大学受験は「夏休み」が超重要!高校生がすべき受験勉強とは

更新日 2024.01.24
大学受験は「夏休み」が超重要!高校生がすべき受験勉強とは

「大学受験の成否は夏休みに決まる」と言われることがあるほど、受験生にとって夏の過ごし方は重要です。しかしどのように過ごせば、合格を手繰り寄せることができるのでしょうか?

今回は高校3年生の夏休みに注目!やっておくべき勉強やNG勉強例、科目別に対策のポイントも解説しました。これから夏休みの計画を立てる受験生、必見です!

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夏休みに絶対やっておくべき勉強はこれ!

夏休みの勉強は「基礎・苦手・過去問」がキーワード
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すべての大学受験生が、夏休みに必ずやっておかないといけない勉強について解説します。4つのポイントに分けてあるので、勉強計画の参考にしてください。

大学受験生が夏休みに絶対やっておくべき勉強はこれ!

(1) 受験科目の基礎を総復習

夏休み中は「受験科目の基礎」に“徹底的に”取り組んでください。志望大学がどこであっても、受験を左右するのは「基礎」だからです。

東大や旧帝大、早稲田・慶應といった超難関大学で出される一見難しい問題も、実は「基礎の組み合わせ」で解けるものがほとんど。逆に言うと、基礎をしっかり身につけないまま本番を迎えるのは、進んで失敗しにいくようなものです。

秋から入試レベルの問題演習に入るためにも、高3の夏休みは基礎の習得に力を入れられる最後のチャンスです。後ほど、科目別の勉強内容もまとめてありますので、チェックしてくださいね。

(2) 苦手を克服

基礎の習得と同時に進めたいのが、苦手科目の克服です。

◆ 1科目だけ突出して苦手な場合

このケースなら、苦手科目は平均点程度、他科目の足を引っ張らない程度にまで克服することを目指しましょう。得点が足りない分は、得意科目を伸ばすことで補う戦略が取れるためです。

◆ 苦手科目以外も得点が伸び悩んでいる場合

苦手科目も、他の科目もだいだい同じくらいの得点だという場合は、本気になって苦手を克服してください。繰り返し視聴できる映像授業や、自分のペースで勉強できる個別指導・家庭教師などを利用し、集中的に向きあうのがおすすめです。

(3) 共通テスト・志望大学の過去問に挑戦

共通テストや志望大学の過去問も、夏休み中にチャレンジしましょう。ただし夏休みの時点で合格点を取れる高校生は、ほぼいません。でも、それで良いのです。

夏休みに過去問を解く目的は「敵を知ること」にあります。問題傾向やレベル、形式、制限時間、問題量などを体感することで、秋以降の勉強計画をブラッシュアップするのが目的です。

制限時間通りに取り組み、解いてみた感想をメモしておきましょう。また苦手な形式や特に難しい問題は印をつけておくと、自分の不得意が把握できます。

(4) 模試の受験

夏休みには多くの模試が開催されますから、忘れずに必要な模試を受けましょう。

模試は受けた直後に解き直しをし、ミスは夏休み中に修正します。成績表は9月末~10月にかけて返却されますから、大問別の出来栄えや伸びしろをチェックし、秋冬の勉強計画に活かしてください。

共通テスト模試・記述模試のほか、大学別模試や医学部模試、小論文模試なども開催されます。忘れずにチェックしておきましょう。

参考)大手模試のスケジュール
〈河合塾〉全統模試スケジュール(地域別)
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夏休みの受験勉強を成功させる秘訣

計画的に集中して勉強できる環境を整えることが重要
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どんな夏休みを過ごせば、合格の可能性が高まるのでしょう?高3夏休みに欠かせない勉強の秘訣を、4つに分けて解説します。

【高校生】夏休みの大学受験勉強を成功させる秘訣

(1) 勉強計画を立ててから臨む

夏休みは「基礎の習得」「苦手克服」「過去問チャレンジ」「模試」と、やっておくべき勉強が山盛りです。一つひとつを確実に完了できるよう、必ず勉強計画を立ててから取り組みましょう。

成功する勉強計画のコツは次の3つです。

勉強計画のコツ
「目標」を決める
「何を × いつまでに × どれくらい」やるか決める
「余白」を持った計画にする

はじめに、科目ごとに目標を立てます。次に目標を達成するためには、「何を×いつまでに×どれくらい」勉強する必要があるのかを考えてください。計画は必ず目標(ゴール)から逆算するのがポイントです。

また1日に1時間程度、1週間に半日程度、勉強の予定を入れない「余白」を持たせることも大切。計画通りに進まなかった時の調整や、急な予定などにも対応しやすくなります。

