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スマホ、受験・進路、塾…、現代の子どもと保護者のリアルな悩み|中高生の保護者4名による赤裸々な座談会
「スマホばかりで勉強しない」「進路選択の期限が迫っているのに、親ばかりが焦っている」といった悩みは、現代の保護者の方に共通の苦悩です。学習サポートのために塾に通わせても、「しっかり勉強しているのか」「身についているのか」と、次から次へと悩みが浮上する方も、多いのではないでしょうか。
今回、塾探しの窓口編集部では、中高生のお子さんを持つ保護者の方4名の協力のもと、リアルな悩みを解体するべく、座談会を開催しました。見えてきたのは、どの家庭も陥りがちな、具体的な問題の数々です。
・スマホとの付き合い方
・学習習慣の形成と定着
・進路や塾選びの悩み
この3つのテーマに分け、全3回シリーズで座談会の内容をお届けします。
| ◆座談会テーマ:現代の子どもを取り巻く教育環境および、直面する保護者の葛藤 ◆日時:2026年6月3日(水) ◆司会者:塾探しの窓口編集部 ◆参加者:小中高生の子を持つ保護者(母親) 4名 |
| 名前 | お子さんの構成 | 備考・近況 |
|---|---|---|
| Aさん | 中3、中2、年中 | 上のお子さんが高校受験生。勉強習慣や受験について、子育ての先輩の実体験を聞きたい。 |
| Bさん | 大4、大2、高3 | 下のお子さんが大学受験生。これからオープンキャンパス等に参加予定。 |
| Cさん | 高3、高1 | 長男は通信制の学校に在籍し、プロゲーマーとして活動中(小1からの不登校・発達障害を乗り越える)。次男は全日制の地域トップ高校に通学中。 |
| Dさん | 大4、大2、高1 | 甲子園球児を育てたスポーツ一家。三男も高校の野球部で活躍中。 |
【座談会レポート①】「スマホとどう付き合う?」保護者のリアルな葛藤と工夫

「ずっと見てる」子どもとスマホ-家庭の実情は?
お子さんのスマホ利用について、皆さんのご家庭で悩んでいることはありますか?
Bさん:
ずっと…ずっと見てる。本当にずっと見てます。起きている時間のほとんど、スマホを見てるかな…。
(一同、うなづく)
Cさん:
うちはYouTubeですね。あとは、インスタとかTikTokとか、SNSだと思います。別に、内容が頭に入っているわけではないと思うんです。意味もなく、ボーッと流しっぱなしにしています。
本人もわかっていると思うんですよね、「この時間、意味ないな」って。でも、帰ってきてから疲れを取るかのように、眺めてるだけ。見ていて、ちょっとイライラしますね。
Cさん:
そうなんですよね。もう、癖になってると思うんです。
習い事の帰りで遅くなる日は、夕ごはんを子どもが1人で食べる時もあるんですね。で、1人だからと、スマホを見ながら食べちゃう。
そんな光景も、割と日常的にあります。私が注意しても、もう「はいはい」と流されてしまって。
Aさん:
うちは一応、「やりすぎないように」と時間を決めています。でも、いつの間にか親の目を盗んで、こっそりやるようになっちゃって!
(一同、苦笑い)
Aさん:
あと、YouTubeを見ていた時も、私に見つかると「勉強で使ってました!」って言うんです。スマホを使っている時間の、どこまでが勉強で、どこまでが趣味なのか、その境目がわからなくて困っています。
Bさん:
そう、何を見てるかわからないんですよね。画面が小さいから。だからうちでは、スマホを使っていいのはリビングだけというルールにしています。何を見ているのか心配で。
Dさん:
うちは子ども全員、高校生になるまではスマホは買いませんでした。中学生まではタブレットを見てました。
高校生になって自分のスマホを持った途端に、あれもこれもと見始めて、「まずいな」と思ったんです。それで、「スマホを見ていいのは、リビングだけ」「部屋には持ち込まない」というルールを決めました。一応、守ってます。本人がどう感じているかは、分かりませんが(笑)。
ここからは、「スマホをいつから持たせるか」という話題に移ります。

数年で変化する子どもとスマホ事情
Dさん:
もう大学生になった上の子たちが中高生だった時代は、今のように「1人1台」と端末が与えられていることはなかったんですよ。スマホも、「高校生になったら必要かな」という雰囲気でした。周りも。
でも、今はもう、中学生から「1人1台、絶対に必要」という感じじゃないですか?
