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【中学生】家庭学習で勉強の習慣を身につける5つのコツを解説
中学生は高校受験につながる大切な時期のため、「子どもには毎日の学習習慣を身につけてほしい」「自分からすすんで勉強してほしい」と多くの保護者の方は願っているのではないでしょうか。
しかし、中学生は思春期・反抗期に差しかかり、親の言葉が素直に聞きづらくなる年頃です。中学生のお子さまには勉強に関して、どんな声かけをしていくべきか、お悩みの保護者の方は多いことでしょう。
中学生のうちに勉強の習慣、自学自習の習慣を身につけておけば将来的にも役立ちます。この記事では学習習慣を身につけるべき理由、学習習慣をつける方法とコツ、保護者の方がすべきかかわり方やサポートについて紹介します。
中学生に勉強の習慣が必須の理由
勉強の習慣は、本来は小学生のうちに身につけておいた方がよいものです。しかし、中学生からでも本人の意志と環境が整えば、勉強を習慣づけすることはできます。ここではまず、中学生に勉強の習慣が必要な理由を見ていきましょう。
(2)板書を写す力・聞いてノートにまとめる力が必要になる
小学校の頃は、先生は丁寧に板書をしてくれます。しかし中学校の授業では板書を書いては消し、さらに書き足していく手法が増えてきます。ノートに写していないうちに消されてしまうこともよくあるでしょう。そのため、黒板を目で追い、理解をしながら、手を動かす集中力が必要になります。
先生の中には、ほとんど板書をせず、ずっと口頭で説明を行う人もいます。しかし重要なことを話していることも多いので、聞き取ってノートに書く作業が必要になります。耳から聴こえる言葉を理解して文字にする作業には、集中力と理解力が必要で、大人でも疲れます。
これらの作業を行うには集中力と、授業の理解をしやすくするため、予習・復習=毎日の学習習慣が必要です。
(4)部活や学校活動などで時間が限られる
中学生は、小学生の頃よりも学校活動が多くなり忙しくなります。授業時間も長くなり、授業のコマ数も増えるため終業時刻も遅く、さらにそのあと部活もあり、委員会活動などもあります。日ごろから勉強する習慣=限られた時間で効率よく勉強する方法を身につけておかないと、「やるべきことが多すぎて何もできていない」という状況になりかねません。
いかがでしたか。これらの理由から、高校進学を目指す中学生は勉強する習慣を身につけておいた方が良いとお分かりでしょう。高校受験が終わった後にも大学受験がすぐ控えていることからも、中学生は自ら勉強する習慣をつけるのに適したチャンスの時期といえます。
中学生が学習習慣をつけるための5つのコツ
中学生になってから勉強する習慣を身につけるためには、環境を整えること、勉強するきっかけになる行動パターンをつくることなど、コツが必要になります。「小学校の頃に身につかなかった習慣が、今更つくはずがない」と諦めず、まずはやってみてください。ここでは勉強する習慣を身につけるためのちょっとしたコツを紹介します。
(1)まずは「やる」「行動する」ことが大切
「人間のやる気は脳にはなく体にある」。東京大学教授の池谷裕二氏の言葉で、人はやる気を出してから行動するのではなく、行動することでやる気を出す、というものです。
参考:「簡単にやる気を出す方法を教えてください!」→脳研究者「やる気なんて存在しない」|新R25 – シゴトも人生も、もっと楽しもう。
これを勉強に応用すると、いきなり長時間の勉強は必要ありません。ほんの少しだけ、何かをやってみてください。例えば、「英単語を少し覚えているか確認してみる」「好きな科目の得意な問題を1問だけ解いてみる」など、なんでもいいので「行動する」ことが重要です。
少しだけ行動してみると、後からやる気が追いついてきます。「もう少しだけやってみようかな」となれば、しめたものです。これを毎日繰り返すことで、少しずつ習慣化することもできるでしょう。
(2)「時間は短く」「休憩を取りながら」「回数をできる範囲で増やす」
人間の集中力は、そう長く続きません。精神科医の樺沢紫苑氏は、「人の集中力は15・45・90分が続く目安」としています。小学校の授業は45分、大学の講義は90分であることからも、この時間は一般的に受け入れられていると考えられます。