(2) 長時間勉強できる場所を確保する

快適に、長時間勉強できる場所を確保しておくことも大切です。特に「自宅では集中できない」という高校生は要注意!夏休みはどの施設も混みますから、勉強場所を探すことに時間がかかってしまうこともあります。

図書館や学習スペースが近くにない場合は、夏休みだけ塾に通って自習室を利用するのもおすすめです。勉強や受験の相談、教材の貸し出し、質問対応といった付帯サービスも利用でき、勉強効率アップに役立ちますよ。

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(3) 相談できる相手を見つける

信頼して相談できる人も見つけておきましょう。長い夏休みに黙々と勉強するというのは、思った以上に孤独です。現状のままで合格できるのかと、不安にさいなまれることもあるでしょう。

そんな時に悩みや不安を安心して話せ、適切なアドバイスを与えてくれる人が近くにいると、気持ちを立て直しやすくなるのです。受験を経験した先輩や親御さん、あるいは予備校のチューターなど、気軽に話せる人を探してみてください。

(4) 毎日、勉強の進捗をチェックする

「進捗」とは、進み具合のことです。毎日、一生懸命勉強することだけに終始してしまいやすい夏休みですが、一日の終わりには必ず進捗をチェックしましょう。予定通りに進んでいなかったら、すぐに計画を微調整しないといけません。

同時に、目標に向けて順調に力がついているかも振り返ります。着実に目標に近づくためには、自分の現在地を常に把握しておくことも大切な取り組みです。

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高校生が夏休みにやらない方が良い勉強

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受験生の夏休みにやっておくべき勉強のポイントを解説してきました。反対に、夏休みにやってはいけない勉強というのもあります。3つ、見てみましょう。

高校生が夏休みにやらない方が良い勉強

(1) 周りの学習ペースを気にしすぎる

図書館や塾で勉強していると、他の受験生が勉強する姿も目に入ります。すると、「もう赤本を解いてる!?」「自分よりずっと長時間集中してるみたい…」など、焦ることもあるかもしれません。

しかし、あくまで「自分は自分、周りは周り」です。自分と周りとでは、志望大学や得意不得意、夏までの積み重ねなど、勉強の状況が異なります。勉強のペースや内容も変わって当然ですよね。

周りと比べて不要に焦らないことが大切!受験は自分との勝負です。自分だけの世界に没頭することを心がけてください。

(2) 入試問題ばかりを解こうとする

共通テストや志望大学の過去問にチャレンジすることは大切ですが、そればかりになってはいけません。

入試レベルの問題演習は、秋から冬にかけて取り組みます。夏に過去問を解くのは、あくまで「入試問題を知る」ことが目的、夏は基礎の習得や苦手克服といった土台を強化することを重視しましょう。

(3) 偏った勉強をする

勉強には「バランス」が大切です。あなたの勉強には、次のような偏りが出ていませんか?

偏った勉強の例
・インプットばかりでアウトプットが足りていない
・暗記を避けている
・問題演習を避けている
・特定の科目ばかり勉強している
・計算ばかり、文法ばかりなど、取り組む問題が偏っている

入試では、どの科目も全範囲から網羅的に出題されます。分野や問題形式に偏りがある勉強をしていると、必ず弱点が生まれ、得点が伸び悩む原因になるのです。常に全体を見て、バランスの取れた勉強を進めましょう。

自分で計画を立てるのは難しいという場合は、塾や予備校などに相談し、プロの手を借りるのもおすすめです。

【科目別】夏休みの受験勉強のポイント

共通テストまで半年あまり!実力を伸ばしていこう
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受験生の夏は、周りを見ても焦らずに、基礎習得と苦手の克服に精を出すことが大事だということが伝わったでしょうか。ここからはもう少し細かく、科目別に勉強のポイントを解説していきます。どの教科も共通テストから大学個別試験を目指す受験生に向けてまとめました。

(1) 英語〈筆記・リスニング〉

英語は、次の4点が重点的にマスターしてほしいポイントです。

*語彙力強化

隙間時間には単語帳をフル活用!語彙力を一気に増やしましょう。単語と意味を1対1で暗記するだけではなく、多義語熟語も意識的に取り組みます。

* 文法力完成

仮定法関係詞時制などの重要分野を中心に、正しく理解した上で習得を目指します。さらに接続詞や副詞、冠詞などもマスターしたいところ。

*読解力養成

読解は毎日1題は取り組むこと。自分のレベル相応、もしくはやや難しいと感じる文章を、一文一文の構造を正確につかむことを意識しながら読んでみてください。答え合わせは〇×をつけるだけではなく、解説も熟読して正しく読み取れたかもチェック!

