【大学受験】高校生が塾を比較する際に大切にしたいポイント

更新日 2024.08.07
【大学受験】高校生が塾を比較する際に大切にしたいポイント

「塾を探しているけれど、自分に合う塾がどこなのか分からない」「塾や予備校を比べても、違いがいまいち分からない」という悩みは、高校生の塾探しでよく聞く内容です。高校生を対象とした数多くの塾をよく比較し、自分の希望を叶えてくれる塾を見つけるのは難しいテーマかもしれません。

そこでこの記事では、塾選びに迷う高校生に向けて塾の比較ポイントを解説します。目的や指導形態、費用など押さえておきたいポイントを網羅しました。

最後まで読むと、塾の比べ方や自分に合う塾の見つけ方が分かるようになりますよ。

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高校生向けの塾を「学習目的」から比較

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高校生を対象とした塾は、学習の目的から大きく3つに分けられます。それぞれの塾ごとに指導方針やゴールも異なりますから、「何を目指したいのか」を考えてから選ぶことが大切です。

高校生向けの塾を「学習目的」から比較

(1) 大学受験を目指す「予備校・大学受験専門塾」

大学受験、それも一般入試を受ける予定の高校生を受け入れているのが「予備校」や「大学受験専門塾」です。どんな大学受験にも対応しているのは大手予備校ですが、志望大学によってはさらに塾が細分化することもあります。特定の大学対策を専門とする塾や、医学部専門予備校などはその一例です。

予備校や大学受験専門塾は、高校の学習よりも大学入試だけに特化した指導を行うのが特徴です。そのため高1・2年生では、塾と学校の授業進度がずれることもあります。

(2) 学校対策を行う「補習塾」

高校の授業やテストに合わせた指導を行うのが「補習塾」と呼ばれる塾です。カリキュラムは通う高校の授業進度に合わせるのが一般的で、定期テスト対策や学校の課題サポートも受けられます。

補習塾は、推薦入試(指定校推薦・学校推薦)や総合型選抜で大学合格を目指す高校生にも向いています。推薦や総合型選抜で重視される調査書は、高校の定期テスト結果が大きく影響するからです。補習塾でテスト対策を行うことで、成績が向上し調査書も良くなることが期待できます。

(3) 英語力を伸ばす「英語塾・英会話スクール」

英語に特化した指導が受けられるのが、「英語塾」や「英会話スクール」です。英語塾・英会話スクールでは、「聞く・話す・読む・書く」という英語4技能をまんべんなく伸ばす指導が受けられます。TOEICや英検などの各種検定対策にも対応していますから、英語重視型の入試日程を目指す高校生にも向いています。

また留学希望があり、早いうちから準備を進めたい高校生にもおすすめ。留学エージェントを兼ねている塾もあり、渡航にあたっての具体的な話も聞けるでしょう。

高校生向けの塾を「指導形態」で比較

集団か個別か、またはオンラインか。塾は指導形態でも分けられる
集団か個別か、またはオンラインか。塾は指導形態でも分けられる

高校生向けの塾を指導形態という切り口で比較してみましょう。集団指導や個別指導といったよく耳にする形態のほか、個性的な指導スタイルの塾も登場しています。

(1) 集団指導塾

集団指導塾とは、大人数の生徒に向けて講師が解説授業を行うスタイルの塾を指します。高校生向けでは主に大手予備校が採用しており、人気講師の授業は100~200人もの生徒が同時に授業を受けることもあります。

いわゆる「カリスマ講師」と呼ばれる有名講師を輩出しているのは、集団指導スタイルです。熱気にあふれた分かりやすい解説を受けられるのが、一番の特徴でしょう。一方で、質問のしやすさという点で比べると、次で説明する個別指導に軍配が上がります。

(2) 個別指導塾

個別指導塾とは、生徒1~3人に講師が1人つき、一人ひとりを順に指導するスタイルの塾のことです。指導中は1対1ですが、講師が他の生徒を見ている時間は自学を進めることになります。学習進度や進め方、解説のレベルなど学習のすべてを生徒に合わせられる点が特徴で、講師が隣にいるため質問しやすいという声も見られます。

ただ集団授業と比べると、講師の人件費がかかる分月謝が高めにはなります。また熱気や競争心が生まれやすいのも、集団指導の方だといえるでしょう。

(3) ハイブリッド塾

複数の指導形態を組み合わせたハイブリッド型の塾もあります。集団での解説授業と個別での演習を組み合わせた塾や、映像授業と個別の進捗管理がセットになった塾などが代表例です。それぞれの良さを取り入れているため、自分のペースに合わせて効率良く学習を進めやすいという特徴があります。

