【高校受験】成績が伸びる時期とは?伸ばす方法も合わせて解説

更新日 2024.11.11
【高校受験】成績が伸びる時期とは?伸ばす方法も合わせて解説

受験の時期が近づくにつれて、成績の伸びが不安になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、受験生の「成績が伸びる時期」について解説していきます。成績を効率よく伸ばす方法も合わせてご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

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【結論】成績が伸び始めるのは3ヶ月後から

勉強すればすぐに成果が出るわけではない
勉強すればすぐに成果が出るわけではない

成績が伸び始めるのは勉強を本格的に始めて「3ヶ月後」からと言えます。もちろん、勉強しているあいだに少しずつ知識が増え、学力も上がっていきます。それが目に見える形で結果に現れるのが多くは3ヶ月後、ということです。

「3ヶ月かかる」という前提で受験本番から逆算して計画を立てておきましょう。また、すぐに結果につながるわけではないとあらかじめ知っておくことで、伸び悩んでも心にゆとりをもてます。

実際の中学生1,000人以上にアンケートを行いましたが、実際の中学生もそのくらい時間がかかると考えているようです。(以下、アンケートの画像)

定期テストと高校受験の違い

定期テストと高校受験では成績が上がるまでの時間が異なる
定期テストと高校受験では成績が上がるまでの時間が異なる

では、成績が伸び始めるまでに時間がかかるのはなぜなのでしょうか。それには、定期テストと高校受験の違いが大きく関わっています。

定期テストと高校受験の違い

定期テストの特徴

定期テストは、試験範囲は原則直近1〜2ヶ月分と狭めです。問題作成も、教科担当である学校の先生が行っています。そのため、試験対策も狭い範囲で済む上、出題傾向もつかみやすいという特徴があります。

授業中に先生が「ここはテストに出る」と宣言したり、毎回の定期テストのときに「毎回ワークから出ているから、今回も直前にワークをやっておこう」といった対策が立てられたりするわけです。

高校受験の特徴

一方、高校受験の対策はそうはいきません。出題範囲は中学校3年分。広い範囲の中から作成された、初めて見る問題を制限時間内に解ききる実力が必要になります。

そのため、短い期間の勉強だけでは模試や実力テストの結果には結びつきにくいのです。

また、受験前になると、他の中学校3年生たちも勉強に本腰を入れてきて点数が上がります。そのため、受験対策模試や実力テストを受けた際に偏差値の伸びが感じられにくくなってしまう場合もあるのです。

対策方法も、出題の範囲も違う定期テストと高校受験。中学校3年生は、内申点に影響する定期テスト対策もしておく必要があるなかで、範囲の広い高校受験に向けた対策も進めていく必要があります。

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成績が伸びる時期を少しでも早めるには?

早めに成績を出すためのコツを知ろう
早めに成績を出すためのコツを知ろう

では、成績が伸びる時期を少しでも早めるには、どのように対策をすればよいのでしょうか。受験までの期間のなかで効率よく、最大限に成績を伸ばすための方法をまとめました。

【高校受験】成績が伸びる時期を少しでも早めるには?

成績が伸びやすい教科を知る

受験に関わる教科のうち、伸びやすい教科は「社会」「理科」です。その理由は大きく分けると3つあります。

①単元が分かれているので対策しやすい
②暗記項目が多いので、覚えれば点数につながる
③積み重ねの教科ではない

社会の場合 → 歴史分野・地理分野・政経分野
理科の場合 → 生物分野・化学分野・物理分野・地学分野

に分けられるので、自分が得意な分野から勉強していくことができます。知識そのものを問われる問題がほとんどなので、暗記したことが出来栄えに反映されやすいです。知識の積み重ねをしていく教科ではないので、つまずいている分野・苦手な分野があっても他の分野の理解に影響がありません。

★「チャンキング」を使って暗記してみよう

暗記科目の攻略でオススメなのは、「チャンキング」という手法です。「チャンキング」では、重要事項を単独で覚えるのではなく、グループに分けて記憶していきます。

例えば社会の歴史分野の「鎌倉時代」についてまとめると以下のようにチャンキングできます。覚える項目が6つありますが、これを3つの「チャンク」にわけて名前をつけるのです。

