから駄目」と決めつけず、無料体験で実際の授業を受けてみるとよいでしょう。親身になって相談にのってくれる、良い先生に巡り合えるかもしれません。

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【選び方の失敗例3】指導方針を勘違いしていたケース

指導方針を勘違いしていたケースの例
・学校で習っていることの復習をしてくれると思っていたのに、先取り学習や受験のための応用問題が中心だった
・受験対策や志望校の入試問題・面接対策を希望していたのに、学校の内容の復習が中心だった

塾の指導方針は大きく分けて2つあり、それぞれ「補習塾」・「進学塾」と呼ばれます。

「補習塾」は、学校で習う授業内容を定着させ定期テストで結果を出すことが目的の塾です。定期テストの点数アップは内申点アップにつながるため、長期的に見れば入試対策と言えます。しかし、どちらかといえば学校の授業についていけない生徒のため基礎固めを中心とした指導を行う塾です。

すでにある程度の成績、内申点が取れている生徒がより高いレベルの学力を得るためには、「進学塾」と呼ばれる入試対策特化型、応用力強化型の塾に通う必要があります。

★対策:基礎固めと応用力、どちらを塾に求めるか決めておく 

勉強の仕方がわからないなら、補習塾をおすすめします。すでに学習習慣がついており学校のテストでは上位を取れているなら、進学塾をおすすめします。どちらを求めているのか、お子さんの成績をもとに判断して決めましょう。

なお、補習塾に通っている間に成績が劇的に良くなるケースも少なからずあります。その場合はよりレベルの高い塾へ転塾するか、同じ塾内の上位クラスへ移動するとよいでしょう。

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【選び方の失敗例4】費用の安さで選んだケース

費用の安さで選んだケースの例
・他の塾と比べてとても安かったので入会したら、説明されていない追加費用がたくさんかかってしまい、トータルで出費が多くなってしまった
・月謝は安いが、夏期講習など追加講習費用が高かった
・個別指導塾で、取れる範囲のコマ数でいいと入会前は言われたのに、実際に入ると営業をかけられて、予定以上のコマ数を取ってしまった

例えば地方で長くその地域で運営している個人塾では、安い金額で熱心に指導してくれる先生がいるのは事実です。しかし、多くの「相場より安い塾」には理由があることが多いです。

追加費用を後から徴収する塾もあるので、入塾前にしっかり確認しましょう。また夏期講習などの季節講習が他の塾より高めに設定されているケースもあります。

特に個別指導塾は塾ごとに費用の内訳が異なり、幅が大きい傾向があります。個別指導は授業ごとに料金が発生するので、集団指導塾と同じ授業時間を個別だけにしてしまうと、トータルで相当高額になってしまいます。

★対策:かけられる費用をしっかり決めておき、追加費用がないか確認する

受験のための教材は塾で与えられるものだけにする、個別指導は苦手科目だけに絞る、など最初から使える予算を決めておきましょう。

個別指導塾では、「もっとこの教科もとったほうがよい(そうしないと受験に合格できない)」というニュアンスで勧められることもあります。その場合も、毅然とした態度で断れば大丈夫です。「合格できないかも」と不安になる前に、成績や模試の結果を分析し、学校の先生などにセカンドオピニオンをお願いしましょう。あまり無理に追加授業を勧められるようなら、転塾することも考えましょう。

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【選び方の失敗例5】塾の雰囲気や立地をよく知らないまま入会したケース

塾の雰囲気や立地をよく知らないまま入会したケースの例
・先生との相性が合わなかった
・クラスの雰囲気が合わなかった
・家から思った以上に遠かった
・塾の周りの治安が悪く、帰り道が怖い

実際に塾を見ないで決めてしまい、失敗するケースです。

★対策:塾や先生の雰囲気、立地や通いやすさ、塾自体の設備や塾のある地域の治安は事前に調べておく

無料体験を一度受けただけではわかりづらいこともあるので、できれば1週間程度は続けて受講してみて、通いやすさや立地、夜の暗さや治安について確認してください。

なお、どんなによい評判の塾の講師でも、相性が合う・合わないは必ずあります。苦手だなと思ったら迷わず塾に相談しましょう。特に個別指導の場合は早めに替えてもらわないと、授業自体が苦痛になり、集中できないまま時間を無駄にすることになります。集団指導ならクラスを変えるか、転塾することを検討してみてください。

【選び方の失敗例6】志望校の合格実績だけ見て選んでしまったケース

志望校の合格実績だけ見て選んでしまったケースの例
・憧れの高校にこれまでたくさん合格していたので入ったが、実績をあげていた先生がいなくなっていた
・個別指導塾だけでなく、集団指導塾とかけもちしている生徒が多く、合格実績がどちらの成果なのかわからない

合格実績は塾を選ぶ際に大切ですが、過去数年の実績を提示している場合は、すでにその高校の対策ができる先生がいなくなっていたり、近年の実績は減っていたりというケースもあります。