参考:集中力の限界は90分? 集中できないときに試したい効果的な休憩方法と勉強法 | タウンワークマガジン
しかし何故か、勉強に関しては長時間続けてやった方がいいと考えてしまっていませんか。頑張れば長時間集中することはできても、その後、脳に大きなダメージを与えてしまい、疲れから回復しづらくなってしまうそうです。よって、「細かく時間を区切り、休憩を取りながら、回数を増やす」方が良いことになります。
例えば同じ2時間勉強するのでも、2時間ぶっ通しでやるのではなく、15分英語をやったら5分~10分休憩し、次は数学を15分+休憩、国語を15分+休憩…というふうにして2時間分勉強を行ったほうが、脳も疲れず、集中力も持続するでしょう。
(3)スマホやゲームを手放す時間帯を意図的に作る
スマホが手元にあると、ついつい見てしまいますよね。またゲームをしたり、SNSや動画を見たりと、何気なくスマホを触ってしまう人は多いのではないでしょうか。
勉強に集中するには、環境づくりはある程度必要です。スマホやゲームは、「勉強する」と決めたら遠ざけましょう。家族の誰かにあずかってもらう、自室から離れた部屋に置くなど、工夫してみてください。
また、休憩のためには「目を休める」ことが大切です。勉強の休憩時間にスマホを見ていては休憩になりません。休憩するときは目を閉じて音楽を聴くなどを心がけてみましょう。スマホはブルーライトの影響もあり、脳を興奮状態にさせてしまうため、できるだけ「利用するのは寝る1時間前まで」というふうに時間帯を決める必要があります。
最初は落ち着かないかもしれませんが、スマホを手放す時間を意図的に作ることは、大人になってからの健康的な生活習慣にも役立ちます。
(4)完璧主義にならない!余裕のある計画を立ててこなす
「今日から○時間“必ず”勉強する!」と決めて始めたものの、一日空いてしまうと「完璧にできないなら、もうやめよう」となってしまう人もいるかもしれません。
完璧主義の人は、決めたことをやり遂げられないとストレスを感じる傾向があるといわれます。人間なので、完璧にできないことが当たり前だと考えましょう。
計画は、ぎっしり詰め込むのではなく、少し余裕のあるスパンで決めましょう。例えば「一週間で英語○時間できたらOK」というふうに決めます。多少足りなくても、少しでもできたなら自分を褒めましょう(このとき、保護者の方も、やったことを純粋に褒めてあげてください)。これを繰り返すことで、完璧主義に陥らずに、負担なく継続できる「自分にとってちょうどいいさじ加減」がわかってきます。
(5)勉強したことをレコーディング(記録)する
レコーディングダイエットをご存じの方も多いでしょう。体重と、何を食べたか毎日記録していくダイエット方法です。勉強も、「何をしたか」記録するとモチベーションが上がる可能性があります。
例えば、スケジューラ―に「今日何をしたか」をメモしていくだけでもよいでしょう。他にも記録とは少し違いますが、勉強で使ったノートなどをためていく方法があります。段ボールに捨てずにためて、「自分はこんなに勉強した」とモチベーションを上げる方法です。受験期には特に有効な場合があります。
ただしこれらの方法は、(4)の完璧主義に陥らないよう気を付ける必要があります。絶対にやらなければ、と考えると追い詰められて、できない自分を責めてしまい逆効果です。一日くらい書かなくてもいい、一週間単位でも十分というふうに、余裕をもった実践を心掛けてください。
中学生の勉強習慣のために親ができる3つのサポート
冒頭でもお伝えしたように、中学生のお子さまは親の言葉が素直に聞きづらくなる年頃です。「勉強しなさい」と頭ごなしに怒っても余計に反抗してしまいます。
しかし、「勉強したいのに、勉強の仕方がわからない」「本当は勉強ができるようになりたい」と悩んでいるお子さまに寄り添い、サポートしてあげられるのは保護者だけです。ここでは中学生のお子さまが勉強する習慣を身につけるために、保護者の方ができるサポートについて紹介します。
(1)環境を整える
環境というと、「勉強部屋が必要なの?」と考えてしまいがちですが、そうではありません。「この時刻、この場所で、この時間内勉強する」と本人が決めたら、家族も協力してあげてください、という意味です。
