【高校受験】基礎固めの効率的なやり方は?元中学教員が解説

更新日 2022.11.14
【高校受験】基礎固めの効率的なやり方は?元中学教員が解説

高校受験に成功するかどうかは、基礎固めにかかっていると言っても過言ではありません。しかし、多くの中学生は高校受験が初めての受験であるため、基礎固めの重要性に気付かず、受験で不利になってしまうことも多いです。

この記事では高校受験の基礎固めの効率的な行い方を解説していきます。基礎固めを効率的に行うことにより、受験勉強をスピーディーに進めていきましょう。

筆者は元中学理科の教員で、現在は月間アクセス数30万回の学習サイトの運営をしています。YouTubeでも活動をしており、登録者は5万人。2022年10月には学習参考書も出版しました。中学生を対象にした教育活動を行っており、勉強法については研究を欠かしません。

この記事には私のノウハウを詰め込みました。この記事が参考になり、みなさまの受験突破の一助となれば幸いです。

高校受験の基礎固めをするときのポイント3選

基礎固めを制するものが受験を制す
基礎固めを制するものが受験を制す

まずは基礎固めを行う際のポイントを確認していきましょう(この記事での「基礎固め」とは、問題集の基本〜標準レベルを指します)。基礎固めのポイントは以下の3つです。

1.受験までの残り時間の7割の時間を使う
2.予習はせず復習に力を入れる
3.模試を受けてみる

これらのポイントを押さえると受験勉強が効率的になります。それぞれ解説をしていきます。

高校受験の基礎固めをするときのポイント3選

高校受験の基礎固めは残り時間の7割を使う

はじめのポイントは、基礎固めは残り時間の7割の時間を使うことを目安にすることです。もちろんこの7割という数字は、受験生の現在の成績や、残り時間によって増減します。

受験まで3年丸々使える場合もあれば、残り3ヶ月の場合もあるでしょう。また、現在の成績もそれぞれのはずです。しかし目安としては、受験勉強の7割を基礎固めに使うことをおすすめします。「7割」という数字が、基礎固めがいかに大切か理解していただけるのではないでしょうか。

また、もう一つの目安として、偏差値55程度。または公立学校のテストで上位3割に入るくらいまでは基礎固めを徹底するべきです。このハードルをクリアできたら、応用問題にチャレンジしていくことを検討するとよいでしょう。

予習はせず復習に力を入れる

続いてのポイントは、予習はせずに復習に力を入れることです。

基礎固めに限らず、勉強は予習よりも復習の方が圧倒的に大切です。わざわざ学校で教えてもらえる内容を自力で予習する必要はありません。

それよりも学校で習った内容が理解できているかどうか、復習して確認する方がよほど大切で効率が良いのです。

私が中学生約2500名にとったアンケートでも、復習が大切と考える生徒が大部分を占めました。

【高校受験】予習と復習、どちらが成績アップに効果的だと思いますか?のアンケート結果

必ず復習を重視するようにしましょう。

模試を受けてみる

基礎固めを効率的に行うためには、模試にチャレンジするのも良いでしょう。1・2年生であれば最低年に1度は、3年生であれば学期に1度は受けましょう。

模試を受けると各教科や単元ごとの達成率を見ることができます。その達成率を元に苦手なところを把握できると学習効率が上がります。

勉強は80点の教科を100点にするよりも、50点の教科を伸ばす方が簡単です。学校の定期テストでは点数がとれても、模試では思うような点数がとれないことはよくあることです。

苦手を正確に把握するためにも、模試には積極的に挑戦しましょう。また、テストによって偏差値は最大10程度は増減します。多く模試を受けるほど、正確に苦手箇所が把握できるようになりますので、可能であれば複数回受けてみることをおすすめします。

模試についての詳細は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

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苦手教科に取り組むことは、初めは抵抗があるでしょう。ただ基礎固めをするのであれば、苦手教科の克服は必ずしておきたいです。ぜひ取り組んでみてください。

基礎固めをする際の効率的な勉強法

基礎固めをする際の効率的な勉強法には型がある
基礎固めをする際の効率的な勉強法には型がある

続いては基礎固めをする際の効率的な勉強法について解説をしていきます。成績が上がりやすい勉強法には型がありますので、まずはその型を押さえましょう。ポイントは以下の3つです。

1.基礎固めは問題集で行う
2.問題集は優しいものを使う
3.問題集は何度もくり返し解く

それぞれ詳しく解説していきます。

【高校受験】基礎固めをする際の効率的な勉強法

基礎固めは問題集で行う

最も大切なポイントは、勉強は問題集を利用して行うことが効率的だということです。問題集とは、問題がたくさん載っている本のことです。

・参考書
・教科書
・ノートまとめ

などを利用した勉強方は効率が悪くおすすめしません。問題集で勉強すると一度「考える」という過程が発生します。この過程が記憶に大切なのです。脳は「思い出そうとする」ものを重要なこととして認識するはたらきがあるためです。

参考書(それぞれの用語が詳しく書いてある本)・教科書は、読んでいる間は頭に入っているようでも、いざテストになると思い出すことが難しいです。学習の中で「思い出そうとする」過程が無いからです。