ただまだまだ普及している形態ではないため、必ずしも通える範囲内で見つけられるとは限りません。オンライン指導に対応している塾もありますので、近くにない場合はオンライン学習も検討してみてください。

(4) 自立学習塾

自立学習塾とは、授業を行わず、自学での問題演習を通じて実力を伸ばそうとする塾のことです。講師は主に質問や学習相談に対応します。学習計画や進捗管理も生徒自身が行うため、大学受験から学校進度まで幅広い目標にも対応できる点も特徴でしょう。勉強のやり方を一から身につけたい、という生徒も数多く通っています。

一方で、授業がないことがネックにもなります。苦手教科など、基本の理解が必要な学習には向いていません。映像授業を併用するなど、工夫が必要になります。

(5) オンライン塾

オンライン塾とはパソコンやタブレットなどを介して指導を受ける教育サービスのことで、オンライン家庭教師オンライン自習室など、さまざまな形態があります。自宅で受講できる、時間の融通が利きやすいといった特徴があり、対面指導より月謝が安めなことでも人気を集めています。

ただし、対面での指導と比べると緊張感を保ちにくいという点に注意しましょう。成果を出す学習をするには、主体的に学ぶ姿勢や自己管理の力が欠かせません。

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高校生向けの塾を「費用」で比較

高校生の塾は高くなりやすい。月謝もしっかり比較すること
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高校生向けの塾は、小中学生の塾よりも高くなる傾向があります。また塾の方針や指導形態によっても費用に幅が生まれます。高校生を対象とする塾の相場を見てみましょう。

(1) 費用の相場

形態ごとに、高校生の授業料相場をまとめました。授業料は学年や受講科目、授業回数、また講師ランクなどさまざまな理由で変動します。下の表を、一つの参考としてご覧ください。

◎高校生向け塾の費用相場(年額)

大手予備校40~90万円
集団指導塾20~50万円
個別指導塾60~100万円
ハイブリッド塾40~80万円
自立学習塾50~90万円
オンライン塾20~70万円

(2) 授業料以外にかかる費用

授業料以外にもさまざまな費用がかかります。多くの塾に共通して必要となる費用項目を見てみましょう。

  • 入会金
  • 教材費
  • 季節講習費
  • オプション講座受講費
  • 管理費
  • 模試受験料

さらに、塾までの交通費や休憩時の飲食費が必要になる場合もあります。

また授業料を含めた費用を支払うタイミングは、予備校やハイブリッド塾では「年額一括/半期ごと」というケースが多く、個別指導塾や自立学習塾、オンライン塾では「月払い」であることが多いようです。

高校生向けの塾の費用の相場は、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

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高校生向け塾の比較観点

目的や生活スタイルを踏まえ、指導方針が合う塾を見つけよう
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高校生の塾は、達成したい目的に合わせて比べることが大切です。自分に合う塾は以下の観点で比較し、見つけていきましょう。

高校生向け塾の比較観点

(1) 大学は一般入試で受験するか?

次に当てはまる高校生は、予備校や大学受験指導を専門とする塾がおすすめです。

一般入試で大学受験をする予定である

難関大や医学部を目指している

予備校や大学受験専門塾は、大学合格に必要なノウハウと情報を持っています。また大学別の傾向や対策ポイントも把握しており、志望大学に合わせた勉強が可能です。

現在の成績と志望大学とのギャップが大きいほど、また難関大志望であるほど、専用のカリキュラムで早めに対策を始めるのがおすすめです。学校の勉強と進度がずれた場合の対処法などについても、プロのアドバイスに従って効率良く進めましょう。

(2) 推薦入試・総合型選抜で大学受験する予定か?

一般入試ではなく、推薦や総合型選抜で受けたい、あるいは指定校推薦を狙いたい高校生は、補習塾での対策が有効です。学校の進度やテスト範囲に合わせたサポートが受けられるので、定期テストの成績を着実に伸ばしていけます。調査書も向上し、校内選抜や推薦入試も通りやすくなるでしょう。

補習塾の中には、推薦入試に必須の面接や小論文の練習、提出書類の添削などを行ってくれるところもあります。一度の入試機会を成功に導くためにも、勉強だけではなく総合的な支援をしてくれるかどうかという視点でも塾を比較してみましょう。

(3) 特に伸ばしたい科目・スキルがあるか?