このとき、中学生なので、保護者の方が強制的に決めてはいけません。勉強するための環境について、お子さまと話し合いをしてください。勉強部屋では落ち着かないと本人が言うならば、ダイニングテーブルの一角を勉強する場所と提案してみましょう。本人が納得するなら十分です(東大合格者にも、自宅ではリビングの一角で勉強していたという人は多くいます)。
お子さまがその場所に座ったら家族もテレビを消し、静かに見守りましょう。保護者の方も仕事のための資格の勉強をしたり、本を読んだりするとよいでしょう。子どもに「勉強しなさい!」と言っておきながら、家族はテレビを大音量で見ていたりすることのないように。
(2)規則正しい生活リズムと質の良い食事の提供
保護者の方でなければできない、ぜひやってあげて欲しいサポートが「生活習慣を整えること」です。十分な睡眠、栄養のある食事を適切な時間にとる規則正しい生活リズムを作ってあげることは、子どもが中学生であっても親だからこそできる大切な役割です。特に、一日の活動の源になる朝ごはんは必ず食べさせることをおすすめします。
ところで、糖分が脳にいいからとお菓子や甘いものを大量に与えるのは厳禁です。脳は確かに糖分を消費しますが、糖分そのものは薬物に近い働きをするため、取り過ぎるとどんどん欲求がエスカレートします。ある実験で、糖分を大量に与えたラットは特定の記憶作業が上手くいかなくなり、前頭前野や海馬(記憶を司る重要な脳のエリア)の機能の一部が損なわれていたそうです。
夜食や休憩中のおやつを作ってあげるなら、お菓子ではなく消化の良い温かいものにしましょう。反抗期の中学生は親に口出しされることを嫌がりますが、まだ甘えたい子どもの面ももっています。特に食事は、成長期でもあり、素直に受け入れてくれます。後々受験期の思い出として、「口うるさく言われるのは嫌だったけど、作ってくれた夜食は美味しくてうれしかった」という意見は多くあるようです。
テレビやスマホ、タブレットを見るのは夜の何時まで、という約束事もしておくとよいでしょう。ブルーライトにより質の良い睡眠が妨げられるからです。上でも紹介しましたが、「目を休める」ことは意識してお子さまに伝えていくようにしてください。
なお、朝型に切り替えられるなら切り替えるよう働きかけるのもよいでしょう。ただし、体質によっては朝型が向いていない子どももいます。無理強いはせず、様子を見ながら、あくまでも「提案」の範囲で進めてください。
家庭では勉強の習慣づけが難しいとき、塾に行く必要性は?
ここまで紹介してきた方法は「うちには難しい…」と感じるご家庭もあるでしょう。特にお子さまが部活動をしている場合は、家ではリラックスしたくなるものです。疲れて帰ってきて家で勉強する前に眠ってしまうこともあるでしょう。そのようなときは、塾に通うことで勉強時間が確保でき生活にメリハリがつけられます。
塾には時間が決められている集団指導塾の他、自由に都合のつけられる個別指導塾もあります。また近年はコロナ禍の影響もあり、通う必要がなく、さらに勉強の方法をコーチングしてくれるオンライン指導塾などもあります。上手にプロの力を使って、効率良く勉強の習慣をつけられます。
塾に行くことで学習習慣が自然と身につくだけでなく、同じように塾で勉強する他の生徒との良い緊張感、ライバル意識、仲間意識も得られます。競い合うことで受験へのモチベーション、自分が受験をするのだという自覚も高まるでしょう。
なお、文部科学省の調査において、中学生の約7割が塾に通っているという結果が出ています。学習習慣をつけるために多くの中学生が塾を利用していることがわかります。
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まとめ
いかがでしたか。この記事では、中学生が勉強の習慣をつけるための具体的なコツ、保護者の方からの子どもへのアプローチ方法について紹介しました。
また家庭で勉強の習慣づけをサポートするには、勉強しやすい環境を整えてあげることが大切です。中学生に対しては、保護者の方は高圧的に怒ったり言うことを無理やり聞かせようとするのではなく、一人の個人として扱い、対等に話し合いをする姿勢を維持しましょう。
どうしても家で勉強する環境が整えられない場合は、学習のプロである塾を検討してみてください。塾で講師の先生や競い合う友人たちに刺激を受けて、より成長することも期待できます。
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