中学生は塾に行くべき?通塾の実態やメリット、選び方を解説

2022.06.17
最終更新日 2022.06.17
中学生は塾に行くべき?通塾の実態やメリット、選び方を解説

中学生になった途端、塾に行くのが当たり前という雰囲気になることがあります。「〇〇くん、塾に行き始めたらしい」と耳にする機会も増えるでしょう。「うちも塾に行くべき?」というお悩みは、編集部にもよく寄せられます。

この記事では、なぜ塾に通うのかという通塾目的から、塾のメリットや心配事、通うとしたらどんな塾がおすすめかなどを解説します。

中学生はみんな塾に行くのが当たり前?

中学生になると、「塾の話」が話題の中心になることが多い
中学生になると、「塾の話」が話題の中心になることが多い

実際、どれくらいの中学生が塾に行っているのでしょうか。文部科学省の調査から、通塾の実態を紐解きます。

(1) 中学生の通塾率

中学生の通塾率を、平成30年(2018年)に文部科学省が実施した調査から算出しました。公立中・私立中に分けて、通塾率を見てみましょう。

◎ 中学生の通塾率

 公立中学生私立中学生
中1生58.7%55.6%
中2生68.7%62.8%
中3生79.8%62.6%
平均69.3%60.3%

※参考:文部科学省『子供の学習費調査』平成30年

上記の通塾率は、調査対象のうち、1年間で「学習塾費」を支出した家庭の割合を示しています。同じ調査では、「家庭教師」への支出があった家庭の割合も公開しています。参考までに見てみましょう。

◎ 中学生の家庭教師率

 公立中学私立中学
中1生28.4%23.2%
中2生26.1%24.9
中3生21.3%18.1%
平均25.2%22.1%

※参考:文部科学省『子供の学習費調査』平成30年

塾と家庭教師を併用しているご家庭もあると思われますが、いずれにせよ中学生の7~8割は何らかの学校外の教育サービスを利用していることが分かります。

(2) 公立中学生と私立中学生で通塾率が異なる理由

通塾率も家庭教師率も、私立中学生の数値は公立中学生の数値を下回っています。これは全学年に共通する傾向です。私立中生の方が数値が低い理由は、次の2つだと考えられます。

公立と私立で通塾率が異なる理由
1.多くの私立中学は中高一貫校である
高校受験がないため、受験に向けて塾で対策する必要性がない。

2.私立学校はサポートが充実している
課外補習や個別指導など、学校の指導が手厚いため塾がいらない。

(3) 塾に行くかどうかは、ご家庭の判断でOK!

塾を検討するにあたり、「塾=義務ではない」ことは押さえておきましょう。塾に通ったからといって、成績向上が保証されるわけではありません。お子さんに塾が必要かどうかは、ご家庭の判断次第です。お子さんの様子をよく見て、冷静に考えましょう。

ただし、受験で失敗したくないという思いから、保険に近い意味合いで通塾を選ぶご家庭も少なくないのも事実です。

なぜ、中学生は塾に通うのか?

定期テスト・高校受験・苦手克服を目的に通塾する中学生が多い
定期テスト・高校受験・苦手克服を目的に通塾する中学生が多い

中学生全体の7割近くを占める「塾に通っている生徒」は、どのような目的を持っているのでしょうか。中学生の通塾理由として多いもの4つについて、解説します。

(1) 学校の授業をよく理解するため

学校の授業は、学習の土台です。定期テストも高校受験も、授業がきちんと理解できていなければ良い結果は望めません。学校の授業を正しく、深く理解するために、塾を利用する中学生もいます。

(2) 定期テストで高得点をとるため

中1の5月から、中3の2月まで続く定期テストは、通知表や内申点にも影響する重要な学習の指標です。塾は定期テスト対策も行うので、「定期テストで目標点を達成したい、高得点を取りたい」と通う生徒もいます。

(3) 高校受験対策をするため

高校受験対策も、通塾の目的として多いものです。塾は独自の高校受験カリキュラムを持っていることが多く、地域の高校に合格できるノウハウも豊富。また学校推薦入試や自己推薦型入試に必要な面接練習を行う塾もあります。

(4) 苦手科目を克服するため

苦手科目は、自力で克服するのは難しいものです。塾で苦手になった箇所までさかのぼり、わかるように解説してもらうことで、克服を目指すケースもあります。

中学生が塾に行くと得られるメリットは?

