【小・中学生】漢字テストで満点をとれる勉強法・練習法を解説

更新日 2024.01.24
【小・中学生】漢字テストで満点をとれる勉強法・練習法を解説

お子さんの漢字練習に悩む親御さんは、少なくありません。漢字が書けない、面倒くさがる、字が雑といったことだけではなく、漢字が原因で読解が苦手になってしまう、他教科の成績まで伸び悩んでいるなどのケースもあります。

今回は「漢字」をテーマに、短期間で効果が期待できる練習法や間違った練習の仕方、また漢字が得意になれるアイディア勉強術などについて解説します。

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漢字を覚えられていないと、ここで困る!3つのデメリット

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義務教育期間中、小学校では1,026字、中学校では1,110字の漢字を習います。これだけの数になると、覚えていないとかなりのデメリットがありそうですよね。

まず漢字を覚えていないと困る点を3つ、見てみましょう。

漢字を覚えられていないと、ここで困る!3つのデメリット

(1) 漢字テストで得点できない

当然ですが、漢字を覚えていなければ、漢字テストで得点できません。中学では特に、日々の授業中に行われるテスト結果も内申点に影響することがあるので、要注意です。

高校入試でも、漢字は必ず出題されます。配点は10~15点のことが多く、合否にかかわるボリュームだといえます。

(2) 語彙が増えない

「語彙」とは知識として持っている言葉の量のこと。読解力や思考力にも深く関係する、勉強の土台となるものです。中学から高校にかけては語彙が2倍に増える、とても大切な期間とも言われています。

ところが語彙としてインプットされる言葉は、学校の勉強の一環のため、漢字で書かれたものが多くを占めています。漢字が苦手だと言葉に対しても苦手意識を持ってしまい、語彙が増えるのを妨げてしまいやすい点も注意してください。

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(3) 文章が読めない・理解できない

漢字や語彙が苦手だと、文章読解に支障をきたすことがあります。目で文字は追えても、書かれている内容を正確に理解できないのです。

文章読解力は国語だけでなく、数学の文章題や理社の資料の読み取り問題、ひいては社会に出て就職してからも含め、あらゆる場面で必要となる大切な力です。漢字が苦手だと読解ができず、結果的に全教科の成績に悪影響を与えてしまうことも十分考えられます。

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漢字を覚えられない中学生がやりがち!間違った練習法3つ

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ここからは漢字が苦手な小学生・中学生がやりがちな、間違った練習法をご紹介します。お子さんの普段の漢字練習を思い浮かべながら、当てはまるかチェックしてみてください。

漢字を覚えられない小・中学生がやりがち!間違った練習法3つ

(1) 漢字練習帳にひたすら書く

やってはいけない漢字練習法の1つ目は、ノートや漢字練習帳に「ひたすら」書くというものです。確かに漢字の形を正確に把握するには「書く」作業は必要ですが、「ひたすら」つまり何も考えずに書き続けるのは、労多くして実り少ない練習法です。

中には、頭の中で「夕ごはんは何かな~」なんて全く違うことを考えながら、手だけを動かしているお子さんや、「宿題が終ればいいんでしょ」と、1ページを埋めることだけが目的になっているお子さんもいます。肝心の「漢字を覚える」という意識なしでは、覚えられるわけがありません。

(2) 漢字の「形」だけを覚えようとしている

「漢字の形だけを無理やり覚えようとする」やり方もやってはいけない練習法です。「車+干=軒」と形だけをインプットしようとする方法では、本来セットで覚えるべき読み方や意味、部首などの周辺情報が入ってこないからです。

形だけを無理やり覚えても、形を忘れたら漢字を思い出す方法がありません。結果、練習しても点数が取れない→やる気がなくなる、という悪循環に陥るおそれもあります。

(3) 覚えている漢字も繰り返し練習している

「毎日漢字練習をノートに1ページ」という宿題が出るお子さんに多いのが、このタイプです。漢字練習という面倒な宿題を早く終わらせたくて、書ける漢字や簡単な漢字ばかりでノートを埋めようとするのです。実際に「木木木木…」と小学校低学年で習うような漢字ばかり書いている中学生もいました。

当たり前に書ける漢字を何度書いても、練習にはなりません。書けないものを書けるようにしない限り、いつまで経っても漢字への苦手意識は残ったままになります。

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これで完璧!漢字練習の仕方、基本の6ステップ

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では効果がある漢字練習とは、どのようなやり方なのでしょうか。時間も手間も最小限で、すぐに漢字が覚えられる練習法をご紹介します。

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(1) 漢字の読みと意味を確認する

はじめに、これから覚える漢字の「読み方&意味」を確認します。

中学で学ぶ「罷」という漢字を例に見てみましょう(教科書に出てきて、読み方は知っているとします)。音読みまたは訓読みの片方が教科書に出ていた場合は、辞書でもう片方も調べましょう。

その後、辞書で意味を確認します。おおむね3つあるとわかります。どれも大きな意味では「やめる」ということだとわかりますね。「なるほど、罷という漢字は、主に後ろや前につく漢字のものを『やめさせる』という意味があるんだな」と気づければ素晴らしいです。