Aさん:
そうなんです!もう、中学生になったら「みんな持ってる」という感じです。うちの子たちはまだ親と共用なんですが、そろそろ子ども専用のものを買わないといけない雰囲気があって、プレッシャーで…。
Dさん:
いま、高1の息子の時も、中学生の時にスマホを持ってる友達は多かったですね。「持ってない俺は、時代に乗り遅れてる」なんて言ってました。
でも、私は意地でも中学生の間は買わなかったです。高校受験が終わり、「合格」が分かったときに、おめでとうと買いました。
とはいえ、「いつスマホを与えるか」の決定権は、保護者にあります。スマホの利便性と必要性、そして危険性を十分に調べ、家庭ごとに納得のルールを決めることが大切です。
※ 参照:初めてのスマホの所有 低年齢化進み、調査開始以降初めて女子は10歳を下回る|NTTドコモ「モバイル社会研究所」
続いて座談会の話題は、「スマホを使わせないことによる反動」に移ります。

打ち込めるものがあると、スマホに熱中しない?
Aさん:
反動、気になります!「使える時間を決めます、場所も決めます」とルールにするのはいいと思いますが、でも周りには割とルーズなルールのご家庭もあるんですよね。友達同士で使い方について話したときに、「自分の家は厳しすぎる」「もっと見たい、友達はもっと見てる」って思うんじゃないかなって。
ある日解禁した時に、ものすごい反動が来たらどうしようかなと…。
Bさん:
大学生の上の子が、反動がありました。高校生までは親の厳しいルールが通用したんですが、大学生になって「自分でコントロールしてね」と解禁した途端に、ダラダラと見てるようになって…。やり方を失敗したかなと思っています。
スマホ代は親がまだ払っているので、あまりに使いすぎているときは、スマホ代を盾にして制約をかけるようにしています。
Bさん:
出ますよ!(笑)
高校生の下の子は、まだ親の制限がしっかりかかったスマホを使っています。そうすると、「お兄ちゃんたちは自由に使えるのに、どうして自分はダメなんだ」と、文句を言われます(笑)。
夜は基本的に早めに切る設定にしているんですが、朝は学校からの連絡がくる場合もあるので、5時から使えるようにしているんです。そうすると、わざわざ早起きしてきて、スマホでYouTubeやSNSを見ています。そこまでして見たいんだ…、と驚きましたね。
Dさん:
うちの息子たちは、高校で野球部に入ったんですね。練習時間も長くて、クタクタになって帰ってきます。そうすると、スマホを見る時間も体力もないみたい。タブレットやスマホを開く時間が、グンと減りました。
下手に時間や体力があると、見ちゃうのかもしれませんね。朝練があって夕方も練習して、帰ってくると20時過ぎ。そんな生活をしていると、とてもスマホ…、という気分にならないみたいです。
スマホに悩んでいたら、何か没頭できるものを見つけてみてもいいかもしれないな、と思います。
一般的に言われるように、ルールを決める際は「親子で話し合って」、納得の上で決めることが大切だと、参加者は口をそろえていました。
続いては、スマホと勉強の境界線について、経験談をお聞きします。

スマホと勉強。保護者世代とは隔世の感がある現代の様相
Cさん:
そこ、悩んでいるんです。
スマホって、24時間常に、誰かとつながってますよね。LINEとか、SNSとか。そうすると、本来なら集中したい時間なのに通知が届いて、勉強を中断することもあるんですよね。
でも、子どもは親が気にするほど、気にかけてもいないのかな…?とか。
Cさん:
テスト勉強をしていても、勉強しながら他の子とつながってるんですよ。勉強中に、「ここまで終わった」とかLINEで報告し合ったり。それって、意味あるの?って親は思いますが、子どもはそれで「やる気が出る」とか言ってて。
Dさん:
私たちの頃って、「勉強=机に向かってもくもくと取り組む」というイメージですもんね。そのイメージで、今の子の勉強の様子を見ると、ジェネレーションギャップを感じます。
Dさん:
うちもそうですよ。友達とLINEで通話をつないだまま、勉強するんです。わからないことをお互いに聞いて、やり取りしてるんですって。
これが今の勉強のやり方だよ、といわれれれば、親は何も言えなくなっちゃいますよね。
Bさん:
お兄ちゃん(大学生)の頃って、それなかったんじゃないですか?