塾には「そこでしか得られないメリット」がある
塾には「そこでしか得られないメリット」がある

多くの中学生が塾に行くのは、勉強を教えてもらいたいだけが理由ではありません。塾には塾でしか手に入らないさまざまなメリットがあります。代表的なメリットを4つご紹介しましょう。

(1) 学習習慣が身に付きやすくなる

塾は、学習習慣の定着にも役立ちます。毎週行われる授業は計画的な学習につながりやすく、塾の勉強法指導は家庭学習にも役立つでしょう。また塾は自習室も利用できるので、「学校から塾に直行し、自習室で宿題を終わらせてから帰宅」というルーティンが身に付くこともあります。

(2) 周りからの刺激がモチベーションにつながる

塾は、勉強を頑張りたい生徒が集まる場所です。目標を持って取り組む周囲の姿が、お子さんへの良い刺激になることも期待できます。また上級生や高校生が黙々と勉強する姿に圧倒され、自分のモチベーションも上がるという声もあります。

(3) 適切な学習計画や勉強法、受験情報を教えてもらえる

プロが考えた計画で勉強できることや、効率的な勉強法を教えてもらえる点も、塾ならではのメリットです。学校では聞けないテクニックや考え方を知り、勉強の能率が一気に上がる生徒も珍しくありません。学校よりも詳しい受験情報を聞けることもあります。

(4) わからない点は質問できる

勉強で分からなくなった時、質問できる場所としても塾は機能します。学校の授業中に先生になかなか質問できなくても、塾の講師には気軽に聞けるという生徒もいます。中学生になると勉強内容が難しくなり、親御さんが教えられないケースもありますが、そんな時でも塾があれば安心ですね。

塾に行くことがマイナスに働くケースもある?

遊んでしまう、勉強したつもり…塾の懸念点も押さえておこう
遊んでしまう、勉強したつもり…塾の懸念点も押さえておこう

メリットも多い一方で、塾に通うとなると心配な点もあるのではないでしょうか。編集部に寄せられる親御さんの心配の中から、多いものを3つご紹介します。

(1) 「勉強したつもり」になりやすい

塾に通うことで勉強した“つもり”になってしまう生徒は、実際にいます。塾の分かりやすい授業や問題演習で満足してしまうのが原因のようです。

塾に行き始める前に、座っているだけでは成績は上がらないこと、そして学習内容の定着のためには復習が必要なことを確認しておきましょう。

(2) 友達と遊ぶ機会になりやすい

同じ中学の仲のいい友達と遊んだり、おしゃべりしてしまったりといったケースもあります。

塾は勉強する場所です。仲のいい友達がいることはモチベーションアップに繋がることもありますが、遊んでばかりで勉強に身が入らなくなってしまうリスクもありますので、友達と同じ塾にするか・別の塾にするかは慎重に判断する必要があります。

(3) 費用がかかる

費用も気になるポイントですよね。塾の形態や規模、講師の数などによって相場に幅はありますが、およその目安を見てみましょう。

◎ 中学生の塾の費用相場(月額)

集団指導塾20,000~50,000円
個別指導塾20,000~60,000円
オンライン塾10,000~30,000円

※ このほかに教材費や季節講習費、管理費などがかかります。

近年は、安さと品質を両立させた教育サービスも数多く出てきました。オンライン塾は、その代表例でしょう。どの塾・サービスにも一長一短はあります。お子さんの目標や性格を踏まえ、合いそうなものを試してみるのがおすすめです。