本当は自分で気づくと忘れにくくなるので一番良いのですが、自分で気づけなくても、解説などを読んで覚えれば大丈夫です。

※ (カッコ)内は送り仮名

(例)『罷の調べ方
◆ 読み方(どちらかは教科書に掲載されているとする)
・音読み:ヒ
・訓読み:や(める)、つか(れる)、まか(る)

◆ 意味
1.(行為を)中止する。やめる。
2.(役目や仕事を)やめさせる。免職(クビに)する。
3.疲れてやる気がなくなる。ボイコットする。

◆ 「罷」を使った熟語の一例
1の意味:廃罷
2の意味:罷免、罷官
3の意味:罷業、罷弊(疲弊とも書く)

この時点で「なるほど」と、納得することが大切です。もし「免職」など知らない言葉が出てきたら、面倒でも意味を調べておきましょう。

(2) 漢字の部首を確認する

次に漢字の部首を確認しておきましょう。部首とは漢字の分類に使われる「仲間分けルール」のようなものです。知っていると漢字の構造が見分けられるようになり、覚えやすくなりますよ。

以下に押さえておきたい部首を7つに分けて紹介します(漢字は中学生で学ぶものを含みます)。

漢字の部首
漢字の左側にある「へん」 亻(にんべん)→ 体、作、使など
扌(てへん)→ 投、指、技など
漢字の右側にある「つくり」⾴(おおがい)→ 顔、頭、頂など
⼒(ちから)→ 助、動、勝など
漢字の上にある「かんむり」⼇(なべぶた)→ 商、亮、亭など
⼍(わかんむり)→ 写、冠、冥など
漢字の下にある「あし」⺣(れっか)→ 点、然、無など
皿(さら)→ 盛、盟、監など
漢字の上と左側を囲む「たれ」⼴(まだれ)→ 広、庁、床など
⽧(やまいだれ)→ 病、疫、症など
漢字の下と左側を囲む「にょう」辶(しんにょう)→ 辺、道、近など
⾛(そうにょう)→ 趣、越、起など
漢字の外側を囲む「かまえ」門(もんがまえ)→ 間、開、関など
⼞(くにがまえ)→ 四、園、回など

漢字ドリルなどには必ず部首が書かれています。面倒がらずに、部首もみていくようにしましょう。慣れると頭の中で漢字が分類され始め、部首の便利さに気づけますよ。

(3) 見ながら1回→何も見ずに1回、書いてみる

読みと意味、部首を確認したら、お手本を見ながら漢字を一度書きましょう。「この一回で覚えるぞ」という意識で、丁寧にゆっくり書きます。

次に、お手本や今書いた字を見ずに、漢字を再現してみてください。

ポイントは「何も見ずに」という点です。お手本なしで書こうとすると、必死になって思い出しますよね。実は脳は、インプット作業よりも、アウトプット作業の方が、記憶がよく定着するのだそうです。一生懸命に思い出している、まさにその瞬間、漢字は脳に定着しようとしているというわけですね。

何も見ないと、思いのほか書けないものかもしれませんが、今はそれで大丈夫。一度書いたら、次のステップに進みましょう。

(4) 答え合わせをする

お手本を見て答え合わせをします。以下をしっかりチェックしましょう。

チェックするポイント
・全体の形は正しいか
・トメ・ハネ・ハライなど正確か
・意味・読み・部首は覚えているか

書けていなかった場合は、「どこを、どのように直せば正しくなるか」をよく確認してください。直すときは消さずに、赤で書き入れます。

(5) 書けなかった漢字は「覚えるぞ!」と思いながら5回書く

さて最後のステップです。書けなかった漢字を、5回書きましょう。お子さん自身も、いつもより覚える手ごたえを感じられるはずです。先ほどお伝えした「アウトプット」を行って、曖昧な部分を自覚できているからですね。

親御さんは、お子さんが「覚えるぞ!」という意識で取り組めているか、見てあげてください。

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(6) 定期的に漢字テストを繰り返す

月に1回程度、テストで定着度合いを確認しましょう。テストでできなかった漢字は、また(1)~(5)の練習に戻ります。

ご家庭での漢字テストには、無料で使えるサイトが便利です。

たとえば「ちびむすドリル」という無料学習素材サイトでは、中学で習う漢字の練習用プリントや書き取りテストをダウンロードできます。

引用:ちびむすドリル|「中学・高校漢字練習プリント
引用:ちびむすドリル|「中学・高校漢字書き取りテスト

あらかじめ練習プリントを印刷しておき、漢字部分を隠してテストしても良いですし、書き取りテストを活用しても良いですね。

以上を繰り返すと、早いお子さんなら2~3か月で成果を実感できるようになりますよ。

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さらに欲張って、漢字が得意になる練習法をご紹介します。お子さんが興味を持ちそうなものから取り入れてみてくださいね。

