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【中2国語】単元まとめ | おさえておきたい学習ポイント
中学2年生の国語は中1からさらに難しい抽象的な文章読解が増え、語彙力が必要になってきます。また知っておくべき言葉の質や量が上がり、文法的な知識が問われることも増えます。
そのため、「これまでは勉強しなくても国語の成績は良かった」という生徒さんでも、急に国語の成績が伸び悩み不安を感じているかもしれません。
この記事では中2の国語で学ぶ内容と、おさえておきたいポイントについて解説します。
中2で学んでおきたい国語の概要
中2では中1の内容の発展として、以下を学びます(参考:文部科学省の学習指導要領 19ページ~)。太字の箇所は中2で新たに増える箇所です。
文や文章:読解問題のレベルが上がるほか、「単語の活用」「助詞や助動詞などの働き」「文の成分の順序や照応」など文の構成について理解する
漢字:中1までに習った常用漢字などのうち350字程度から450字程度までを読む、また中2で学ぶ配当漢字を適切に用いて書く
語彙:抽象的な概念を表す語句の量を増やす。また「類義語と対義語」「同音異義語」「さまざまな意味を表す語句」などについて理解する
言葉遣い:敬語の使い方を理解する
古典:我が国の言語文化に親しむ。古典に表れた、その時代のものの見方や考え方を知る。漢文に触れる
このうち、中2で多くの生徒がつまずくのが「活用形」「活用の種類」「文の成分」です。ルールを理解し問題演習を繰り返せば、それほどおそれることはありません。高校受験の際には得点源にもなり得ます。
また活用の知識は、中3〜高校生で学ぶ古文の活用の基礎になります。しっかり身につけておきましょう。
そのほか、敬語や謙譲語の使い方を学び、類義語、対義語、同音異義語、多義語などの知識を増やします。また、古文に加えて簡単な漢文に触れる機会も出てきます。
詩、俳句、短歌について
詩や俳句、短歌については形式的な知識や約束事を覚える必要があります。定期テストや、高校受験の問題でも問われます。
【言葉遣いの種類】
口語:現代の言葉
文語:古い時代に使われていた言葉。明治頃までの言葉も含む
【形の種類】
自由詩:字数や段落など形に決まりがない
定型詩:字数、段落に含まれる行数,配置などに規則性がある(五・七・五の俳句や五・七・五・七・七の短歌も定型詩の一種)
例えば谷川俊太郎は口語自由詩がほとんどです。
明治期の北原白秋は文語定型詩から始まり文語自由詩、口語自由詩も多く書いています(今の口語や自由詩と比べると、文語や定型詩の影響が残っていますが)。短歌では「枕詞」、俳句では「季語」なども、よく問われるものについては覚えておきましょう。
ほか、文学史的な知識として、作者の情報と作品も関連付けて覚えておくとよいでしょう。
【中2国語】活用形・活用の種類・品詞の勉強法
中1では「自立語」「付属語」の大きく二つの分類から始まり、それ以外の語の分類を学びました。「活用」「活用の種類」「品詞」については中1では簡単に触れるだけでしたが、中2ではこれらを重点的に学びます。特に自立語の「動詞」「形容詞」「形容動詞」の活用を覚えましょう。
④カ行変格活用
「来る」だけがこれにあたります。この活用は一種類だけなので、「こ・き・くる・くる・くれ・こい」をそのまま唱えて覚えましょう。
こない……未然形
きます……連用形
くる………終止形
くるとき…連体形
くれば……仮定形
こい………命令形
⑤サ行変格活用
「する」「~する」だけがこれにあたります。
しない・しよう(させず・せず)………未然形
します………連用形
する…………終止形
するとき……連体形
すれば………仮定形
しろ(せよ)…命令形
【中2国語】漢字:同音異義語と同訓異字の勉強法
文科省のくくりでは「表現」の中に入っていますが、ここでは漢字の学習の一環として解説します。
中2では同音異義語と同訓異字を学びます。
・音=音読みのこと
・訓=訓読みのこと
・異=違う、異なること
・義=「意味」という意味
これを組み合わせた言葉です。「同音異義語」とは「同じ音読みをする、違う意味の言葉」。「同訓異字」とは「同じ訓読みをするが異なる字を使う言葉」です。
国語辞典を引くと、いくらでも出てきますよね。小学校の頃から実は学んでいますが、それをあらためて中2で意識して学び、語彙力を高めましょう。
