印をつけるだけ!勉強の効率がみるみる上がる勉強法を解説

更新日 2024.01.24
印をつけるだけ!勉強の効率がみるみる上がる勉強法を解説

学力、あるいは成績は「できなかったことを、できるようにする」ことでしか伸びません。これが簡単なようでいて難しく、中学生が伸び悩む原因にもなります。

そもそも、学校に部活に習い事にと忙しい中学生が、勉強のできなかった部分をすべてやり直し、できるようにするには、かなり勉強のやり方を効率化しないと不可能です。

そこで今回は、勉強効率を驚くほど上げられる方法「印をつける勉強法」をご紹介します。面倒な復習が必要最低限で済む上に、克服すべき問題だけが一目瞭然になり、短時間でたくさん取り組めるようになるお得な勉強法です。

ぜひ最後まで読み、さっそく今日から取り入れてみてくださいね!

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効率の良い勉強のコツ「印をつける」とは?

ほんのひと手間の印つけが、能率の良い勉強を実現
ほんのひと手間の印つけが、能率の良い勉強を実現

具体的なやり方に入る前に、まず「印をつける勉強法とは何か?」ということについて解説します。

成績上位の生徒たちは、ほぼ間違いなくやっていると考えて良い「印つけ勉強法」、いったいどんな目的で行うのか、またどんな効果が期待できるのでしょうか。

(1)「印をつける勉強法」とは

印をつける勉強法とは、問題を解いたときに何かしらの目印を問題番号などに振っておく勉強法を指します。

参考書や教科書の重要箇所に「マーカーを引く」といった勉強とは、目的が異なります。この記事では、まず「問題を解いたときに印をつける」勉強法について解説し、最後に参考書への応用方法を紹介します。

(2) 印をつける勉強法の目的

問題を解くたびに印をつける、そのひと手間をわざわざ行うのには意味があります。それは「復習の効率を上げるため」というもの。

勉強は一度で完璧にマスターできるものではありません。暗記も問題演習も、何度も反復して初めて定着します。この「反復」を、いかに速く回せるかが、勉強の完成度に大きく影響します。

印をつけておくことで、やり直しが必要な問題がひと目でわかるようになります。成績アップの妨げとなっている課題を抽出しやすくし、スピーディーに反復学習を行うことで勉強効率を改善するのが印をつける勉強法の目的です。

やり方はとても簡単なのに、効果は抜群ですよ。

(3) 印をつける勉強法の効果

印をつける勉強法は、すべての中学生に実践してほしい勉強法といえます。この学習法を取り入れると、3つの良い効果が期待できるからです。

印をつける勉強法は、すべての中学生に実践してほしい勉強法

効果1:復習がしやすくなる

今回ご紹介する印をつける勉強法は、お子さんの課題、つまり復習が必要な問題やまだできない問題をひと目で把握できるのが特徴です。成績を上げるために何を勉強すれば良いのか、どこを優先的に復習すれば良いのか、迷わなくて済むようになります。

効果2:弱点が一目瞭然になる

「まだできない」を意味する印を数えれば、苦手単元や分野がすぐに把握できます。弱点箇所がわかれば、対策も立てやすくなりますよね。「点数が上がらないけど、いったいどこが苦手なのかわからない」という悩みがあるお子さんに、とくにおすすめの勉強法だといえます。

効果3:勉強に対するモチベーションが上がる

印をつける勉強法を取り入れると、今後自分が何を・どれくらい勉強すれば良いのかが見通せるようになります。やるべきことが分かっている方が、やる気にもなりやすいというもの。勉強すべき量が多い中2・3生、また中学の勉強が始まった中1生にもぜひやってみて欲しい方法です。

印をつける勉強法 具体的なやり方

今日から実践できる!印をつける勉強法は全6ステップ
今日から実践できる!印をつける勉強法は全6ステップ

印をつける勉強法とは、という全体像がわかったところで、早速具体的なやり方を解説していきましょう。

難しい部分はありません。今日の宿題から始められます。お子さんと一緒に、ぜひ取り入れてみてくださいね。

印をつける勉強法の具体的なやり方

(1) 自分がわかりやすい印を決める

はじめに印を決めます。印つけ学習のポイントは「復習が必要な問題を明らかにすること」にあるので、問題を出来栄えに応じて分類できるような印を考えましょう。

おすすめは、次のような印です。

印の例
自力で解けた/次も自信を持って解ける ⇒「◎」
少し不安/解説を見れば理解できた ⇒ 「△」
まったくわからなかった ⇒ 「×」

(2) わかりやすい印のコツ

印はお子さん本人が分かっていれば何でもOKです。ただ、問題を解く度に書き込むことになるので、シンプルで区別しやすいものが良いでしょう。

また印は3種類程度、多くても4種類までに留めましょう。それ以上多いと、把握しきれないことがあります。

(3) 問題を解いたら印をつける

問題を解き、答え合わせも終わったら、先ほど決めたルールに従って印をつけていきましょう。印をつける場所は問題番号の上、もしくは隣。ページを開いたときに、すぐに目に入る場所がおすすめです。