★対策:直近の実績や塾の状況を確認する

志望校の合格実績を毎年、直近の年度のものを出しているか、指導する担当講師も変わっていないか。個別指導の場合は、その合格実績が個別指導塾だけのものか集団塾とかけもちしていなかったかを確認しましょう。

【選び方の失敗例7】ネットの情報や口コミだけで決めてしまったケース

ネットの情報や口コミだけで決めてしまったケースの例
・実際に入塾してみたら、口コミに書いてあったサービスと内容が違った

口コミサイトや塾の紹介サイト、SNSの情報などだけで塾を選ぶと、実際に入会してみたら全然違っていた…ということになりかねません。あくまでも口コミサイトは、その塾を利用した第三者の意見と割り切りましょう。

★対策:実際にお子さんと保護者自身の目で見て決める

塾の紹介記事では良い評価しか書いていない場合もあります。また口コミも、悪い評価は意図的に消されているメディアもあります。ネットを利用する際は、複数の記事や口コミを比較することが大切です。

ネットの口コミより近隣の通っている人の意見のほうが正しい場合もあります。しかしそれも、第三者の意見です。

その塾の「あなたにとっての良し悪しや評価」は「お子さんに合っているか」で決まります。まんべんなく意見は参考にし、最後は実際に自分の目で見てきめるようにしましょう。無料体験などを有効活用してください。

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塾選びで失敗した?と思ったときのQ&A

塾選びに「失敗した」とは決めつけず、打開策を探りましょう
塾選びに「失敗した」とは決めつけず、打開策を探りましょう

ここでは、塾選びで失敗したかも…と不安なときの対処方法、失敗しないための方法について、よくある質問や疑問に答えます。

【Q1】成績がなかなか上がりません。塾選びが失敗したんでしょうか。

【回答】まずは「失敗した」と決めつけず、打開策を探りましょう。

塾に入った目的がまったく達成できないなら、指導方法や方針があっていない可能性があります。塾の担当者に相談してください。

塾に入った目的は何でしょうか。成績を上げることが第一の目標なら、期間を具体的に決めて成績の推移をみる方法があります。大きく上がっていなくても、苦手が少しずつ減っているならば様子を見てよいでしょう。

また、成績が上がりづらくても、塾でお子さんが集中できているなら、結果がでるまで様子を見てもよいでしょう。しかし、「お友達がいて楽しいから」のような理由でやめたくないと言うのならば、考え直さなければなりません。時間とお金の無駄になるからです。

教科ごとに成績にムラがあるなら、苦手科目だけを個別指導にする方法もあります。集団指導では成績が上がりづらいけれどその塾を辞めたくない場合は、個別指導に切り替えられないか相談してみてください。多くの集団指導塾では、個別指導にも対応してくれます。

【Q2】今の塾に合わず、転塾を考えています。転塾は後ろ向きな考えなのでしょうか。同じところで頑張るべきでしょうか。

【回答】転塾は「失敗」ではありません。

「ちょっと合わないな」「何かしっくりこないな」とお子さんや保護者の方が感じたとき、転塾(塾を変えること)自体は「失敗」ではありません。

本当に「失敗」なのは、もやもやした気持ちを抱えたまま同じ塾に通い続けてしまうことです。何よりも、塾に通う「目的」が達成されそうになければ、転塾を考えるのは当然といえます。

違和感を感じたら、その原因は何か、お子さんと保護者の方で話し合い、塾の担当講師などに相談してみてください。誠意ある対応をしてくれるなら続けてもよいですし、相談したけれどやはり納得できないときは、別の塾の体験授業を受けてみるのもよいでしょう。

【Q3】転塾を考えるべきなのはどういうときですか。

【回答】人それぞれですが、成績の停滞・下降が続くようなら考えるとよいでしょう。

例えば、「成績が上がらない」ケースなら、まず塾からの宿題は十分こなせているのか、授業レベル(在籍クラスのレベル)が合っているのかを確認しましょう。

宿題がこなせなければ勉強の時間が不足しているため成績は上がらないでしょう。レベルの合わない授業を受けているのは、時間の無駄です。宿題がこなせない理由が体力的なものなのか、モチベーションによるものか、それともレベルが合っていないのかで対処は異なってきます。

塾に今まで行ったことがないお子さんなら、最初は上手くいかないこともあるでしょう。3カ月ほど様子を見て、塾に通わせた目的が達成できる見込みが無さそうなら、転塾を考えてみる機会かもしれません。

お子さんは一人一人に個性があります。世の中にたくさんの塾、多様な種類の塾があるのは、それだけ多くのさまざまな個性をもつ中学生が「自分にぴったりの塾」を求めている証拠です。目的に向かって一緒に伴走してくれる塾と講師を見つけてください。