また、お子さんと学力や性格が合わない塾に通ってしまったことで成績が上がらなければ、お子さんの入試までの貴重な時間だけでなく、お金も無駄になってしまいます。塾選びで失敗することのないように、中学生の塾の選び方で大切なポイントを以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

【高校受験】中学生が塾を選ぶ前に考えるべき7つのポイント
お子様が中学校に入学すると、将来の高校受験や大学受験を考えて塾通いを検討し始める保護者の方は多いのではないでしょうか…
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【データで見る】中学生(高校受験)の塾にかかる費用はいくら
中学生のお子様を塾に通わせる場合、「どれくらいの費用がかかるのか」は保護者の方にとって最も気にかかるポイントでしょう…
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塾以外の勉強法のメリット・デメリット

勉強のやり方は工夫次第!お子さんに合う方法を見つけよう
勉強のやり方は工夫次第!お子さんに合う方法を見つけよう

塾に行かなくても勉強できる方法はあります。方法ごとの特徴を知り、お子さんがやりやすいやり方を見つけることが大切です。代表的な勉強方法と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

(1) 親や兄姉が教える

ご家庭で、親御さんやお兄さん・お姉さんが教えるという方法について考えてみましょう。

メリット・お金が節約できる
・自分のペースで進められる
デメリット・教える側がプロではない
・家族ゆえに感情的になりやすい

お金がかからないことや、進め方が自由自在である点は、ご家庭で勉強を教えるメリットでしょう。一方で、教える側がプロではない点は懸念材料です。網羅的で体系立ったカリキュラムや、ポイントを押さえた指導は難しいかもしれません。

(2) 通信教育・タブレット学習を受ける

中学生向けの通信教育やタブレット学習も、数多くの種類があります。

メリット・塾より安く受けられる
・自宅で受講できる
デメリット・継続が難しい
・質問解決に時間がかかりやすい

塾に通うより安価なことや、自宅で都合の良いタイミングで取り組める点が、通信教育やタブレット教材のメリットです。ただし勉強に対する強制力は、強くありません。続けられるか、活用できるかはお子さん次第です。

(3) 解説動画を利用する

YouTubeをはじめ、無料で視聴できる解説動画の種類も豊富です。すでに利用されている方も多いかも知れませんね。

メリット・豊富なコンテンツから選べる
・授業では扱わない細かい点も解説されている
デメリット・体系だったカリキュラムがない
・質問はできない
・無関係な動画を見てしまいやすい

多彩なコンテンツを無料で利用できる点が、解説動画の魅力です。ただし、全体を網羅したカリキュラムはありません。ピンポイントでの疑問解決には有効ですが、教科全体をまんべんなく学習したい時には不向きでしょう。

(4) オンライン指導を受ける

近年人気を集めているオンライン指導という選択肢もあります。

メリット・自分のペースで学習できる
・質問や相談もできる
デメリット・モチベーションの維持が難しい
・講座の選び方が難しい

オンライン指導は、比較的安価に柔軟なカリキュラムで勉強できる点が魅力です。1対1指導なら、その場で質問も解決できます。ただ対面の塾ほどの緊張感はありません。やる気が途絶えてしまうこともあるでしょう。また映像授業では、どの講座を選べばよいのかわかりにくいこともあります。

中学生の塾選びで押さえておきたいポイントは?

中学生の塾を選ぶなら、「通う目的」から考え始めよう
中学生の塾を選ぶなら、「通う目的」から考え始めよう

「うちの子も、塾に行かせようか」とお考えなら、塾を選ぶ前に考えておきたいポイントがあります。塾探しで失敗しないために大切な5つの観点を解説します。

(1) 目的に合う塾を選ぶ

塾は、得意とする指導がそれぞれ違います。受験指導が得意な塾もあれば、中学校のテスト対策に長けた塾もあるのです。塾を選ぶ際は、お子さんの学習目的と塾の指導方針が合致しているかをチェックしましょう。

