【大学受験】現役・浪人生におすすめの予備校11選|選び方10のポイントも解説

更新日 2024.04.09
【大学受験】現役・浪人生におすすめの予備校11選|選び方10のポイントも解説

大学受験を考えている現役高校生、あるいは惜しくも昨年大学受験で思う結果が出せなかった高卒生(浪人生)が悩むのは予備校選びでしょう。

「自分に合う予備校をどう選ぶべき?」
「自分の志望大学に合格できる可能性が高いのはどの予備校?」
「予備校ごとの授業スタイル、どう違うの?」
「対面授業とオンラインや映像授業、どちらがいいの?」

など、さまざまにお悩みかもしれません。

大学受験は、情報戦です。努力さえすれば独学で最難関大学に合格できたのは、過去の話といってよいでしょう。自分に合った予備校を上手に活用して合格を目指す必要があります。

この記事では三大予備校のおすすめポイント、それ以外のおすすめの予備校、そして現役生・浪人生が予備校選びで注意したい10のポイントについて詳しく解説します。ぜひ参考にして、悔いのない受験までの準備を進めてください。

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大手三大予備校の【おすすめ】ポイントを比較

三大予備校の特徴を詳しく解説!
三大予備校の特徴を詳しく解説!

最初に、大手三大予備校について比較紹介します。上記の「選び方・ポイント」を確認しながら、自分に合っているかどうか見ていきましょう。大手三大予備校以外については、次の章でおすすめを紹介します。

なお、ここで紹介しているのは、あくまでもその予備校の一部分です。詳細については必ず各予備校へ問い合わせるようにしてください。

<参考>三大予備校とは?
過去(1980年代頃~2010年代頃まで)には三大予備校といえば「生徒の駿台」「机の河合」「講師の代ゼミ」という言葉にあるとおり、「駿台予備校」「河合塾」「代々木ゼミナール」の3校が主流でした。

しかし2015年前後から、代々木ゼミナールに代わり、映像授業配信型の「東進ハイスクール(東進衛星予備校含む)」が三大予備校に入ったと認識されています。

理由として東進ハイスクールの教室数・在籍生徒数が増加したのに対し代々木ゼミナールは生徒数を減らしたこと、東進の映像配信授業が目新しくIT世代に受け入れられたこと、東進の講師陣がかつての代ゼミの株を奪う高いレベルで揃えられていること(林修先生など)が挙げられます。

以上から、この記事では三大予備校を「東進」「駿台」「河合塾」として扱います。

(1)東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクールがおすすめの人・あまりおすすめできない人
【東進ハイスクールがおすすめの人】
・基礎学力からしっかり身につけたい人
・自分のペースでコツコツ頑張りたい人
・カリスマ講師の授業を体験してみたい人

【東進ハイスクールがあまりおすすめできない人】
・自学自習の習慣がない人。飽きてしまうと続けられないケースもある
・お金をどれくらいかけているか把握できず、必要な講義だけを取れない人。講義を追加していくと、最終的な費用は高めになることもある(要確認)

東進ハイスクールの特徴は以下のとおりです。

東進ハイスクールの特徴

※2023年4月時点の情報

※公式LPより画像を引用

東進ハイスクール・東進衛星予備校では、大学入学共通テスト(旧・大学入試センター試験)本番と同日に全国で行われる「共通テスト同日体験受験」を主催しており、予行演習として高校1、2年生の多くが受験します。実際に大学のキャンパスを貸し切って行われる会場もあります(共通テスト会場になっていない大学)。本番の雰囲気を味わえ、その年の本番そのままの問題を数時間遅れで受験するため、次年度以降の流れや雰囲気を味わえます。

現役合格を狙う高校生にとってはとても重要な模試となっていることから、高校生の東進への支持が増え、三大予備校と数えられる理由の一つになっているかもしれません。

東進の最大の特長は、自学自習がメインの映像配信授業です。林修先生で有名になった、カリスマ講師たちの授業を映像で何回でも見られます。個別ブースでヘッドホンをつけて利用できるため、自分でコツコツと進めたい生徒には最適の学習環境といえます。