Dさん:
そうそう、上の子たちはやらなかった。一番下の、いま高校生の子だけがやってます。時代なんですかね…。
親はつい、「スマホ=遊んでいる」と色眼鏡で見てしまいそうですが、そうでもないということですね。
Aさん:
一番上の子が今年、高校受験生です。これから本腰を入れて勉強しようというところなんですが、なんだかスマホとの付き合い方も、親のほうがアップデートしておかないといけないかもしれませんね…。
Dさん:
そうですね。勉強ももちろんですし、連絡ツールでもあり、つながることによる安心の場だったり。
映像授業やオンライン塾が市民権を得て、「画面を介して学ぶ」スタイルは現代のデフォルトになりつつあります。
ここからは、オンラインだからこそ得られた思わぬメリットの話題が登場します。

良い面もある!オンラインで道を切り開いたお子さんの話
Cさん:
スマホの話ではないんですが…、長男はスマホよりパソコンが好きで、ずっとパソコンでゲームをやってたんですね。不登校で、少し発達障害もあるので、こだわりが強いタイプで。
彼はずっと、オンラインで外国の人とゲームをしていたんです。そしたら、いつの間にか英語がペラペラになってて、びっくりしました。
一同:
へえー! すごい!
Cさん:
そうなんです。ゲームに勝ちたい、だから相手(外国人)が何をしゃべっているのか、理解したいらしいんですね。わからない言葉が出ると、自分で調べて覚えて。
「好きこそ物の上手なれ」っていいますけど、まさにそんな感じです。だから、「スマホやパソコン、オンライン=悪」とは、ちょっと言い切れないです。うちの場合は。
(一同、うなづく)
Cさん:
とくに長男は、引きこもりもあって、社会とのつながりが希薄だったんです。そんな中でも、オンラインなら人とつながれる、コミュニケーションできる、っていうのが、親としてはものすごくありがたかったです。
結局、いまはこうしてプロゲーマーになって、自分で稼ぐ手段も手に入れられて。今の時代じゃなかったら、いったいどうなっていたかなと思うと…。
スマホやオンラインは勉強にとっての害悪と一面的に捉えられがちですが、そうとも言いきれない、そんな新しい視点を与えてくれたCさんの話でした。
スマホに関する話題の最後は、「決めたルールが守られない」という、永遠の悩みに向き合います。

ルールを守るには「親の意思」が重要。安全性は親子で学ぶ
Aさん:
下の子がまだ小さいので、どうしても手が離せないときに、スマホを与えちゃうことがあるんです。YouTubeを見せていれば、家事をしたり、上の子の勉強を見たりできるので。
でも、その様子を上の子がちゃんと見てるんですよね。「妹はスマホを使えるのに、どうして僕はダメなんだ」って、結構言われます(笑)。
決めたルールを徹底して守らせられない、自分自身の軸のなさにもイライラします。
Bさん:
うちは、買う当初から「親に主導権がある」というルールを貫きました。使う時間も、使い方も。買う時に、そういった心配材料をすべて子どもと話し合ってから、買いました。親には鉄の意志が必要でしたけど。
Dさん:
そうそう、ちょうどいま大学生の子どもが中高生だった頃に、「課金」が問題になっていたんですよね。
Bさん:
そうでしたね。だから我が家では、フィルタリングもしっかりかけました。
ただ、親の管理を徹底できたのは、一番上の子どもだけだったかもしれません。そのあと、コロナ禍があって、ルールが崩れた感じはあります。