【Q4】転塾するなら次の塾をどう選ぶべきか。

【回答】次の塾は指導方法からレベルまでしっかり吟味してください。

ベストな塾を見つけるため、以下を参考にしてください。

(1)集団と個別、どちらを選ぶか

・集団の場合:競争のためにクラス替えなどが頻繁にあると、モチベーションが下がる生徒もいます。事前に体験授業を受け、どのように指導していくか、競争が激しいかどうか確認してください。

・個別の場合:マンツーマンで馴れ合いになってしまい、受験までにカリキュラムが終わらないケースもあります。逆に十分見てもらえず不満足な結果になることもあります。「個別指導は良いもの」と思い込むのではなく、目的が達成できるか冷静に判断してください。苦手な科目だけ個別にして、成績が平均以上に上がったら集団にするのも一つの方法です。

(2)レベルが合っているか

見栄をはって難関高校レベルの塾に入り、応用問題ばかりをやっていると、基礎ができていないため成績が伸びません。逆に簡単すぎる問題や指導内容だったり、自分より低いレベルの生徒ばかりがいる塾で満足していると、それ以上の努力をしなくなり井の中の蛙になってしまいます。お子さんのレベルを入塾テストなどで測ってくれる塾を選び、授業内容や塾の合格実績と合わせて判断しましょう。

(3)先生との相性、クラスの雰囲気

学校の友達が多いと勉強に身が入らないケースがあります。また先生も人間なので、相性が合う、合わないは必ずあるでしょう。実際に何度か授業を受けてみて、お子さんの考えも聞いて判断してください。

(4)費用の問題

受験のための教材は塾で与えられるものだけにする、個別指導は苦手科目だけに絞る、など最初から使える予算を決め、計画的に。

(5)入塾前の説明やネットの口コミとサービス内容は違わないか

無料体験などでしっかり確認しましょう。人にとって良い塾が、必ずしも我が子にとって良いものとは限りません。第三者の意見ではなく、お子さんと保護者の方の意見で決めてください。

(6)物理的に通い続けやすいかどうか

アクセスや家からの距離、送迎が必要かどうかなどを見て判断します。まれなケースですが、女子トイレが汚い・個室が少ないなどがストレスでやめたという事例もあります。無料体験で施設そのものと立地も確認しましょう。

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【Q5】コーチングとは勉強をコーチしてくれるのですか。どういうサービスかわかりづらいです。

【回答】コーチングは塾により内容が異なるため、確認しましょう。

最近、特にオンライン指導塾で増えている「コーチング」サービスは、ほとんどの場合、授業をしてわからないところを教えるのではないようです。コーチングがあると聞いて勉強を徹底的に見てくれると思っていたら、「勉強のやり方」の指導だけで、わからないところを教えてくれる訳ではなかった、ということもあります。

「どのように勉強するか」「どのような目標を持ち、それに沿った学習計画を立てるか」「現在の学習進捗状況はどうなっていて、今後どうすべきか」などを指導するコンサルティング要素の強いサービスが多くなっています。

ただし、中には具体的にわからないところを教えてくれるサービスがあるところもあり、名前が同じ「コーチング」でも内容が異なるケースがあります。入会前に、どのような指導を行ってくれるのか確認しましょう。

<参考>一般社団法人日本コーチ連盟:「コーチングとは

【Q6】子どもが塾でトラブルに遭ったかも。どうしたらいいですか。

【回答】トラブルは塾内、塾外で起きることがあります。まずは通う塾の立地や環境は要確認。特に女子は注意。

入塾前に通いやすいか、送迎できるかなどアクセスも確認し、悪い評判がないかチェックしましょう。

トラブルに巻き込まれたら(金銭、講師や生徒からの暴力、友人関係など)、すみやかに塾に相談し、転塾も検討してください。日ごろからお子さんとよくコミュニケーションを取り、話を聞くようにして、様子がおかしいときはすぐに対応できるようにしましょう。トラブルに対してサポート体制があるか、入塾前に確認しておくとよいでしょう。

なお、場合によっては警察にも相談してください。ただしその場合、生徒本人に精神的ストレスがかかる可能性があります。トラブルに巻き込まれないよう、事前に十分な塾の調査が必要です。

まとめ

この記事では、塾選びで失敗しないための考え方、対策について解説しました。また失敗したと思ったとき、失敗したかもしれないと不安な時の疑問にお答えしました。

塾選びを失敗すると成績が伸びないばかりか、貴重な時間や費用が無駄になります。また合わない塾に通い続けることでお子さんの精神的にもストレスをかかえるおそれもあります。塾選びを失敗しないためには、自分たちの目で実際に塾を確認することがいちばん大切です。そのためにも、積極的に無料体験授業を受けましょう。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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学習塾の口コミ比較サイト「塾探しの窓口」が運営。初めて塾を探されている保護者に向けて、塾を探す上での基礎知識や塾選びを成功に導くためのポイント等を、わかりやすくお届けします。

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