一方で自学自習ができない生徒にとっては退屈で、見張ってくれる先生がいるわけでもないので、ブースの中で寝てしまうという生徒もいるようです。

そのほか、アドバイザーとして校舎の専任社員と、大学生アルバイトが一人の生徒に対して一人、専任でつきます。今どんな様子かなどを話して、次にどのような講座が必要かなどを検討し、カリキュラムを組み立てていきます。ほか、同じぐらいの成績の生徒たちでグループディスカッションの時間があり、それぞれの志望大学や学部、どんな勉強をしているかを共有します。

映像授業では基本的に一人なので、仲間と一緒に頑張っているという雰囲気があること、実際に相談できる担当者がいることは心強いです。その反面、新しい講義を次々に勧められて取ってしまい、費用がかなり高くなってしまうケースもあります。

費用については、1コース20回の講義で大学受験の全範囲をカバーすることはできませんので、複数の講義を取る必要があります。そのため、1コースが8万円弱だとしても、複数取ると結果的に駿台や河合塾よりも費用がかかる可能性もあり注意が必要です。実際に教室で話を聞くほか、同じ学校の先輩などに印象などを尋ねるとよいでしょう。

なお、東進ハイスクールは基本的に現役生のための予備校です。高卒生(浪人生)は、一部の高卒コースがある東進ハイスクール校舎、または東進衛星予備校を利用することになります。

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(2)駿台予備校

駿台予備校がおすすめの人・あまりおすすめできない人
【駿台予備校がおすすめの人】
・最難関大学、医学部などを志望している人
・理系が得意科目である人
・基礎学力はすでに身についており、応用力を身につけたい人
・高いレベルのライバルたちと競い合いたい人
・授業時間は短めのほうが集中力が続く人

【駿台予備校があまりおすすめできない人】
・授業の予習と復習が必須。学習習慣がついていない人には厳しい
・河合塾と比べると費用は若干高め(コースにもよるため要確認)なので、費用をあまりかけたくない人には不向き

駿台予備校の特徴は以下のとおりです。

駿台予備校の特徴

※2023年4月時点の情報

駿台は昔から「生徒の駿台」と言われるだけあり、最難関大学や医学部を目指す生徒が集っている傾向があります。またそのような生徒へのバックアップも、レベルの高い講師による授業が支えています。

駿台模試は最難関大学の判定には最適です。ただし、難易度が高く癖のある問題があり、受験する生徒も高偏差値帯が多いため、最難関大学群以外では河合塾の全統模試のほうが判定に信頼性が置けるとされています。

MARCHレベルが第一志望の場合は、駿台生であっても河合塾の全統模試も定期的に受けたほうが良いでしょう。

難関大学向けとされていますが、現役コースでも高卒生コースでも、クラス分けがされており、志望大学に合わせた授業を行ってもらえます。また不安があれば、進路アドバイザーが親身に相談にのってくれます。

また河合塾との大きな違いとして授業時間が50分という特徴があります。これは人間の集中力が持続する時間としては理にかなっており、実際に河合塾から駿台に移籍した生徒から授業時間が短いため集中できるという意見もありました。自分の性格に授業時間が合っているかどうかも選別のひとつの基準かもしれません。

駿台予備校の公式サイト

(3)河合塾

河合塾がおすすめの人・あまりおすすめできない人
【河合塾がおすすめの人】
・難関大学~中堅大学を志望している人
・どちらかと言えば文系が得意科目である人
・授業カリキュラムはある程度自分でもカスタマイズできたほうがいい人
・駿台と比べると費用は若干低め(コースにもよるため要確認)なので、費用を抑えたい人

【河合塾があまりおすすめできない人】
・授業の予習と復習は必要。ある程度学習習慣がついていない人には厳しい
・授業時間が長い(90分)ため、集中力がない人には厳しい

河合塾の特徴は以下のとおりです。

河合塾の特徴

※2023年4月時点の情報

河合塾は駿台予備校とならぶ老舗の大学受験予備校です。理系に強いといわれる駿台と比べ、どちらかというと文系に強いとされています。

最難関大学や医学部から中堅大学まで幅広いレベルの生徒に対応した講義・カリキュラムを展開しており、さまざまな生徒に向けて門戸を開いています。ただし、生徒の学力レベルの幅が広いことから、校舎によっては合格実績にばらつきがあります。志望大学の実績がある校舎を選ぶとよいでしょう。

カリキュラムはクラスごとに固定ですが、必修科目以外に自分で志望大学に合わせた講座を組み合わせ、カスタマイズすることができます(その分の料金がかかります)。また「この授業は取らずに、別の授業に差し替えたい」なども、ケースによっては可能です。