(1) 「漢字知識まとめノート」をつくる

漢字練習は意味や部首、熟語など、調べる機会が多い勉強です。せっかくですから、調べた内容をまとめた「漢字まとめノート」を作ってみましょう。

漢字そのものだけではなく、調べている最中に見つけた面白い表現や意味、言葉をメモするのもおすすめ。「めちゃくちゃ画数が多い漢字」「漢字の雰囲気と意味がまったくそぐわない漢字」などは、親子で楽しめますよ。

調べたことを記録していくのは、語彙力の強化にもつながります。読解力や思考力を育てたい方も、ぜひチャレンジしてみてください。

なお、これは自分のためのノートなので、提出用ノートのようにきれいに整っている必要はありません。後から見返して読める程度で十分です。せっかくお子さんが好奇心を持っているのに、ハードルを上げ過ぎてやる気を失わせないよう、保護者の方は注意してください。

(2) 身の回りの漢字を意識する

身の回りにある漢字を意識し、漢字と親しむきっかけを作ってみましょう。小学生のお子さん向けですが、「今日は漢字に注目!」と親御さんが旗を振り、漢字を意識する時間を持つのです。

テレビのテロップや雑誌、ダイレクトメール、学校のお便りなど、見回してみると、漢字はすぐにたくさん見つかります。「1分で沢山見つけた方が勝ち!」とゲーム感覚でやってみるのもおすすめですよ。漢字が苦手なお子さんも、楽しんで漢字と向きあえる時間になるでしょう。

(3) 使いやすい漢字ドリルを用意する

漢字ドリルは、お子さんが使いやすいかどうかを重視してください。特に漢字を書くスペースの大きさは重要ポイント!大きな字を書くお子さんに、マス目の小さなドリルを与えても使いにくいだけです。

お子さんと一緒に書店に行き、レイアウトや色使い、並び方、紙質などを実際に見ながら選ばせるのがおすすめです。

(4) 「目標達成でご褒美」もおすすめ!

何歳になっても、ご褒美は嬉しいものですよね。目標を設定し、達成したらご褒美をという仕組みにするのも、モチベーションアップには良い方法です。

ご褒美といっても、簡単なもので大丈夫です。代わりに漢字練習をお子さん任せにはせず、保護者の方も一緒に見てあげてください。中学生は気恥ずかしい表情をしながらも、まだまだ「親と一緒に頑張る」ということを喜んでくれる年頃ですからね。

漢字練習に関するQ&A

最後に、漢字練習に関してよく聞かれるご相談にお答えしていきます。

(1) 漢字ドリルは何冊もやった方が良い?

A.お子さんに合った1冊を、徹底的にやるのが◎!

どの勉強にも言えることですが、何冊もの問題集やドリルに手を出すのはNG。数多くの問題集に手を出すほど、どれも中途半端になってしまうからです。結果、一度も勉強しない範囲が生まれてしまい、成績も伸び悩むという悪循環になることもあります。

漢字ドリルは、これ!と決めたらその1冊を最後までやり切りましょう。ドリル1冊と併用して、不安な漢字だけ漢字練習帳に繰り返す、漢字練習プリントを活用するといった方法もおすすめです。

(2) 漢字は毎日やった方が良い?

A.継続は力なり。苦手なほど、毎日練習したい!

漢字は計算や英単語と同じように、教科の土台となる知識です。人間は1日やらないと勉強した内容の半分以上忘れてしまうといいますから、少しでも良いので毎日続けたいですね。

部活や習い事などでどうしても疲れてしまった時は、練習量や繰り返し回数を減らすなど工夫してもOKです。

(3) 難しい漢字も練習した方が良い?

A.教科書に載っていない漢字は、書けなくても大丈夫!

一部の難関私立高校を除き、高校入試で教科書を逸脱する内容は出題されません。中学生は教科書に載っている漢字、つまり練習帳やドリルなどに載っている漢字を正しく読めて書ければ十分です。

無理に難しい漢字を練習しようとせず、基本を確実に完成させていきましょう。

(4) テストの漢字問題で満点をとるには、どうすれば良い?

A.日々の練習と、直前の確認を徹底して!

定期テストで出題される漢字は、テスト範囲で決まっているものがほとんどではないでしょうか(一部の中高一貫校を除く)。テストの漢字問題で満点をとるには、テスト範囲の漢字を先ほど紹介した練習法で繰り返し取り組むのがおすすめです。

またテスト直前には、テスト範囲の漢字を一通り自分でチェックしましょう。読みや書き、意味が不安なものは確実にしてテストに臨むことが大切です。

まとめ

漢字の練習法について解説しました。

漢字は国語だけではなく、全教科の基礎になる重要な知識です。もしお子さんに漢字が苦手そうな兆候があったら、できるだけ早く対策を始めましょう。放っておいても分からない漢字は増えるばかりですし、受験もどんどん近づいてくるからです。

ご家庭で漢字練習のサポートが難しい場合は、塾に相談するのも良い方法です。独自の漢字練習メソッドを持っている塾もありますし、プリントやテストなどの教材も豊富にそろっています。また個別指導塾では、漢字のトメ・ハネ・ハライなどまで細かくチェックしてもらえます。

漢字が苦手で塾へ、というご家庭は少なくありません。もしお子さんの漢字練習にお悩みなら、まずはお近くの塾に相談してはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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