【高校受験】勉強はいつから始めれば間に合う?元教員が解説

2022.07.14
最終更新日 2022.07.14
【高校受験】勉強はいつから始めれば間に合う?元教員が解説

お子さんが高校受験を控え、

・受験勉強はいつから始めれば間に合うのか

・平均的に始める時期はいつ頃か

・このペースで間に合うのか

などの不安を抱える方も多いでしょう。この記事では元中学理科の教員が高校受験の受験勉強を始めるべき時期や勉強法のポイントを徹底解説していきます。ぜひ参考にしてください。

自己紹介
「さわにい」と申します。公立中学の理科の教員として11年間勤務をしておりました。

現在は毎月30万人が利用する学習サイトの運営、登録者45,000人の教育YouTuberをしております。2022年の秋には学習参考書も出版します。

私の経験徹底した調査を元にこの記事を書かせていただきました。それでは解説を始めます。

高校受験がおこなわれる時期はいつ?

志望校の入試の日程を確認し、大まかな計画を立てることから始めよう
志望校の入試の日程を確認し、大まかな計画を立てることから始めよう

まずは高校受験が行われる時期を確認しておきましょう。志望校の受験日から逆算し、大まかな計画を立てておくことが大切です。

「入試本番は3月でしょ?」と安易に考えていると、失敗をしてしまうこともありますので、必ず一度、確認をしましょう。ここでは一般的な例を紹介させていただきます。

私立高校の場合

私立高校の入試は一般的に、1月上旬~2月上旬に推薦入試が行われ、1月下旬~2月中旬に一般入試が行われることが多いです。

つまり早ければ、年明け早々入試が始まる可能性もあるのです。私立高校の入試は滑り止めで受験したり、専願(第一希望として受験する、もしくは合格したら必ず入学する)などさまざまな受験方法があります。

学校や塾の先生と相談しながら、基本的には夏休みを目処に計画を立てていくとよいでしょう。

公立高校の場合

公立高校の入試は基本的に2月上旬に推薦入試(前期試験)2月下旬〜3月上旬に一般入試(後期入試)が実施されます。

地域などにより異なりますが、基本的には公立高校に合格した場合は必ず進学をしなければなりません(この点は早めに学校の先生に確認してください)。

そのため公立高校の入試が本命となる中学生が多いでしょう。公立高校への進学が本命の場合は、入試の日程を具体的に調べると、はっきりとしたイメージができるようになりますよ。

【高校受験の日程】入試はいつあるの?準備はいつから始める?
中学1年・2年のうちは、高校受験についてそれほど深く考えていないお子さんもいることでしょう。中には、入試の仕組みすらよ…
詳しく読む

高校受験の受験勉強をいつから始めた?平均データを紹介

多くの中学生は「中学3年生の7月〜9月」の間に受験勉強を始めている
多くの中学生は「中学3年生の7月〜9月」の間に受験勉強を始めている

続いては、高校受験の勉強を始める平均的な時期について解説をしていきます。

中学生が受験勉強をいつから始めたのか(始める予定なのか)というアンケートをとりましたので、参考にしてください。

以下が、「高校受験の勉強を、いつから始める予定(もしくはいつから始めた)か」という質問とその回答です。

詳しい結果はこちら

この結果をグラフにすると、次のようになります。

つまり、多くの中学生が「中学3年生の7月〜9月」の間に受験勉強を始める計画でいるようです。私の教員としての経験としても、この時期に受験勉強を開始する中学生が最も多いと感じています。

これは中学3年生の夏休みが、受験勉強を始める大きなきっかけとなるためです。

では、受験勉強は中学3年生の夏休みから始めれば十分なのでしょうか。ここからは具体的にいつから始めるべきかについて解説をしていきます。

受験勉強はいつから始めれば間に合う?

受験勉強は今日から始めることがベスト
受験勉強は今日から始めることがベスト

続いて、受験勉強をいつから始めれば間に合うのかについて、詳しく解説をしていきます。

原則は早ければ早いほどいい

結論としては、「受験勉強を始めるのは早ければ早いほどいい」となります。受験勉強は今日から始めることがベストなのです。

あの有名な予備校講師、林修先生も「受験勉強にはフライングもスピード違反もない」という名言を残しています。受験にフライングはない。つまり周りの仲間が勉強を始める前に、いち早く始めてしまうことが得策なのです。