河合塾の主催する全統模試は約260万人(2020年実績)という圧倒的な母数をもつ大学受験模擬試験です。そのため模試の中では合否判定の信頼性が最も高いとされ、多くの高校や塾、予備校で利用されています。特に中堅から難関大学までの合否判定は信頼できます。一方で東大や医学部については全統模試だけでは不十分のため、志望大学別模試や駿台模試などと併用することをおすすめします。

なお、河合塾が運営する映像指導塾「河合塾マナビス」もあります(現役生のみ対象)。こちらは東進ハイスクールと同じ映像指導で、仕組みも非常に似ています。河合塾が母体のためテキストや講義は河合塾のものと共通になっている点、東進ほど費用が高くない点がメリットです。

「河合塾に通うのはちょっと敷居が高いけど河合塾のシステムで勉強したい」という現役生はマナビスを選ぶのも良いでしょう。

河合塾の公式サイト

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その他のおすすめ大学受験塾8選を紹介

さまざまなレベルの生徒に対応できる、おすすめの予備校を紹介
さまざまなレベルの生徒に対応できる、おすすめの塾を紹介

ここからは、三大予備校以外で大学合格実績を上げている塾を紹介します。(具体的な合格実績の詳細等については、必ず各塾に個別に問い合わせてください)

(1)個別教室のトライ

個別教室のトライは全国約650教室!1対1授業の個別指導塾

個別教室のトライは、カリキュラムの柔軟性が魅力の個別指導塾です。現役生の「学校の勉強と受験対策を両立したい」という希望にも、浪人生の「志望大学合格のための綿密な計画を立ててほしい」という要望にも、応えられます。

一人ひとりに合わせた柔軟な指導が可能なのは、個別教室のトライが完全マンツーマン指導を徹底しているからです。目標・ペースの確認から学習計画、日々の指導まで、自分のためだけの時間を過ごせます。

個別教室のトライに登録する講師は33万人以上。性格や教え方が自分とピッタリ合う講師が、きっと見つかります。「この先生となら頑張れる」と確信できる一人と出会い、受験本番に向けて実力を蓄えていきましょう。指導実績は120万人以上です。大手予備校を凌駕する、圧倒的な数字が品質と信頼を証明します。

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(2)難関大受験専門塾 現論会

難関大受験専門塾 現論会の特徴

難関大受験専門塾 現論会は、スタサプ講師と現役東大生という、受験界最強ともいえるコンビが難関大合格を支える塾です。指導の中心にあるのは、学習計画とコーチング。現状と目標大学を最短距離でつなぐ緻密な計画を立て、徹底的にやり切るまでコーチング指導します。

現論会があなたのためだけに作成する学習計画は、なんと1日単位です。「何を勉強すればいいかわからない」「どこから手を付ければいいか迷う」といった悩みから解放され、合格まで一直線に邁進できます。

隔週で、トップ講師を交えたホームルームも開催されています。指導の最前線にいる講師からの話は勉強の刺激となり、また志を同じくする仲間も見つかるでしょう。

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(3)キミノスクール

偏差値平均14.8UP!偏差値40台・E判定から難関大合格へ!

「この偏差値で、あの大学は無理かもしれない」と心折れそうなときは、キミノスクールを頼ってください。キミノスクールは偏差値40台から早慶やMARCH、国公立大学などの難関大合格を実現する塾です。

キミノスクールが立てる学習計画は、なんと「1日単位」。志望大学合格に必要な学習を、受験から逆算して細かく落とし込みます。毎日の勉強が目標に直結している実感が持て、モチベーション高く迷わず勉強できると評判です。

また、全受験方式に対応したきめ細やかな指導を実践するため、定員制を取っています。志望大学・受験方式選びから勉強の仕方、書類の書き方、面接の練習など、どのような課題も相談してみてください。数多くの先輩を難関大に合格させてきた実力派講師が、いつでも的確なアドバイスを提供します。

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(4)スタディコーチ

【スタディコーチ】難関大学・難関高校の合格を勝ち取る最適な勉強法を指導

東大や早慶を志望する受験生なら、一度は「先輩から直接教えてほしい」「受験経験を踏まえた実戦的な情報が欲しい」と思ったことがあるのではないでしょうか。スタディコーチなら、憧れの大学に通う先輩から受験指導をしてもらえる、そんな希望が叶います。