【同音異義語の例】
「関心」「感心」「歓心」
「開放」「解放」「快方」「解法」
「追求」「追究」「追及」
【同訓異字の例】
「修める」「納める」「収める」「治める」
「表す」「現す」「著す」
「立つ」「経つ」「建つ」「絶つ」「断つ」「発つ」「裁つ」「起つ」
【漢字の勉強のポイント】関連付け、音読とともに書いて覚える
覚え方のコツとして、その熟語がどのような漢字でできているか、意味や組み合わせを考えるクセをつけましょう。これは一朝一夕ではできませんが、身につけておくと、わからない言葉に出会ったときにも応用が利く方法です(考え方としては英語の単語暗記、接頭辞や派生語の暗記にも利用できます)。
また、例文単位で覚えることも大切です。同音異義語または同訓異字が、どのようなシチュエーションの文の中で使われているか、関連付けることで記憶定着が進みます。
(例)「ついきゅうする」 ①追求 ②追究 ③追及 |
①は、訓読みの「追い求める」のとおり、「求める」意味が強くなります。「幸福を追求する」「利益を追求する」のように使われます。
②は、「究」が「研究」「探究」などに使われるとおり、「何かの道理・理屈・真理を追いかけはっきりさせる」意味になるときに使います。「真理を追究する」「原因を追究する」のように使われます。
③は、人の責任などを追い詰めるときに使います。なので、あまり一般的ではないので、上の二つとは明らかに違う際に使うと覚えておきましょう。「犯人を追及する」「責任を追及する」「罪を追及する」のように使われます。
このように「同音異義語・同訓異字」と「意味・漢字の組み合わせの理由」「例文」をセットで覚えることがポイントです。
【語彙力の勉強のポイント】簡単なものから、読む量・覚える量を徐々に増やしていこう
中1の学びでお伝えしたように、わからない言葉は意味を調べる地道な作業を継続しましょう。また文章の中でどのように使われているかを知るには、さまざまな文章を読むことが近道です。
「文章を読むためには語彙力が必要」「語彙力を増やすには文章を読むことが近道」と言われると、「どっちを先にやればいいの!?」と困ってしまうかもしれませんね。
この2つはそれぞれが影響しあうので、どちらか片方だけを重点的にやっていればいいわけではありません。文章を読むのがどうしても苦手な場合は語彙力アップが先なのですが、ただ言葉の意味を増やしても、それも苦痛ですよね。
ですので、自分の実力よりも少しだけ簡単な文章問題を読んでみましょう。その中で知らない言葉が出てきたら調べて覚える方法で、先に進みます。焦らず、簡単なものを着実に理解できるようにして、それを繰り返してください。
漢文(漢詩)の勉強法
中2では漢詩に触れることから漢文の学びが始まります。漢詩そのものの鑑賞(読み下し文の響きや漢字の並びのほか、韻の踏み方や意味など)、そして漢詩の「形式」を学びます。ここでは簡単に基礎を紹介します。
【漢詩の形式】
絶句(句が四つ) | 律詩(句が八つ) | |
五言(ひとつの句が五文字) | 五言絶句 | 五言律詩 |
七言(ひとつの句が七文字) | 七言絶句 | 七言律詩 |
「句」とは、漢詩の一行です。
五言律詩の例 「春望」杜甫
國破山河在 国破れて山河在り
城春草木深 城(しろ)春にして草木深し
感時花濺淚 時に感じては花にも涙を濺(そそ)ぎ
恨別鳥驚心 別れを恨んで鳥にも心を驚かす
烽火連三月 烽火 三月に連なり
家書抵萬金 家書 万金に抵(あた)る
白頭掻更短 白頭掻けば更に短く
渾欲不勝簪 渾(すべ)て簪(しん)に勝(たえ)ざらんと欲す
中学生の国語学習におすすめの塾5選
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まとめ
中2の国語で学んでおきたい内容について解説しました。
国語は全ての教科の基礎になる科目です。特に中2の内容は、高校受験でも問われる内容が増え、よりレベルの高い読解力や語彙力、文の構造を見分ける力、表現の知識が求められます。
国語は成績を上げることが特に難しく、長期的な計画を立てて勉強する必要があります。しかし国語の苦手な生徒が、一人で国語の成績を上げることは難しいです。高校受験の本番となる中3になる前に、早めに塾などを利用し、対策することをおすすめします。
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