特に難関高校を受験する場合は、試験の難易度も非常に高くなります。その場合、多くの中学生にとって、夏休みから勉強を開始したのでは間に合わすことが非常に困難です。

中学1〜2年生の間に、しっかりと全教科・全範囲の基礎を固め、3年生になったら応用問題にチャレンジしていく。そのような姿勢が大切になるでしょう。

多くの人におすすめできるのは中学2年生の冬

くり返しになりますが、受験勉強の開始は早ければ早いほどいい。つまり今日から始めるのがベストです。

しかし、それが簡単にできたら勉強に悩む家庭は存在しません。そこで、元中学校の教員が考える、受験勉強を始めるのに最適な時期をお伝えします。

それはズバリ、「中学2年生の冬」です。

なぜ中学2年生の冬に受験勉強を開始することがベストなのでしょうか。それは、中学2年生の冬が最も時間にゆとりがある時期だからです。

その最も大きな理由は「部活動」にあります。地域や競技によって差がありますが、基本的に部活動は、冬がオフシーズンになります。また、日の長さの関係上、部活動の終了時刻も、夏に比べて1時間以上早まる学校が多いです。

つまり中学生の冬とは、夏に比べて時間的、体力的に非常に余裕がある時期なのです。しかも2年生の冬という時期は中学生になってから学習した内容の総復習を行いやすいタイミングです。

3年生になる前の1〜3月に、2年間で学習した内容を一度まとめておきましょう。そうすれば、受験勉強だけでなく、3年生になって学習する内容にも好影響を与えます。

特に数学や英語は、進学するにつれて苦手の穴が確実に大きくなります。早めに苦手教科の対策ができれば、受験勉強を圧倒的に優位に進めることが可能になるのです。

「中学3年生になったら勉強する」のワナ

このような話をすると、多くの中学生は「3年生(受験生)になったら本気で勉強を開始する」と言います。

この計画は、元教員の経験から「ほとんどの生徒が失敗する」と言い切れます。

なぜ「3年生になったら勉強する」は失敗するのでしょうか。その理由は非常に単純です。「3年生の春は、2年生の冬と比べ圧倒的に忙しい」からです。

まず、3年生になったタイミングで最上級生となります。そのため、学校の中心としての立場を求められます。

・委員会
・部活動
・生徒会活動

などで「〇〇長」やそれに準ずる立場に立ち、後輩に指導をしなければならないことが一気に増えます。ただでさえ新学期のスタートは不安定です。それが最上級生となれば、負担はかなり大きくなるのです。

それだけではありません。多くの中学校では春に「修学旅行」が企画されます。修学旅行も、班を決めたりルートを決めるなど、かなり忙しいです。また気分的にも、修学旅行は楽しみで浮つきやすいです(修学旅行を楽しむことは良いことですが)。これも勉強に集中しにくい1つの理由となります。

極め付けは部活動です。3年生の春からは、中学校最後の大会に向けて練習が本格化していきます。時間や密度的にも冬とは比べ物にならないほど高密度になり、勉強に向かうことが困難になります。

これらの理由から「3年生になったら勉強を開始する」がいかに難しいかをわかっていただけいると思います。基本的には「3年生になったら頑張る」は「部活動が終了する夏になったら勉強を始める」になる可能性が極めて高いのです。

つまり、受験勉強を2年生の冬に始められれば受験勉強の期間は1年以上。そのタイミングを逃せば、次のチャンスは3年生の夏以降。受験勉強の期間は半年となってしまうのです。

私が2年生の冬に勉強を開始することをおすすめする理由がわかっていただけるかと思います。

部活動がある場合は中学3年生の夏休みから

ここまで

・2年生の冬は勉強を始めやすい
・3年生の春は勉強を始めにくい

という話をさせていただきました。

しかし、記事冒頭のアンケートでも見たように、受験勉強を始める中学生は、夏休みから勉強を始めることがほとんどです。そして、夏休みからでも計画的に学習を始めていけば十分に間に合うので、必要以上に心配する必要はありません。

特に、部活動に力を入れていた生徒ほど、引退後学力が伸びるのはよくあることです。特に男子は爆発力がある生徒が多いです(一方女子は継続力があることが多い)。

注意点は、夏を過ぎても受験モードにならない場合は、周りと比べ遅れてしまう可能性が高いことです。そのような場合は、塾や家庭教師を上手く使うなどして、受験モードに導いてあげることも必要でしょう。

始める時期ごとの勉強法のコツ

受験勉強の開始時期別に、おすすめの勉強法をご紹介
受験勉強の開始時期別に、おすすめの勉強法をご紹介

ここからは、実際に受験勉強を始める際のコツについて紹介をさせていただきます。

「いつから始めたか。」によって押さえるべきポイントが異なりますので、時期ごとにコツの紹介をさせていただきます。

中学1年生〜2年生で受験勉強を開始する場合

まずは中学1年生〜2年生で受験勉強を開始する場合です。この場合の勉強方法はシンプルです。

毎日の授業の復習をしっかりと行う

長期休暇や年度末に、学年のまとめを行う

この2点を押さえておけば問題ありません。

受験勉強の大変さは、「3年生の学習内容を行いながら、1・2年生の復習も行わなければならない」点にあります。

そのため1・2年生の復習を先に済ませておくことにより、3年生になったときの負担を大きく減らすことが可能になります。注意点は、1・2年生のうちに3年生の予習をしないことです。先生から教わっていないことを独学で勉強するのはとても大変です。

