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塾の学習相談とは | メリットや当日に確認すべきことを解説
まだ先でも良いかなと思っていたが、気付いたら周りの子どもの多くが塾通いをしていて焦っている。そろそろ受験を見据えて塾に通わせたいが、どこの塾が良いのか分からない。
このような悩みをお持ちの保護者は多いのではないでしょうか?
今回は塾選びの第一歩となる学習相談について紹介しますのでぜひ参考にしてみて下さい。
塾はいつ頃から通い始めるのか
(1)最近の習いごと事情
小中学生の人気の高い習い事として昔はピアノや水泳、習字などが定番でしたが最近はこれらに加えて習い事の種類が大きく増えてきているようです。
特に2012年に中学校でダンスが、2020年に小学校で英語やプログラミングが必修化していることを受け、それらに合わせて体操教室やプログラミング教室等子どもの習い事も多種多様化してきています。子どもに苦労させない為に、学校の授業を先取りして学ばせたいと願う親の心の表れでしょうか。
そのような中で、昔も今も変わらずさせたい習い事・実際に通わせている習い事の常に上位に位置するのが塾です。通塾率は小学校から中学校にかけて学年が上がるごとに増加し、中学2年で40%を超え、中学3年では65.2%と半数以上が塾通いをするようです。
出典:文部科学省「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告」(p.7)平成20年8月
学歴により生涯賃金が大きく変わることは大変よく知られているので、多くの家庭で学校外の教育にも力を入れている状況が伺えます。
(2)塾に入る目的
それではこのように多くの子どもが塾に通う目的はなんでしょうか?シンプルに言ってしまえば学力向上の為ですが、もう少し細かくみてみると通わせる子どもの年齢や学習状況によっても目的はそれぞれ微妙に異なってきます。
例えば高校進学を控えた中学生であれば受験勉強や内申点対策であったり、小学生であれば学校の授業のフォローや中学受験対策であったりするでしょう。もしかすると共働き家庭で子どもの預け先がないことや、仲の良い友達が通っていて一緒にいたいからといった理由もあるかもしれません。
どんな理由にせよ、目的をハッキリさせることで結果的に満足度の高い塾選びに繋がります。塾にも様々な形態があり、学校のように集団を教える集団指導塾や家庭教師のように個別に指導してくれる個別指導塾に大きく分かれます。
また全国展開をしているような大手塾から個人経営のアットホームな塾まで規模や指導方針もそれぞれです。当然それらの特徴に応じたメリットデメリットが生じてきます。目的が明確になっていれば、どのような塾が子どもにとって適切か検討をつけやすくなるので、一度しっかり子どもと話し合ってみると良いでしょう。
各学年ごとの塾に通うおすすめの開始時期については、こちらの記事で詳しく解説しています。
塾選びに迷った時は
(1)学習相談とは?