塾はざっくりと、次のように分けられます。

指導形態:集団指導、個別指導

指導目的:進学・高校受験対策、補習・定期テスト対策、苦手克服

詳しくはこちらの記事で解説しています。塾探しの前に、ぜひご覧ください。

【中学生】塾の比較ポイントを解説!目標に合う塾の選び方も
「塾を探したいけど、どの塾が子どもに合うか分からない」「塾それぞれの違いが分からない」という悩みをお持ちでしょうか。…
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(2) 部活や宿題と両立できるかよく考える

塾が始まると、「塾の授業時間+予復習の時間」がいまの生活に加わります。長期休みには季節講習があり、定期テスト前には対策授業も実施されます。部活があるお子さんは特に、塾が加わっても、両立してやっていけそうかを冷静に考えておきましょう。

また学校の宿題も、いままで通り出続けます。学校の勉強と部活、塾のどれも中途半端にしないことが大切です。時間と体力の両面から、お子さんと話し合ってみてください。

(3) 「友達が行っているから」と安易に決めない

塾を探し始めると、「あの塾は友達の〇〇くんが行っているって!」という話を耳にすることがあります。確かに、初めての場所は知っている人がいた方が安心できるものです。ただし、友達の有無だけで塾を決めないようにしましょう。

塾との相性は、一人ひとり違います。友達に合う塾も、お子さんに合うとは限りません。塾探しは「お子さんと塾の相性」が合うかどうかを重視しましょう。

(4) 校舎見学や体験授業は積極的に受ける

お子さんに合う塾を見つける良い方法は、塾の校舎見学や体験授業に数多く行くことです。「百聞は一見にしかり」ということわざの通りです。塾のホームページをじっくり見るよりも、足を運び話を聞く方が、ずっと詳しくわかります。

親御さんも一緒に行き、校舎長の人柄や講師と生徒の様子、校舎全体の雰囲気などをチェックしましょう。立地や通塾経路の安全性も確認しておくと、安心感が高まりますよ。

塾の無料体験で得られる5つのメリット!体験後の断り方も解説
「内申点の上げ方や得意科目の伸ばし方などをもっと具体的に知り、子どもに自信をつけさせたい」と考え、塾の利用を考える保…
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(5) 費用は年間の総額を算出してもらう

気になる塾の費用は、必ず「1年間にかかる総額」を教えてもらうのがコツです。毎月支払う月謝額の違いは塾同士を比べ易いポイントなのですが、実は塾では月謝以外にさまざまな費用がかかるからです。

月謝の安さに惹かれて入塾したが、その他の費用が思った以上に高かった、ということにならないように「年間の総額」をチェックしましょう。

必ず見ていただきたい費用項目は、次の5つです。

入会金

教材費

管理費

季節講習費

模試受験代

まとめ

中学生は塾に行くべきなのか、判断基準やメリット、事前に考えたいポイントなどを解説してきました。

塾は「みんな行っているから」という理由で通っても、成果は出にくいものです。ハッキリとした目的意識と努力があって、はじめて成績につながります。塾では成績を上げやすい勉強法や演習のコツを教えてくれますから、最短距離で目標を達成したい時には頼りになる存在です。

塾に行くべきか迷ったら、お近くの塾の体験授業に行ってみましょう。校舎の様子を見ることで、初めてわかることもあるものです。3~4つの塾を比較すると、お子さんに合いそうな塾はどれかわかってきます。その時点で改めて、「塾に行くべきか」を判断すれば良いのです。

さっそく、「塾探しの窓口」を使って、お近くの塾を探してみましょう。体験授業や校舎見学も一括で申し込みできます。お住まいの地域とお子さんの学年を、下のタブから入れてみてくださいね。

この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

塾探しの窓口編集部

学習塾の口コミ比較サイト「塾探しの窓口」が運営。初めて塾を探されている保護者に向けて、塾を探す上での基礎知識や塾選びを成功に導くためのポイント等を、わかりやすくお届けします。

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