スタディコーチで指導を担当するコーチ(講師)は、全員が東大生、あるいは早慶生!どのような対策をすれば受験を勝ち抜けるのかを、熟知しています。また、客観的かつ公平な指導を保証すべく、コーチに加えて社員スタッフも生徒を担当。受検のプロが二人三脚で、あなたの合格を実現します。

スタディコーチは、実際に校舎に通うスタイルと、オンラインで受講するスタイルから選べます。自分がより集中できる環境を選べる点も、スタディコーチのメリットです。

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(5)トライのオンライン個別指導塾

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(6) 代々木ゼミナール

代々木ゼミナールは数年前までは三大予備校の一角を占めていました。現在は生徒数の減少により校舎数も統廃合が進み減少(全国で7校)しています。しかし「講師の代ゼミ」と言われたように、高いレベルの講師陣は健在といえます。

また費用が現在の三大予備校に比較すると低めのため、予算を抑えたいご家庭向けです。模試成績による割引などもあります。生徒数が少ないことから自習室などにスペースがあり使いやすいとも言われています。

ほか、高卒生は単科ゼミ制度が使えたり、オンラインコースもあります。上手に利用すれば大きな成果が効率よく出せるでしょう。

ただし、大規模模試を主催していないこと、講師数が減少していることから、志望校の情報が三大予備校と比べたときに不足するおそれがあります。模試は定期的に河合または駿台を受験し、季節講習は他の予備校のものを活用するなど、メリハリのある利用を心掛けるとよいでしょう。

なお2009年~2010年、中学受験最大手であるサピックスとの吸収合併により、「SAPIX YOZEMI GROUP」として再編を図り、難関大学への対策校舎なども積極的に開講しています。

代々木ゼミナールの公式サイト

(7) 四谷学院

「科目別能力別クラス授業」と「55段階個別指導」のダブル指導で合格までの道のりを伴走する四谷学院。現役高校生から高卒生、勉強にブランクのある社会人まで対応しており、要望に応じたきめ細かい指導が特徴です。

集団授業も個別指導もレベルにあったところをわかるまで学ぶことで、効率よく自分の弱点を補強することができます。またランクが上がることで自分の成長を目に見える形で知ることができ、モチベーションにつながります。

集団と個別の併用により、それぞれのメリットとデメリットをうまくカバーし合える点もメリットです。予備校ですが、講師や校舎長との距離も近く、相談しやすい雰囲気があります。

デメリットとしては、合否判定に使える主催模試がないこと、高いレベルの生徒たちと切磋琢磨したい人には向いていないことでしょう。基礎を固められていない生徒さんには最適なシステムですが、すでに基礎ができている方には駿台や河合などのほうが適しているかもしれません。

四谷学院の公式サイト

(8) 臨海セミナー(※現役生のみ)

主に高校受験では大きな成果を上げており有名な臨海セミナーですが、大学受験でも2022年は東大192名など着実に実績を積み上げています。大学受験予備校ではありますが、イメージとしては「塾」ともいえるでしょう。

高校受験でお世話になった塾で大学受験対策までできるのは、慣れた環境であることを考えると非常に有利。臨海セミナーでは中堅から最難関まで国公立大学、私立大学を問わず実績を上げているため、「自分のペースで現役合格を狙いたい」という高校生には合っているのではないでしょうか。

大手の予備校とは違い、講師や塾長との距離感が近いことも、コツコツとマイペースで勉強したいタイプの生徒には向いているといえるでしょう。なお、現役高校生のみ対象となっています。

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【現役・高卒(浪人)生】予備校の選び方・注意すべき10のポイント

現役生と浪人生で、予備校を選ぶポイントは少し異なる
現役生と浪人生で、予備校を選ぶポイントは少し異なる

自分に合った予備校をどのように選ぶか、注意点を解説します。前半では現役生・浪人生共通の注意点を、後半ではそれぞれ独自の注意点を解説しています。ぜひ参考にしてください。

なお、「東大志望で鉄緑会一択」「医学部志望なので駿台市谷校舎しか考えていない」などの場合は、ここで説明した注意点が合っているとは限りません自分が何を最重視するか、譲歩できる点は何かを考えて絞っていきましょう。