一人で予習を頑張るより、1・2年生の基礎を固めておいた方が3年生になってから楽ができます。早い時期に受験勉強を始めることができた人は、1・2年生の学習内容をしっかりと固めることをポイントとしてください。

地域によっては1・2年生の成績も内申点に組み込まれるところもあるので、その点でも効率がよくなります。

中学3年生の春~夏から受験勉強を開始する場合

続いては中学3年生の春〜夏に受験勉強を開始する人に向けたコツを紹介します。

先ほど紹介した通り、この時期の受験勉強は、まとまった時間がとれずに大変です。そのため、まずは1・2年生の学習内容は後回しにして、3年生の授業内容を毎日きっちりと復習することをおすすめします。

中学3年生の成績は、ほぼ全ての地域で内申点として高校に送られます。そのため1学期の定期テストでしっかりと点数をとれると、かなり有利になれます。もちろん、日々の提出物や課題などにもしっかりと取り組み、確実に提出をするようにしてください。

1・2年生の学習内容に穴があると、3年生の学習内容が難しく感じるかもしれません(特に数学・英語)。この場合は、余裕があれば1・2年生の学習内容を復習してもよいでしょう。しかし、まとまった学習時間がなかなかとれない場合も多いと思うので、その場合は低学年の学習は後回しにして、3年生の学習に集中しましょう。

中学3年生の夏休みから受験勉強を開始する場合

中学3年生の夏休みは、受験勉強の成功のカギを握る大切な休み期間です。この時期に上手くスタートを切れれば、まだまだ間に合います。

夏休みがなぜ大切なのか。それはもちろん「通常授業が無い」ということです。これにより、過去に学習した内容の復習に集中できるのです。

とにかく夏休みは、1年生〜3年生春までに学習した内容の復習に力を入れましょう。特に数学英語は復習を行う最大のチャンスです。

後で解説を行いますが、英語と数学は勉強を開始してから成績に反映されるまで時間がかかります。必ず夏休みのうちに勉強を始めましょう。

もしくは、苦手教科の学習を重点的に行うこともおすすめができます。実は苦手教科は、成績を大きく伸ばす可能性を持った教科でもあるのです。夏休みから対策を始めれば、入試までに苦手を克服することも十分に可能でしょう。

中学3年生の秋から受験勉強を開始する場合

中3の秋になると、いよいよ受験までの時間がなくなってきます。この時期になってくると、成績や苦手教科の数によっては全てを仕上げることは難しくなってきます。

ここまで勉強をほとんどしておらず、全てが苦手教科という場合は、社会理科の勉強を重点的に行うのも1つです。

この2つの教科は成績が上がりやすいと言われている教科です。教科をしぼれば、入試までに成績を伸ばすことは十分に可能です。

しかしこの場合、特に数学や英語を入試で高得点を取ることが難しくなってしまいます。しっかりと受験勉強に向き合う覚悟があるのなら、全ての教科の勉強に力を入れることが理想です。

中学3年生の冬から受験勉強を開始する場合

中学3年生の冬になると、受験勉強を全教科きっちりと仕上げることはかなり難しくなります。

・苦手教科
・成績を上げやすい理科や社会

など教科をしぼって学習する必要もでてくるでしょう。全教科の対策を十分にすることは無理でも、教科をしぼれば対策は十分に可能です。

もしくは、全教科の「基礎問題」に力を入れるのもよいでしょう。「応用問題」に時間をかけずに基礎問題をしっかりと学習するのです。

入試には必ず基礎問題も出題されます。これらの問題にしっかりと答えることで、点数の底上げをすることができます。いずれにせよ、ポイントをしぼった学習をする必要があります。これらの学習のポイントは学校や塾の先生に相談するとよいでしょう。

成績アップしやすい教科ランキング

社会・理科は、暗記のみで点数がとれる問題が多い教科
社会・理科は、暗記のみで点数がとれる問題が多い教科

では最後に、成績がアップしやすい教科をランキング形式で紹介します。

【第1位】社会

第1位は「社会」です。社会は圧倒的に成績を上げやすい教科です。「社会が苦手」という人はチャンスと思っても良いくらいです。それはなぜでしょうか。

テストの問題は大きく2種類があります。

暗記だけで良い問題

理解して、暗記をしなければならない問題

の2種類です。もちろん、暗記のみで正解できる問題が点数をとりやすい問題になります。

社会は暗記だけで得点になる問題が非常に多いのです。数学や英語は、教科書を開いても理解できないこともあるかもしれません。しかし社会は、年号や人物名、地理の特徴などをコツコツ覚えていけば必ず点数を伸ばせます。優先的に学習をすべき教科です。