チャンキングの例
<源頼朝>
1185年 源頼朝が「守護」と「地頭」の任命権を獲得する
1192年 頼朝が「征夷大将軍」に任命される

<執権政治>
1199年 頼朝が亡くなり、源頼家が2代将軍となる
1203年 頼家が伊豆の修禅寺に幽閉される
     3代将軍・源実朝の擁立 北条時政が初代執権となる

<源氏将軍とだえる>
1219年 実朝、頼家の遺児公暁に暗殺される
1221年 「承久の乱」が発生、幕府が朝廷に勝利する

名前をつけて分類したことで、「源頼朝→執権政治→源氏将軍途絶える」という流れを押さえることができました。グループ分けすることで、覚えやすくなるだけでなく、覚えたことを忘れにくくなります。社会以外の教科でも活用できるので、暗記が苦手な人もぜひ取り入れてみてください。

暗記で点数が伸びる科目は学習効率がいいということは、逆に言うと、暗記で対応できない部分が多く、知識の積み重ねが重要になる教科は「すぐには成績が伸びにくい」ということになりますね。

5教科のなかでいうと「数学」「英語」「国語」がこれにあたるでしょう。「数学」「英語」「国語」で成績を短時間で伸ばしたいという人は、以下のような対策をしてみてください。

○数学

重要な公式を確認しておきましょう。演習問題もセットで解いておくとなおよいでしょう。

数学は公式がわからないと全く手出しができない問題も多いので、どこまで暗記できているかをチェック。また、どういった問題のときに、どのようにその公式を使うのか?を合わせて知っておくことも大事です。

ポイントは、例題を眺めるだけではなく「実際に手を動かして問題を解く」こと。苦手な分野から、公式の確認→問題演習のセットを意識して取り組んでみてください。

○英語

まずは、今学校で習っている英単語をまずしっかり覚えるところから始めましょう。

英語のテストで点数を取れるようになるには英単語英文法の知識が必須。どちらも積み重ねで知識を増やしていくものなので、つまずいているところから復習するのが高得点への近道です。

苦手分野が明確なのであれば、その分野を復習しておくことで点数が伸びる可能性もあります。

○国語

「漢字の読み・書き」「文法事項」といった、暗記で点数を取れる部分を先に対策してみましょう。漢字の範囲も中学校3年分ともなると広いですが、漢字の読み書きの知識は他の科目の理解や読解スピードの向上にも関わる土台になるので、対策しておいて損はありません。重要度順に並んでいる問題集を使って、よく出るものから覚えていくのもよいでしょう。

書くことに抵抗が少ない人の場合は、作文対策を先にしておくのもオススメです。作文はテストの中でも配点が高いので、記述ミスがなければ高得点が狙えます。

成績が伸びやすい出題範囲を知る

ここまで見てきたように、教科ごとに成績の伸びやすさに差があります。自分の得意や苦手に合わせて、教科の中でもさらに範囲を絞ることで、効率よく対策を進められます。

例えば、計算問題が得意かどうか。

〇計算問題が苦手な人
数値計算のない分野から勉強してみましょう。例えば、社会の歴史分野・理科の生物分野、地学分野であれば、計算はほぼありません。

〇計算問題に抵抗がない・得意な人
社会でも、時差の計算などで公式や計算を利用する場面があります。理科では、物理分野・化学分野に計算問題が出されます。こういった計算がある範囲を先に対策することで、効率よく成績を伸ばすことができるでしょう。

このように、自分の得意なこと・苦手なことが他の科目のどの分野に通じるか?を横断的に確認してみてください。成績の伸びやすい範囲を見つけて、短期間で対策をする手掛かりになるはずです。

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受験勉強で伸び悩みをしないための対策

努力を確実に結果に繋げよう
努力を確実に結果に繋げよう

受験までの期間のあいだ、できれば避けたいのが「伸び悩み」です。勉強した成果はなるべく早く成果として点数に反映されてほしいもの。

できるだけスムーズに成績を伸ばすために必要なのは「問題集」をうまく使いこなすことです。インプットとアウトプットを繰り返すことで、効率よく点数を伸ばしていけるようになります。