【現役・浪人共通】予備校の選び方5つのポイント

現役生、浪人生共通の「予備校を選ぶ際に考えたいポイント」は5つです。

【現役・浪人共通】予備校の選び方5つのポイント

1.志望校合格のためのカリキュラムがあるか

予備校、特に大手の予備校ではカリキュラムはほぼ固定です。個人の都合に合わせたカリキュラムを作ってもらいたい場合はそのようなサービスのある塾、個別指導塾などに通いましょう。

予備校の最大の長所は、長年の知見に基づいてカリキュラムを作成していること。「このカリキュラムで勉強をやりきれば、高確率で志望大学の問題をカバーでき、合格の確率も上がる」と自信をもって提供していることです。一人一人の弱点には合わせられませんが、絶対的な指標・柱として頼りになります。足りない箇所を見つける際の根拠にもできるでしょう。

ただし、志望大学に合格するためにと追加の授業が必要だと費用が膨れ上がるおそれもあります。基本のカリキュラムだけで問題無いかどうか、確認してください。

2.要望に柔軟に対応してもらえるか

例えば、以下のような要望に応じてもらえるか確認しましょう。

・感染症などで授業を欠席したとき振り替え授業に出席できたりオンライン受講できるなど対応策が完備されているか

・メンタル的な悩みなどにも相談にのってもらえるか

・特殊な入試(小論文形式、一教科のみ受験、推薦など)対策にも対応してもらえるか、また過去に合格の実績があるか

・家庭の事情などで費用を抑えたいときに、対応策を提示してくれたり、割引制度があったりするかどうか

なお、授業のカスタマイズは、現役生はできるけれど高卒生はそれほど自由ではない、というケースもあります。疑問に思うことがあれば校舎に出向いて実際に面談を受け、尋ねてみましょう。そのときの対応の良し悪しなども入会の参考にするとよいでしょう。

3.自習室・自習ブースはある程度自由に使えるか

自習室・自習ブースが自由に使えることは予備校では当然のことです。もし自習室の利用時間や利用資格が極端に制限されている場合は、何故なのか確認しておく必要があります。

コロナ感染症でブースに間隔が必要になり、利用のために予約が必要な予備校もあったようですので、各教室に確認してください。

4.受験情報が充実しているか、提供してもらえるか

大手の予備校ならばこの点については問題ないでしょう。ただ、校舎によっては理系は充実しているけれど文系が弱い(実績が少ない)などはあり得ます。自分の志望大学の情報がスムーズに提供してもらえるかどうか、面談などの際に確認しましょう。

5.合格実績を上げるために無理を強いてこないか

予備校は実績ありきのため、「滑り止めにこの大学も受けましょう」と、かなり無理な受験スケジュールを組んでくるチューターも中にはいるようです。受験大学が増えると当然対策も必要ですし、体力的にもかなり厳しくなります。私立大学は受験科目3教科までとはいっても、長時間全力で集中する受験本番の負担は並大抵ではありません。

そのほかにも「この成績ならもっと上のクラスで上の大学を狙える」と、実際には成績が足りていないのにすすめられるケースもあります。目的をしっかり見定め、自分の現状と、志望大学との距離を冷静に測れる客観的な視点を常にもち、無理な注文をつけてくるチューターなどがいた場合は早めに校長などに相談しましょう。

【現役向け】予備校の選び方2つのポイント

特に現役生向けに注意したいのは以下の2点です。

1.通いやすい立地にあるか

高校生活が基本の現役生にとっては、通いやすいかどうかは非常に重要な項目です。どんな良い予備校であっても、自宅や高校から離れた場所にあると体力的にも時間的にも、また通学費用的にも大きな負担となります。体育会系の部活に入っている場合は特に、予備校に割けるリソースをよく考えましょう。

2.塾生同士の関係は良好か

例えば同じ高校の生徒同士が多い予備校だと、仲良しと一緒に頑張れるケースもあれば、「あの子は●●大学志望」などと知られるのが嫌だという生徒さんもいて様々です。距離感、関係性は個人の性格によるので、あまり知り合いが多いところは苦手というならば別の予備校にするか、少しだけ離れた場所にある同じ系列の予備校にするなど対策が必要です。