Bさん:
オンライン授業とか、学校とのつながりにスマホを使わざるを得ない場面が急に増えたんですよね。提出物もオンラインで、とか。そうなると、親は使わせたくなくても、使わないわけにいきませんよね。
Aさん:
友達や部活の連絡でも使いますもんね。クラスLINEとか、部活LINEとか。
Bさん:
そうなんですよね。いまは、もう「連絡」でどうしても必要なんだと思います。
ただ、あまり夜遅い時間に使うのは、やっぱり避けたくて。睡眠時間の確保という面でも。
うちでは、行事や部活関連でどうしても夜遅くに使わないといけない場合は、子どもが「時間延長」を親に申請することにしています。
一同:
なるほど!
Bさん:
申請が来たら、理由を確認して時間延長を許可する流れです。でも、無制限に延長するのではなくて、「いま20時だから、22時までね」とか、終わりを決めています。
Cさん:
今の子って、小さいころから学校でリテラシー教育を受けているんですよね。それも影響しているのかは分かりませんが、親よりスマホやインターネットに詳しいなと思います。
Cさん:
あります!たとえば、私がインスタに投稿したのを見て、「お母さん、この投稿だとこういう理由で場所を特定されるよ」「危ないから、消したほうがいいよ」とか。
怪しいか判断が微妙なメールが届いた時も、「それはこういう理由で危険、開けずに捨ててね」とか…、本当に色々教えてもらっています。
Aさん:
やっぱり、親も子も「安全性」について、しっかり勉強して、詳しくなっておくことがとても大切だと思います。
よく使うLINEも、最初の設定を間違えると、連絡先がすべて共有されてしまったり。そういった設定1つでプライバシーを守れるんだから、面倒がらずにちゃんと調べるようにしています。
Dさん:
子どもにも、むやみやたらに知らない人とつながらないように、安易に連絡先を教えないようにと、口を酸っぱくして伝えています。子どもにうっとうしがられても、そういうことを伝えられるのは親だけなのかなって、本当に思います。
【保護者のためのTips:スマホとの付き合い方】
今回の座談会からは、単に「スマホを禁止する」だけでなく、各家庭で試行錯誤しながら「付き合い方を学んでいる」姿が見えてきました。
「禁止」よりも「時間の可視化」
ルールを押し付けるのではなく、制限システムの活用や「何のために使うのか(勉強か、息抜きか)」を親子で共有する仕組みが効果的です。
「没頭できるもの」の重要性
スマホを見る時間が長いのは、他に没頭する対象がない場合も多いようです。部活やゲーム、プログラミングなど、リアルやオンラインで「目的」を持つことで自然と利用時間がコントロールされることもあります。
親の限界を認め、共に学ぶ姿勢
デジタル環境は親よりも子どものほうが、詳しくなるのが早いのが一般的。一方的に押し付けるのではなく、リテラシー(設定や情報の扱い方)を親子で一緒に調べていくスタンスが、結果的にトラブルを防ぐ最善策となりそうです。
次回に向けて
次回は、学習習慣の定着について、家庭内の現状と悩み、工夫している取り組みなどについて紹介します。「親が言わないと勉強しない」「すぐにスマホやゲームに意識が向いてしまう」という課題も登場します。
見えてきたのは、小学生時代に学習習慣が身についていないと、中高生になっても自発的な学習は期待しづらいという厳しい現実。保護者のリアルな声を、ご期待ください。