問題集を利用して学習をする

まずは知識事項を身につけることが、短期間で成績を伸ばすコツであるとお伝えしてきました。しかしそれだけでは、成績の伸びは頭打ちになってしまいます。

ある程度暗記が進んだら必要になるのが、問題集による演習です。覚えたものをアウトプットすることで、どれくらい暗記できているか確かめられ、定着率も高まります。

また、配点の高い文章問題・応用問題では、基礎知識を使って問題を解くことになります。実際の問題演習の数をこなすことで知識が結びつき、得点力をつけられます。自分の今のレベルと、志望校までに必要な学力とを考えあわせ、どの問題集を使って対策していくかを決めていきましょう。主な受験用の問題集は以下のような分類わけができます。

・暗記用の単語帳
・基本レベルの問題集
・応用レベルの問題集
・模擬問題集
・過去問題集

学校で使っているものでカバーできる部分もあると思うので、手持ちの問題集を見たうえで「何が必要か」を見極めていきましょう。

問題集の効率的な学習の仕方

自分に合った問題集を選ぶこと以上に大事なのは、その問題集を使って「どのように勉強するか」です。問題集を使った効率的な学習の仕方を4つにわけてご紹介します。

①基本レベルの問題集を解き切る

オススメなのは、問題集自体は薄く、解答・解説が詳しいものです。

意気込みたっぷりに分厚い問題集を手に取る人も多いですが、早く成績を伸ばしたい!という場合は特にとにかく「薄いもの」を選びましょう。その理由は以下3つです。

・問題集を解き始めるハードルを下げる
・最後まで解き終わったという達成感と自信をつける
・勉強が終わっている単元は即得点源になる可能性がある

とにかく1冊仕上げる!という意識で取り組んでみましょう。

②解いて終わりにせず、復習をする

解答・解説が詳しい問題集を選ぶことで、良い復習ができるようになります。問題集で学習するときに重要なのは、「解き終わった問題を復習するかどうか」です。

解いたら解きっぱなしでは、成績にはつながりません。わからなかった問題をそのままにせず、自分1人でも復習までできるくらいの解説がついているものを用意してみてください。

③応用レベルの問題集にステップアップする

基礎問題集を解き切ったら、次は応用レベルの問題集に挑戦してみましょう。選ぶときの目安は、「7割解ける」こと。難しすぎても続かないですし、簡単すぎても対策になりません。少し頑張ると解けるくらいの難易度のものを選びましょう。

問題集のレベルが変わっても、「復習」までセットが原則です。「次回同じ問題を解くときは正解できる」理解度を目指すとよいでしょう。

④1冊を繰り返し解く

成績が上がらない!と慌てると、つい何冊もの問題集に手を出したくなるもの。しかし、どうかぐっとこらえてください。最初にこれ!と決めた問題集を繰り返し解くことが、成績アップの近道です。間違えた問題はチェックしておいて、覚え直し・解き直しをしていきます。

特に暗記科目の問題集や単語帳は「1冊を極める」ことが重要です。じっくり1つの問題に取り組むよりも、短時間で何回も繰り返す方が記憶にも残りやすいので、「この問題集は何回繰り返すか?」を残りの期間から逆算してプランニングしてみてください。

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「シャドウ・ティーチング」を取り入れてみよう

「シャドウ・ティーチング」とは、自分自身に解説をしながら問題を解く学習方法です。

一度問題を解いたあと、採点をして解説まで読み込みます。2回目以降に問題を解くときに、解説を頭の中で再現しながら解いていくのです。

解説をインプットして再現できるのが望ましいですが、難しいようであれば解説を見ながらでも大丈夫です。「誰かに教える」つもりで学ぶと学習効率が上がるうえ、理解しきれていないところを再確認することもできます。

どの科目でも取り入れられる学習方法なので、ぜひ試してみてください。

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まとめ

勉強している成果が目に見えるかたちで出ないと、方向性は合っているのか?受検までに間に合うのか?不安になりますよね。「勉強している成果が出るのは3カ月後」というつもりで、受験から逆算して計画を立ててみてください。

大きく実力が伸びる前には、停滞期間がつきものです。まずは目の前の学習をコツコツ積み上げつつ、効率的な学習の方法もぜひ試してみてくださいね。

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この記事がみなさんのお役に立てば幸いです。

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この記事を書いた人

さわにい

さわにい

元公立中学校の理科の教員です。教員経験は11年。現専門は理科教育学。所持教員免許は中学と高校の理科。

理科の教材や学習法を研究中。さまざまな出版社の理科教材や解説を作成してます。

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