解き終わったら、問題番号の隣にルールに従って印をつける
解き終わったら、問題番号の隣にルールに従って印をつける

〈以下、画像内の問題はすべて【令和3年度 東京都立高校入試問題(数学)】より〉

見本の画像は数学ですが、印つけ学習法は英語でも国語でも、理科・社会でも、すべての教科に同じように活用できます。

もしかしたら「国語の印ルールは、数学とは違う方が良い」ということも出てくるかもしれません。その場合は臨機応変に対応してみてください。教科ごとに印の区別が異なっても、お子さんが把握できていれば大丈夫です。

まずはやるべき範囲を一通り解き、すべての問題に印をつけておきましょう。

(4) 問題集の2周目は「できなかった問題」だけ

問題集は「最低3回」は繰り返すことをおすすめします。印をつけ終った今なら、その理由がわかるはず。そうです、1回解いただけでは「△=少し不安」「×=分からなかった」問題が残ってしまっているからですね。

2周目は「△や×」、つまり不安が残っていたり、分からなくて手が出なかったりした問題に優先的に取り組みましょう。

自力で解くのが難しい場合は、教科書や解説を見ても構いません。大切なのは「問題を解く考え方」を理解すること全3回の復習はあと1回残っています。完璧にできるようにするのは3周目で良いので、2周目のいまは「しっかり理解すること」を意識してみてください。

参考記事
効率的な復習のやり方や何度くらい繰り返せば良い?という疑問への答えは、こちらの記事に詳しくまとめています!
繰り返し学習で復習効率アップ!受験まで使える勉強法を解説

(5) 2周目の出来栄えも印に残す

問題集2周目では、前回「△」だった問題が自力で解けるようになる、全く分からなくて「×」だった問題が「△」に格上げになる……、といったことが起きてきます。その手ごたえも、しっかり印に残していきましょう。

2周目の印のつけ方は、「1周目の印の隣に書きそえる方法」と「1周目の印を消して書き直す方法」があります。

1周目の印の隣に書き加える方法は、手間なくすぐに書き込めるスピード感がメリットですね。また解いた回数が記録として残り、一目瞭然なので、「この問題を自分はこんなに解いてきたんだ」と努力に対する自信がつきます。特に受験生には、こちらをおすすめします。デメリットは印が並ぶことで、やや判別しにくくなるという点でしょうか。

1周目の印を消して書き直す方法は、「消す」という動作で達成感を得られるのがメリット。一方、「消す」ひと手間があるので面倒になりやすいのがデメリットです。また実際に何回解いたかは、後から見たときにわかりづらい点もデメリットといえます。

2周目の印は、消して書き直す方法と書き添える方法がある
2周目の印は、書き添える方法と消して書き直す方法がある

一度両方やってみて、お子さんがやりやすい方を選んでもらえればOKです。

(6) 3周目はテスト直前に!全問再復習を

さて「最低3周やろう!」という復習も、いよいよ3周目になりました。仕上げとなる3周目は、テスト前など全体の再確認が必要なタイミングで行うのがおすすめです。頑張ってきた成果をテストで発揮しやすいこと、結果が伴えばモチベーションも上がり、さらにやる気になる良いサイクルに入っていけるからです。

3周目の復習は「全問確認」が目的となるため、1周目で「◎=自信を持って正解できた」問題を含めて、すべてに取り組みます。2周目で単元の内容・問題の解き方への理解も深めていますから、問題を解くときに悩む時間も少なくて済むはず。スピードを重視して、どんどん進めましょう。

3周目でまだ不安な問題やできない問題があった場合は、3周目の印をつけておき、のちほどまとめて見直すのが効率の良い方法です。

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実例!先輩たちの印つけ学習

自分なりにカスタマイズも可能!先輩の工夫事例
自分なりにカスタマイズも可能!先輩の工夫事例

他の人はどんな印つけ学習をしているのか、気になりますよね。そこで、編集部が過去、実際に見てきた先輩たちの実例をご紹介します。

それぞれの「自分が勉強しやすいように工夫」しているポイントをチェックし、気になったものはぜひ取り入れてみてくださいね。

(1) できたものを「ぬりつぶす」スタイルで達成感アップ!

