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【高校受験】面接でよく聞かれる10の質問と成功するための準備を解説

高校受験での面接実施率が、徐々に増えています。埼玉県立高校は、2027年度入試から「面接」が全校必須となりました。高校受験で面接があると知り、「対策はどのようにすれば良いのか?」と悩む受験生・保護者の方も少なくないのではないでしょうか。
今回は高校受験の面接について、目的から準備、よく聞かれる質問、やってはいけないことまで徹底的に解説しています。
高校受験に面接がある方は必見のパーフェクトガイドです。ぜひ最後までご覧ください。

高校受験で面接が課される理由

まず、高校受験において面接を行う理由から見てみましょう。理由を知ることで、面接の際に気を付けるべきことなどが見えてきます。
(1) ペーパーテストでは分からない「受験生の人間性」「思考力」などを見たい
高校受験で面接が実施される背景には、調査書の記載内容と実際の生徒像が異なっていないか、また「受験生の人となり」を見て人物像を深く確かめたいという高校側の狙いがあります。
学習指導要領の改訂に伴い、高校受験も「思考力・表現力・判断力」を重視する傾向に舵を切っています。ただ、思考力や表現力、判断力をペーパーテストの結果から推測することは、簡単ではありません。そこで、面接の形式をとって高校側が受験生本人と対話し、多様な力を見極めたいという意図があると考えられます。
(2) 高校の「求める生徒像」にあっているか確かめたい
高校側は、高校受験に先立ち「求める生徒像」を公開しています。
「求める生徒像」には入学してほしい生徒の資質やタイプ、卒業後の志向などが記載されています。これらの要素も、筆記試験では判断しにくいものばかりでしょう。
一方で、高校の求める生徒像とマッチしない受験生が入学した場合、受験生にとって期待した高校生活とはならない可能性があります。「こんなはずではなかった」との落胆から、不登校にならないとも限りません。
受験生が自校の「求める生徒像」に合致しているかを確認し、自校に合った受験生を精度高く選抜するために、面接を行う高校もあります。
高校受験における面接の実施状況

高校受験では、どの程度面接が実施されているのでしょうか。2025年度(令和6年度)に実施された全国の高校受験での、面接実施状況を調査しました。
以下は、公立高校での面接実施状況です。私立高校は学校によって状況が異なりますが、実施するケースが多いと考えてください。
公立高校〈推薦入試〉で面接がある都道府県
推薦入試を実施しており、推薦入試で面接を実施する都道府県は以下のとおりです。
◎ 全ての学校・形態の選抜で実施
北海道、岩手県、山形県、東京都、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、愛知県、兵庫県、鳥取県、島根県、山口県、香川県、愛媛県、福岡県、大分県、鹿児島県、沖縄県
◎ 一部の学校・一部の形態の選抜のみで実施
滋賀県、和歌山県、宮崎県
なお、面接のない推薦入試を実施する都道府県はありません。
公立高校〈一般入試〉で面接がある都道府県
一般入試で面接を実施する都道府県は以下のとおりです。
◎ 全ての学校・形態の選抜で実施
青森県、秋田県、群馬県、静岡県、鳥取県、岡山県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
◎ 一部の学校・一部の形態の選抜のみで実施
北海道、岩手県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、神川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、島根県、広島県、山口県、福岡県、熊本県、大分県
なお、一般入試でまったく面接を実施しない都道府県はありません。
高校入試の面接に関するトピックス
高校入試で面接を実施する事例の多さに、驚いた保護者の方も多いかもしれません。面接を導入する自治体・高校は、徐々に増えています。
冒頭で紹介した埼玉県の例を、詳しく見てみましょう。埼玉県立高校では、2027年度(令和9年度)入試より、すべての高校で面接が必須化される予定です。この年から調査書の記載内容が変更となり、学習の記録の評定のみになります。出席日数欄や特別活動の記録等がなくなるのです。
一方で、面接の導入により、高校が受験生と対話し、中学校での活動や意欲を確かめることが可能になります。
※ 参照:令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施基本方針|埼玉県教育委員会
個性的な面接を実施しているのは、長野県です。2025年度(令和7年度)の高校入試から、前期選抜(自己推薦)と後期選抜(一般入試)の両方で、学力検査と面接を実施するようになりました。
自己推薦入試である前期選抜では、一般的な対面による面接が行われます。一方、多くの受験生が挑戦する後期選抜では、対面の面接か「紙上面接」を高校側が選べるようになっています。「紙上面接」は、質問事項に対して記述することで答える面接形式で、どちらの形式であれ、受験生には自分の思いを自分の言葉で表現することが求められます。
※ 参照:令和7(2025)年4月に長野県の公立高校への入学を希望するみなさんへ|長野県教育委員会
入試の多様化を受け、面接を重視する傾向は強まる可能性があります。高校受験で面接があるとわかったら、早めに対策を始めたほうがベターです。
高校受験の面接でよく聞かれる10の質問