その結果、テストで「勉強したのに解けない…」となってしまうのです。これは非常にもったいないことです。

ノートまとめもおすすめしない勉強法です。ノートまとめは非常に時間がかかります。1ページまとめる時間があれば、何問も問題演習をしたほうが効率的でしょう。もしノートまとめに時間がかからないのであれば、それはもう理解できているので、まとめる必要がないことになります。

もちろん中には「ノートまとめで頭に入る」という生徒もいますが、基本的にノートまとめは効率が悪い勉強法であることは忘れないでください。勉強は問題集で行うことが鉄則なのです。

問題集は易しいものを使う

続いてのポイントは、問題集は易しいものを使うことです。

勉強に使う問題集を決める時のポイントは「パッとみて7割程度は解けそう」なものを利用することです。7割も解けそうな問題集と聞くと、そんなに簡単な物で良いのかと感じる方も多いでしょう。ですが、問題集は7割程度解けるくらいのものがちょうどいいのです。

よくある失敗例が、購入するときに張り切って難しめの問題集を選んでしまうことです。人間は「問題集を買うとき」「勉強の計画を立てるとき」はやる気に満ち溢れています。計画の段階では全く大変ではないからです。

難しい問題集を買ってしまうと高確率で挫折します。ただでさえ勉強を続けられる中学生は少数なのに、難しい問題集を買ってしまっては挫折するのも当然です。

その対策として、簡単な問題集を買うことが効果的なのです。スラスラ進めることができ、たまに曖昧な問題や難しい問題が出てくるイメージです。易しい問題集を使うことで、つまずいた問題は記憶に残り、正解できるようになるために努力するゆとりができます。これが効率的で、長続きする勉強法なのです。

ちなみに、テレビゲームやスマホゲームも「簡単なところ」「難しいところ」が交互に出てくるように作られています。これが人間が飽きずに楽しく進められるとわかっているからです。

勉強は易しめの問題集から始めましょう。万が一、易しすぎたら次はもう少し難しめの問題集にすれば良いだけです。はじめから難しい問題集を選んで挫折するよりはるかに効率的でしょう。

問題集は何度もくり返し解く

続いてのポイントは「問題集は何度もくり返し解く」ということです。これは勉強法の基礎中の基礎です。しかし、中学生では知らない方も多いと思うので、確認をしておきます。

勉強は「3冊の問題集を1回ずつ解く」よりも「1冊の問題集を3回解く」ほうが断然効果的です。これは鉄則ですので、忘れずに実践をするようにしてください。

1冊の問題集を何度も解くなんて時間がかかりすぎると考える方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。問題集を解いていく際には、次のような印をつけながら解いていきましょう。

◎ カンペキで、もう解かないでよい問題
○ 解けたがもう一度解きたい問題
△ 解けなかったが、答えを見れば理解できた問題
× 解けずに、答えを見ても理解できない問題

そして、2週目以降は、○と△の問題に重点的に取り組みます。これらの問題を◎にすることで成績が上がっていくのです。

◎の目安は、問題を見た瞬間に答えや解き方が思い浮かぶか否かです。例えば自分の名前は一瞬で思い出せると思います。このようになった状態が◎と判断してよい状態です。

答えが曖昧な場合は、○の記号にしておいて、次回もう一度挑戦するとよいでしょう。

すでに◎になった問題と、×の問題には時間をかけないようにすることポイントです。×の問題は、力がついてきてから再挑戦するとよいでしょう。

この手順で勉強したい範囲をくり返し、全ての問題が◎になることを目標にくり返します。4回、5回と取り組む必要があるでしょうが、回数を重ねるごとに◎の問題が増えていくため、かかる時間は少なくなります。全ての問題が◎になるころには、成績は確実に上がっているはずです。

まとめると、基礎固めを行う際には

1.受験までの残り時間の7割の時間を使う
2.予習はせず復習に力を入れる
3.模試を受けてみる

この3つのポイントをしっかりと押さえることが大切ということです。非常に効果がある方法ですので、ぜひ実践してみてください。

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教科ごとの基礎固めのポイント

教科ごとのポイントを押さえてさらに学習効率を高める
教科ごとのポイントを押さえてさらに学習効率を高める

続いては各教科ごとの基礎固めのポイントを紹介します。前提として、教科によって成績の伸ばしやすさは異なるということを覚えておきましょう。

各教科の成績の伸ばしやすさは以下の通りと言われています。

1.社会
2.理科
3.数学
4.英語
5.国語

基本的には社会や理科を中心に勉強すると、短期的には成績が伸びやすいです。もしも入試まで残り3ヶ月を切っている場合は、社会や理科を中心に勉強することも一つの方法です。

数学や英語は、簡単には成績が伸びない教科です。しかもこの2教科は一度苦手になると克服が困難です。ですので今現在1年生・2年生の場合は、数学や英語に力を入れるとよいでしょう。社会や理科は3年生になってからでも間に合います。