もし特定の科目やスキルを伸ばしたいなら、専門的に指導してくれる塾を比較検討してみましょう。特化型の塾には、次のような例があります。

科目特化型:英語塾や数学塾、国語塾など

大学特化型:東大や京大、難関私立大などの受験を専門的に指導する塾

検定特化型:英検やTOEIC、数検などを集中的に指導する塾

また「苦手科目を集中的に勉強し、克服したい」という場合は個別指導塾をチェックしてみましょう。苦手になったところまでさかのぼって、基礎からやり直すことができます。

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高校生の塾を比較する際、大切にしたいポイント

塾の比較には欠かせないポイントがある。改めて考えてみよう
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効率的に勉強を進めたい高校生だからこそ、塾を選ぶ際に押さえるべきポイントがあります。失敗したくない大学受験だからこそ外せない、5つのポイントを解説します。

高校生の塾を比較する際、大切にしたいポイント

(1) 塾に通う目的や達成したい目標を決める

「なぜ、塾に通いたいと思ったのか」、この問いに対する答えを考えておきましょう。勉強の目的、達成したいゴールとも言い換えられます。ここで決めた目的・目標は、塾を比較する際の大切な指標になるからです。塾を探し始める前に考えておくと、塾比較がスムーズに進みますよ。

目的や目標はできるだけ具体的に決めるのもコツです。「〇〇大学に合格したい」「数学の偏差値を15上げたい」「共通テストで8割とれるようになりたい」など、固有名詞と数字を使って表現してみましょう。

(2) 塾の雰囲気や方針を確認する

良さそうな塾を具体的に比べてみる段階になったら、塾ごとの雰囲気や指導方針を確認してみてください。

雰囲気は塾ごとに本当に違います。講師と生徒の距離が近いアットホームな雰囲気のところもあれば、厳しく切磋琢磨する雰囲気の塾もあります。雰囲気を知る最適な方法は、校舎見学や体験授業に行ってみることです。周囲の生徒の様子を見ると、およそ把握できます。

また雰囲気の違いは指導方針によって作られます。ホームページなどで塾の方針を確認し、自分に合いそうな塾はどれか比べてみてください。

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(3) 授業以外のサポートも確認する

授業ももちろん大切ですが、大学受験においては授業以外のサポートも非常に重要な意味を持ちます。具体的にチェックしておきたいサポートは、次の通りです。

受験情報の提供は十分か

志望校の過去問対策・予想問題対策講座はあるか

模試の分析とアドバイスはしてもらえるか

受験校選び・受験計画は助言してもらえるか

質問対応の範囲はどこまでか

貸出教材の充実度はどうか(赤本・黒本・青本など)

自習室はあるか、利用ルールはどうなっているか

(4) 通塾手段や経路、立地の安全性を確認する

塾の立地や通塾経路、安全性も比べてみましょう。高校生になると夜遅くまで利用する機会も増えます。塾を出るのが22時を過ぎることも珍しくありません。夜間、徒歩や自転車で安全に移動できる環境かどうかは、ご家族の安心にもかかわる問題です。

入塾を決める前に親御さんと一緒に行って見てみるのもおすすめ。実際に通うことになりそうな時間帯に行き、周辺の様子を把握してみてください。

(5) 合格実績をチェックする

塾の合格実績も比較しましょう。ただし、高校生がチェックすべきは「あなたの志望大学に強いかどうか」です。あなたが旧帝大志望だとして、気になる塾が早慶に何百人合格という目覚ましい実績を持っていても、旧帝大の合格数がゼロなら?選択をとどまった方が無難でしょう。

大学は、学校ごとに傾向や対策が異なります。志望系統に強いということは、合格に近いカリキュラムを持っているということです。最短で合格を手にするためにも、「自分の志望に強い塾」を見つける意識を大切にしてください。

まとめ

高校生が塾を比べる際は、学習の目的や目標、さらに自分の性格と合うかどうかを重視して欲しいと思います。勉強には「相性」も影響を与えることが多いからです。

塾と自分との相性を比べるには、体験授業を受けるのが一番です。校舎に行き、授業を受け、チューターや講師とのやりとりも体験してみましょう。部活をやっている場合は、日頃のスケジュールを提示し、両立できそうか、授業の振替は可能かも確認してください。

また、「ここなら絶対に頑張れそう!」という直感も大切にしましょう。たくさんの塾を比較し、目的まで確実に導いてくれる塾を見つけてくださいね。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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