【高卒生(浪人生)向け】予備校の選び方3つのポイント

高卒生(浪人性)向けに注意したいのは以下の3点です。

1.規則正しい生活が送れるか

最も単純なように見えて、高卒生にとって最も難しいのが「生活リズムの確保」です。

現役高校生の頃は、毎日朝起きたら高校に通い、帰宅してから塾に行くというルーチンが決まっていたのではないでしょうか。高卒生は「浪人」という言葉どおり、どこにも所属してないという不安定な身分になります。自己管理ができる人や、ご家族が厳格に管理してくれる人ならばいいかもしれませんが、「いつでも自由に勉強できる」という仕組みの予備校・塾に通って、「本当に受験勉強を継続できるのか?合格する実力を身につけられるのか?」と立ち止まって考えてみてください。

実際、昔から「宅浪は結果が出ない」という意見は根強くあります。費用が安いからとオンライン講座のみにした場合、途中で勉強をしなくなるおそれがあります。

このことから、高卒生には、毎日の時間割をきちんと決めてくれる予備校に通うことを強くおすすめします。そして、一日一度は人に会って、挨拶を交わすことも行ってください。挨拶を返してくれて、生徒と親しく話してくれる校舎の雰囲気なら通いやすさも増すでしょう。

受験の重圧のかかる高卒生こそ、毎日通えて規則正しい生活を行える、通いやすい予備校を選びましょう。

2.志望校の合格実績があるか

高卒生は、一度不合格という挫折を味わっているぶん、次は絶対に合格したいという強い気持ちを持っている人がほとんどでしょう。志望大学への強い気持ちがあるならば、その大学への合格実績が多い予備校、校舎を選ぶことが大切です。予備校全体の実績ではなく、校舎ごとの実績を確認してください。

実際にあった例ですが、MARCHの一大学対策を希望する生徒に対し、所属していた校舎ではその大学・学部への合格者がこれまでまったくおらず、具体的な対策ができなかったケースがありました。ほかにも、対策のできる講師が週に一度や月に一度程度しか通ってくれない校舎だと、かなり生徒にとって不利になってしまいます。

なお、「志望大学はまだ漠然としていて、このくらいのランクの大学に行きたい」場合は、予備校全体の実績を確認しましょう。

ただし、受験には強い意志が必要なので、「なんとなくこのくらいの大学に合格したい」という気持ちでは最終的に不合格になることが多いです。特に浪人生は、自分の目標、希望、将来のビジョンを明確に持って受験に臨んでください。

3.相談しやすいチューターや講師、プロの心理士などがいるかどうか

浪人生は、思っている以上に精神的に消耗します。「今年落ちたら後がない」「自分は今、どこにも所属していない、浮いた存在である」という事実は、表面的には何もなくても、内面にダメージを与えていることがあるのです。

そんなとき、たった一人でも、理解してくれて本音で話してくれる相手がいると、精神的に随分楽になります。

予備校で無理に友達を作る必要はありません(何故なら、同じクラスのメンバーは仲間であり、ライバルでもあるからです)。それでも、ある程度本音で話せる、大人の相談相手を作りましょう。仕事とはいえ、教育関係に従事している時点で、生徒や受験に寄り添える素養をもった人が予備校には多くいます。不安があれば、心理士などへの相談サービスがあるところを選ぶのもよいでしょう。

まとめ

この記事では予備校を選ぶ際の注意点、三大予備校のおすすめポイント、それ以外でおすすめの予備校について解説しました。

本文中でも説明したように、現役生と浪人生で向いている予備校は若干異なります。特に浪人生の受け入れをしている大手予備校校舎が減っているため、浪人生はしっかり事前のリサーチをしてから入会するようにしてください。

また現役生は、高校生活との両立が最重要のため、体力や時間など自分の生活基盤を見据えて予備校選びをしましょう。

塾や予備校を選ぶ際には「塾探しの窓口」を利用すると便利です。エリアごとに、大学受験に対応している塾・予備校を簡単に探せます。どの塾・予備校を選ぶにしても、一度体験授業を受け、実際に校舎に足を運んでから決めてください。無料体験授業の申し込みも「塾探しの窓口」から簡単に行えますので、時間を効率的に使うためにお使いいただければ幸いです。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

塾探しの窓口編集部

学習塾の口コミ比較サイト「塾探しの窓口」が運営。初めて塾を探されている保護者に向けて、塾を探す上での基礎知識や塾選びを成功に導くためのポイント等を、わかりやすくお届けします。

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