残された時間に合わせて、柔軟に対応してください。それでは、各教科ごとの成績の伸ばし方を解説していきます。

社会

社会は最も成績を伸ばしやすい教科です。入試本番までには必ず苦手を克服しておきたい教科です。

通常、問題に正解するためには

①理解
②暗記

という2つのステップが必要です。しかし社会は、「①理解」はほとんど必要がありません。単純に人物名や出来事を暗記すればそのまま点数に直結します。

そのため問題演習をくり返し、知識を暗記していくことが成績アップのちかみちです。

注意点は、暗記というのはまる覚えをすることではないことです。歴史上のストーリーや地理上の特性などを理解しておくと、効率よく暗記をすることが可能です。

さまざまな知識を結びつけて、効率よく暗記をしていきましょう。社会が苦手な生徒は一定数いますが、それはむしろチャンスだと考え、問題演習にくり返し取り組みましょう。

学習範囲によりますが、2〜3ヶ月で効果が出てくるはずです。

理科

理科は2番目に成績を伸ばしやすい教科です。理科の特徴は、単元ごとに成績を上げやすい単元と、上げにくい単元があることです。

成績を上げやすい単元、上げにくい単元を一覧にした表は以下のようになります。

 1年2年3年
伸ばしやすい生物のなかまわけ
火山と岩石
生物のからだのつくり 
普通気体と状態変化
光・音・力
化学変化と原子・分子
日本の天気
生殖と遺伝
天体の動き
伸ばしにくい 電流と磁界エネルギーと仕事
イオン

この中で、成績を上げやすい単元から取り組むと良いでしょう。理科では、各学年から満遍なく出題される傾向があるため、1・2年生の単元にもしっかりと取り組んでおくことが大切です。

数学

数学は理科よりもかなり成績を伸ばしにくい教科になります。「数学が苦手」というのは根が深い問題で、実は小学生の段階でつまずいてしまっていることも少なくありません。その場合は、苦手の克服にはかなりの時間を要することになります。

数学の勉強は基本的には中学1年生の範囲から順を追って基礎固めをしていくことが大切になりますが、場合によってはさらに遡り、小学生の段階から復習する必要もあるでしょう。

中学1年生の段階で穴ができてしまうと、ほぼ確実に2年生、3年生でその穴は広がってしまいます。もしも現在1、2年生であるのであれば、苦手にならないように毎日の授業の復習を行うことが重要になります。

3年生で受験まで時間がない場合は、全範囲の基礎問題だけでも一通り終わらすことを目標としましょう。

いずれにせよ、数学は苦手にしないことが受験において大切です。

英語

英語も数学と並び成績が伸ばしにくい教科になります。1年生でつまずくと、2年生、3年生で苦手の穴が大きくなってしまうことも数学と同様です。

英語が苦手な生徒の多くは、基礎的な単語や熟語の暗記が足りていません。英語が得意な生徒は例外なく単語の暗記がきっちりとできています。どんな天才も単語を知らずに英語を理解することは不可能だからです。

反対に言えば、単語をしっかりと覚えることができれば、英語の学習は進めやすくなります。もちろん熟語や構文なども合わせて暗記をしていきましょう。

「英語の基礎固め≒単語などの暗記」と考えコツコツと取り組みましょう。これらの暗記がある程度出来てきたら、問題演習にも積極的に取り組みましょう。言葉でいうのは簡単ですが、中学生に必要な英単語数は、少なく見積もっても1000語程度はあります。

英語の苦手克服には半年はかかると考え、コツコツと学習に取り組みましょう。

国語

国語は点数を上げるのが最も難しいと言われる教科です。国語は小学1年生から、もっといえば生まれた時からの積み重ねが物をいう教科だからです。そのため、1年程度の時間で成績を上げることは、本来非常に難しいのです。

しかし、基礎固めという点では対処法はいくつかあります。

まずは漢字や熟語、慣用句をしっかりと暗記することです。漢字や慣用句の問題は、出題数は少ないながらも必ず出題される項目です。これらでしっかりと点数を取れるようにしましょう。

また、古文や漢文もしっかりと問題演習をこなすことで成績の底上げが可能です。よく使われる文法や、古文であれば古文単語をしっかりと覚えましょう。

現代文は点数を上げることが難しいですが、読書習慣を身につけたり、時間配分の練習を行うと点数が安定してきます。

とは言え、他の教科に比べ優先度は低めの教科です。入試までの時間が限られている場合は他の教科を優先することも一つの方法でしょう。

まとめ

以上で高校入試、基礎固めの効率的な勉強法の解説を終わります。

1.受験までの残り時間の7割の時間を使う
2.予習はせず復習に力を入れる
3.模試を受けてみる

これらのポイントと、教科ごとの特色を踏まえ、問題集を利用して基礎固めを行いましょう。

ですが中学生にとって一人で受験勉強をしていくことは簡単ではありません。入試への準備が思うように進まない場合は、塾を利用することも一つの方法です。

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この記事がみなさんの参考になり、受験突破の一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

さわにい

さわにい

元公立中学校の理科の教員です。教員経験は11年。現専門は理科教育学。所持教員免許は中学と高校の理科。

理科の教材や学習法を研究中。さまざまな出版社の理科教材や解説を作成してます。

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