できたときに塗りつぶすのが快感になる印つけの例
できたときに塗りつぶすのが快感になる印つけの例

県立トップ校を目指していていたM先輩の例です。

Mさんは「できた問題を塗りつぶすのが、快感!」と、塗りつぶしスタイルの印つけ学習をしていました。

できなかった問題に「〇」をつけておき、復習で正解できたら「●」に塗りつぶします。さらに3周、4周と反復する中で「もう完璧!」と感じられたら、上から大きくバツ印をつけていました。

「全部の印を塗りつぶしたくなるから、頑張れる」というのが、Mさんのコメント。ちなみに問題演習だけではなく、英単語などの暗記物にも活かせる印つけの方法です。

(2) できたもの「だけ」に印、できない問題を目立たせる!

印がないものはまだできないもの。課題が一目瞭然の例
印がないものはまだできないもの。課題が一目瞭然の例

私立の進学校を目指していたH先輩は、「できた問題のみ、問題番号を丸く囲む」という方法を実践していました。

この方法の良いところは、やり直しが必要な問題が際立ち、ひと目でわかること。印がついていない問題=できなかった問題ということですからね。

先に紹介したMさんの塗りつぶし方式と組み合わせ、「できた問題=〇」「自信がある問題=●」などとしていってもやる気が出そうですね。

(3) 印の代わりに「復習予定日」を記入!

復習のスケジュールまで決められる印つけ学習法
復習のスケジュールまで決められる印つけ学習法

とても几帳面な性格だったO先輩は、印の代わりに「復習予定日を書き込む」という方法で勉強していました。

あらかじめ「2周目は3日後に、3周目は1週間後に」などと復習するタイミングを決めておき、できなかった問題には日付を入れていくのです。3周目の復習が必要になった問題は、2周目の日付を消して次の日付を入れていました。

また問題集に書いてあるだけだと忘れちゃうから、とカレンダーにも復習すべき教材をメモしていましたよ。復習に対する意識がとても高くなりそうですね。こまめにスケジュール管理ができるタイプの生徒さんにはおすすめです。

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参考書には「付箋を使った印つけ」がおすすめ

参考書や英単語、用語の暗記にも応用できる「印つけ」
参考書や英単語、用語の暗記にも応用できる「印つけ」

ここまでは問題集を解いている解きの印つけ勉強法を見てきました。

ここからは「教科書や参考書の重要箇所に印をつけておきたい」というときにおすすめの方法をご紹介します。

問題演習は「できた/できない」を基準に印をつければよいのですが、教科書にはいったいどんな基準でつけていくのが効率的なのでしょうか?

参考書には「付箋を使った印つけ」がおすすめ

(1) やり方:覚えていないところに付箋を貼るだけ

教科書や参考書の重要箇所は、「覚えたか/覚えていないか」という点を、印つけの基準にすると良いでしょう。

ただし覚えたところに貼り始めると際限がなくなるので、「覚えていないところ」のみに付箋を貼ります。そして覚えたら付箋をはがす、そんなシンプル作業がおすすめです。

(2) 付箋の使い分けは複雑にしないこと

付箋を使って印をつける際のポイントも、問題演習と同様です。

まず、付箋の種類を増やしすぎないこと!

カラフルでかわいい付箋もたくさん売られているので、ついいろいろ選びたくなりますが、色や種類が増えるほど、どの付箋がどの意味だったか把握し切れなくなります。

ピンク、緑、黄色など、判別しやすい色で3色程度までにしておきましょう。

またどんなページに付箋を貼るか、もはじめに決めておきます。暗記が必要な内容の場合は「まだ覚えていない/覚えたが不安あり/最重要事項」といった3タイプにわけるのがおすすめです。

それぞれに色を対応させて貼り、覚えたらはがしていきましょう。受験までに参考書に貼られている付箋をゼロにするのが目標になりますね!

まとめ

復習のスピードも効率も上げてくれる、「印をつける勉強法」について解説してきました。

おそらくお子さんは学校で、「しっかり復習しておくように」「できない問題をできるように」と言われているのではないでしょうか。一方で、具体的にどう勉強すれば効果的な復習ができるのか、できない問題ができるようになるか、という指導までは受けられないのが現実です。

実は塾は、こうした勉強のやり方相談にも乗ってくれる強い味方です。記事内でご紹介したような、先輩たちの工夫や成果につながりやすい勉強法などのノウハウもたくさん持っています。

お子さんの勉強の仕方が気になり、もっと良いやり方があるのでは?と感じたら、お近くの塾に相談してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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