高校受験の面接でよく聞かれる10の質問と、回答のポイントをまとめました。以下の質問には回答の要点を用意し、模擬面接でしっかり練習しておきましょう。
高校受験の面接までに準備すること

面接に向けてしておくべき準備は、次の3項目です。
(2) よく聞かれる質問に対する答えをまとめる
「定番質問」には、答えをまとめておきましょう。
模範回答を暗記する必要はありません。面接官が聞きたいのは、「受験生本人の、等身大の素直な回答」です。お子さんが、自分自身を自分の言葉で語れるように導いてあげましょう。
面接でよく聞かれる質問は、10の質問でまとめています。
(3) 大人を相手に模擬面接で練習を重ねる
模擬面接も十分に行っておきましょう。
面接練習は学校や塾の先生にお願いしてみてください。できれば多くの先生に面接官役をしてもらうのが理想。男性/女性、若い/年配、気さく/寡黙……、などさまざまなタイプを相手に練習しておけば、どんな面接官に当たっても自信を持って対応できるようになります。
集団面接の場合は、同じ高校を受験する同級生と誘い合って、集団面接形式で練習をしてもらうのもおすすめです。
なお、塾に通っている場合、面接指導や練習を受験生には必ず行ってくれます。担当の先生のほかに志望校の合格実績が豊富な先生に試験官役をお願いして、よかったところ、悪かったところなどを指摘してもらいましょう。
高校受験の面接を成功させる準備のコツ

コツを押さえた準備が、面接の成功に繋がります。面接準備のコツを4つ、ご紹介します。
高校受験の面接で気を付けるべきマナーや振る舞いは?

当日慌てないために、マナーや振る舞いの基本も押さえておきましょう。
高校受験の面接でやってはいけない3つのNG

高校受験の面接で、やってはいけないこともあります。
【×やってはいけない①】用意した答えを丸暗記する
想定質問への回答を、文章で丸暗記するのは避けましょう。別の角度から聞かれたときに対応しにくく、覚えた文章を話すのは不自然な話し方になることが理由です。
また丸暗記は、1箇所忘れると一気に答えられなくなるおそれもあります。面接の回答はあくまで「要素」を用意し、文脈に合わせて柔軟に組み合わせながら使うようにします。
【×やってはいけない②】1つの質問に長々と答える
1つの質問に、長々と答えるのもNGです。ダラダラした回答は「話がまとまっていない」というマイナス印象になりかねません。特に集団面接では、1人が長く話すと他の受験生の持ち時間を奪うことにもなりかねません。
高校受験の面接は、1人5~10分程度です。端的に話をまとめる応答力を意識してください。一文をコンパクトにするよう意識すると、簡潔な話し方が習得できます。
【×やってはいけない③】面接官のウケを狙いにいく
場を盛り上げようと思ってか、ウケを狙った回答をする受験生が稀にいるそうです。よほど知的で、高校に合った話題なら面接官が反応してくれることもあるかもしれませんが、やらない方が無難です。面接に、普段の学校のノリを持ち込まないようにしましょう。
面接で困ったときの対処法!

こんな時どうすればいい?というときの対応は、万一の心構えとしてお子さんに伝えておくと安心です。
まとめ
この記事では、高校受験の面接について注意すべき点、準備しておくことなどを詳しく解説しました。
面接対策は、練習あるのみ!場数を踏めば、自信があると言えるようになります。学校の先生や保護者の方など大人の人に相手をしてもらい、評価してもらって改善していくとよいでしょう。
面接練習をしてくれる塾もたくさんあります。さまざまな先生に相手役になってもらい、対応力を磨いておきましょう。ぜひ「塾探しの窓口」で塾を見つけ、面接練習をしてもらえるかどうか、問い合わせてみてくださいね。