* リスニング

センター試験や共通テストのスクリプトや単語帳に付属している音源などを利用し、「聴き取れる耳」を養います。英語特有の発音に注意しながら、“聞きながら理解する”ことを意識してください。

(2) 数学〈文系・理系〉

数学は文系と理系で夏休みのテーマが変わります。

*文系数学

確率・関数・ベクトルなど、共通テスト必出の分野を中心に、典型問題を確実に解ける状態を目指してください。「黄/青チャート」など、解説が詳しい参考書を用意し、自力で解答を完成させられるよう頑張りましょう。

共通テスト特有の“誘導”がある問題は、「なぜそう誘導されるのか?」と考えながら取り組むことが大切です。

* 理系数学

数IIIは大学個別試験でも配点比重の大きな分野なので、丁寧に復習することが大切。なぜそうなるのか?と理解しながら進めてください。計算量の多い数IIIは、効率的な計算方法を知ることも大切です。確率や場合の数といった単元は、模試前に集中して復習するのもおすすめです。

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(3) 国語〈現代文・古文・漢文〉

夏休みは、普段後回しにしがちな国語に力を入れるチャンスです。

* 現代文

共通テストレベルの文章を、できれば1日1題取り組みます。段落や接続語、指示語に注意しながら、「要旨(筆者の主張)」を読み取り、裏付けとなる論理構成を考えながら読んでいきましょう。共通テストで現代文に割ける時間は1題25分程度ですが、夏休み中は時間が許す限り、じっくり読み込んでOK!「現代文用語集」などを使って語彙を増やすのもおすすめです。

* 古文・漢文

古文と漢文は、単語や文法、句形、構文など知識の習得を目指してください。特に古文は助動詞・敬語の識別や主語の発見が得点差が開きやすいポイント。基本レベルの問題集を1冊完成させるつもりで進めましょう。漢文は置き字や句形も復習します。

(4) 理科〈文系・理系〉

高3の夏からが勝負!と言われるのが理科です。文系、理系に分けてポイントを解説します。

* 文系理科

どの科目でも、苦手分野の抽出と克服が最大テーマです。「今週は『遺伝』を徹底的にやろう」など、期間を区切って集中的に取り組むのがおすすめ。基本事項を確認し、典型問題を解きながら知識を整理してみてください。計算問題や実験問題、資料や図表を使った問題にも積極的にチャレンジしてみましょう。

* 理系理科

苦手を克服することは言うまでもありませんが、余裕があれば未習分野の先取りがおすすめ。物理の「原子」、化学の「高分子化合物」は、学校で扱うのが冬休み直前になることもあります。他の分野とは独立している単元なので、この機会に終わらせてしまいましょう。また「これ!」と決めた問題集を1冊やり切るつもりで取り組むと良い結果につながります。

(5) 地歴・公民

地歴・公民は、夏休み中に重要用語を暗記し、全体の流れを確実に理解することを目指しましょう。まとめノートを作る場合は、時間をかけすぎないように気を付けてください。

* 歴史

文化史や外交史、現代史など手薄になりやすいジャンルにも手をつけるのがおすすめ。

* 公民

教科書を学習の中心に据え、全体像を見ながら分野ごとに理解を深めていってください。

(6) その他

夏休みには、5教科7科目以外にもやっておきたい対策がある受験生もいます。忘れないように、計画に盛り込んでおきましょう。

* 推薦入試・総合型選抜を希望する場合

推薦入試総合型選抜は、早い大学だと9~10月には出願がはじまります。「志願理由書」「自己PR」など、夏休み中に書類を用意しないといけないケースも。学校の先生も夏休みに入るため、調査書・成績表などの準備も早めにお願いしておきましょう。

* 医療系学部を志望する場合

医療系学部では小論文面接を課す大学が多くあります。実際の練習は秋以降になりますが、時間がある夏休み中に医療系知識をインプットしておくのもおすすめです。

まとめ

夏休みは、受験勉強や学校の補習、塾の夏期講習、オープンキャンパスへの参加などやりたいことがありすぎて、時間が足りない!という声が増える時期です。時間の使い方を見直し、計画的・効率的に過ごすことが、成功の秘訣。

自力で計画するのが難しい場合は、遠慮なくプロの手を頼りましょう。「塾探しの窓口」なら、お近くの塾や予備校が簡単に見つかりますよ!

あなたの半年後に、見事な桜が咲くことを応援しています。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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