【第2位】理科

続いては理科です。理科も社会ほどではありませんが、暗記のみで点数がとれる問題が多い教科です。

特に、生物の特徴や岩石の名前などは、しっかり学習すれば点数に結びつけることが可能です。しかし、化学反応式や物理学の計算問題など、理解が難しい問題も多数あります。まずは自分が取り組みやすい単元から学習するのもよいでしょう。

【第3位】数学

続いては数学になります。「社会」「理科」は成績を上げやすい教科と言われる一方で、「数学」「英語」「国語」は成績を上げにくい教科です。

理由はもちろん、暗記だけでは答えにたどり着けないからです。公式だけを暗記しても、なかなか点数には結びつきません。理解することが必要な問題も多いため、学習に時間もかかります。そのため、この記事でも夏休みなどにまとまった学習時間をとることをおすすめしているのです。

確かに成績を伸ばしにくい教科ではあるのですが、勉強をしないわけにはいきません。苦手克服のコツとしては、「簡単な問題集を購入して取り組む」というものがあります。ぱっと見で7割以上解ける問題集を購入することがポイントです。

よくある失敗例は、難しい問題集を買ってしまうことです。本を購入する時はやる気に満ちているのですが、実際に勉強を始めると挫折に繋がります。無理せずに簡単そうな問題集から取り組むと、気分良く進めることができます。これをくり返していくことが、苦手克服の近道です。

【第4位】英語

英語も成績を伸ばしにくい教科です。特に苦手なまま中学3年生になってしまうとかなり苦労をします。私自身も英語が苦手だったためよくわかります。

英語の苦手を無くすためには、低学年の学習内容からさかのぼり、1つ1つ理解をしていくしかありません。また、英単語をしっかりと覚えることも大切になります。どちらもとても時間がかかる大変な作業です。

しかし、夏休みなどにまとまった時間をとり、しっかりと取り組むことで苦手を解決していくことは可能です。英語や数学の苦手克服は大変ですが、これらの教科で点数をとれるようになると入試でとても有利になります。少しずつでも確実に勉強を続けていくようにしましょう。

【第5位】国語

最後は国語です。国語は5教科の中でも特殊な教科になります。なぜなら、生まれた時からこれまでの文字の触れ合いが大きく影響する教科だからです。

文字を読む習慣がない中学生が国語の成績を伸ばすには、文字と触れ合う時間を増やすこと大切です。また、読むだけでなく日記や作文などで文字を書く作業も大切になります。これらの習慣を身につけることは難しく、労力もかかるため、国語の成績を上げることは難しいと言われるのです。その一方で

・漢字
・四字熟語
・慣用句
・古文単語
・漢文

など、暗記だけで点数を取ることができる問題も出題されます。これらの問題でしっかりと点数をとれるように、コツコツ暗記を続けることも大切でしょう。

まとめ

以上で、高校受験の勉強をいつから始めるべきか、また始めた時期別の勉強法の解説を終わります。

受験までの残り時間はご家庭ごとにそれぞれだと思いますが、正しい対策を行えば、残り時間に関わらず成績を伸ばすことは十分に可能です。

限られた時間内に成績を大きく伸ばしたい場合は、塾や家庭教師の利用をおすすめします。塾であれば「塾探しの窓口」を利用することで、近くの塾の情報や評判を簡単に調べることができます。

受験までの残り時間を十二分に活用し、合格を勝ち取られることを、心よりお祈りしています。

中学生の高校受験対策、塾にいつから通う?おすすめ開始時期とは
中学生は高校受験を控えていることから、塾の利用を考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。「ゆくゆく通うなら、…
詳しく読む
【データで見る】中学生(高校受験)の塾にかかる費用はいくら
中学生のお子様を塾に通わせる場合、「どれくらいの費用がかかるのか」は保護者の方にとって最も気にかかるポイントでしょう…
詳しく読む
【高校受験】合格に必要な中3の平均勉強時間の調査結果を解説
「子どもが高校受験を控えているが、勉強時間は十分なのか不安・・・。」 「高校受験をする子どもの平均勉強時間はどれく…
詳しく読む

この記事を書いた人

さわにい

さわにい

元公立中学校の理科の教員です。教員経験は11年。現専門は理科教育学。所持教員免許は中学と高校の理科。

理科の教材や学習法を研究中。さまざまな出版社の理科教材や解説を作成してます。

ページの上部へ