塾通いの目的は明確になってきたけれど、いざ塾通いを始めようとするとやはりどの塾が我が子に合うのか分からないと悩まれるご家庭も多いかと思います。実際に、取り敢えず近くの塾に通ってみたけれど塾の方針や雰囲気が合わなくて一年も経たずに辞めてしまったり、別の塾に切り替えたりするケースも多々あります。
せっかく子どもを塾に通わせても成績が上がらなければ意味がありません。貴重な時間やお金を無駄にしない為にも、最初の塾選びの段階で力を入れることが重要です。そこでぜひ活用して頂きたいのが、塾が主催している学習相談です。こちらは無料で行っている塾も多く、経験豊富な講師が塾通いを始め様々なアドバイスや診断をしてくれます。
講師のプロとしての意見はもちろん、第三者の客観的なコメントはとても参考になるので、まだ真剣に塾通いを考えていない方も、既に他の塾に通っているけれども成績が中々上がらず転塾を検討されている方も一度受けてみることをおすすめします。
(2)学習相談の一般的な流れ
学習相談の時間は30~60分程度を設定している塾が多く、保護者が電話やWebで都合の良い日時に予約を入れるのが一般的です。子どものスケジュールを確認し、まずは塾にコンタクトを取ってみましょう。
また現在はコロナの影響もあり、学習相談自体をオンラインで行っている塾も増えていますので、多忙な方はリモートの活用を検討するのも一つの手です。まずは気になる塾が学習相談を行っているかどうか、複数の塾の情報収集をしておくとこの先の塾探しがスムーズになります。
学習相談のメリット
(1)現場の雰囲気を肌で体験
オンラインの学習相談も気軽に行えるため非常に便利ですが、時間が取れるのであればぜひ実際に足を運ぶことをおすすめします。しっかり集中できる雰囲気があるか、建物や通う道のりは安全かといった、現場に直接行ってみないと分からない大事な情報が意外と多いからです。
また塾内には合格実績やアピールポイント、塾の指導方針等を大きく掲示していることが多いので、こちらから尋ねなくてもある程度その塾の特徴を知ることが出来ます。塾によってはオープンスペースに自習室を設けているところもあるので、その塾に通う生徒の雰囲気や学習時の様子を見ることが出来る場合もあるでしょう。
もし塾に長期間、高頻度で通わせる予定であれば講師の質だけではなく、集中できる自習室やリフレッシュする為の休憩室といった環境がしっかり確保されているかといった点も確認しておくと良いでしょう。環境面での居心地の良さも継続性を高める上でとても重要なポイントです。
(2)プロ講師からの直接のアドバイス
学習相談の内容は塾によって様々ですが、力を入れているところは子どもの学習状況や志望校、ライフスタイルなどを丁寧にヒアリングして学習計画を作成してくれるところもある為、塾の指導力を確認できる良い機会となります。
また子どもの学力レベルによっては、講師の教え方の能力よりも講師の性格が重要ということもあります。学習習慣が身についておらずまずはやる気を引き出すことが先決といった状況であれば、塾のサイトに掲載されている数字や文字情報からは分からない講師のタイプや塾との相性を確認することが重要となってきます。
学習相談をした時の担当者が必ずしも実際に通った時の担当講師に当たるとは限りませんが、教室の指導方針がしっかりしていれば他の講師であっても考え方や人柄が似ていることが予想されます。相性を確認する為にも、当日なるべくたくさん講師とコミュニケーションをとってみて下さい。
学習相談をする前に準備しておいた方が良いこと
(1)塾に通わせる目的の明確化
学習相談をする際の心掛けですが、せっかく労力をかけて学習相談をするのですから無駄足にならないようぜひやって頂きたい準備が3つあります。
少し面倒に感じるかもしれませんが、塾選びは最初が肝心です。一度入塾してしまうと転塾するのも大きな労力がかかります。塾は子どもの今後の学力を大きく左右する大事な要素ですので、子どもの大切な時間を無駄にしない為にもこの一手間を欠かさないようにしたいものです。
まず事前準備の1つめですが、こちらは1-2でも述べた通り塾に通わせる目的を明確にしておくことです。いつまでに何ができるようになっていて欲しいのかを具体的にしておくと、学習相談の時も話がスムーズです。例えば受験対策であれば受験までに志望校に受かるくらいの学力レベルを身に付けていることですし、学校の授業のフォローであればどの科目を学内でどの順位くらいまで上げたいのかということになるでしょう。
家では中々勉強しないので、まずはしっかりと学習習慣を身に付けたいといったことも立派な目的の一つです。塾側から尋ねられることもあるので一度整理をしておきましょう。
(2)子どもの学校での成績が分かる資料の準備
学習相談には子どもの客観的な学力レベルが分かる資料を持参すると良いでしょう。学校内での相対的な評価が分かる通知表や躓いている具体的なポイントが分かる定期テスト等を持っていくのがおすすめです。資料があることで講師もより的確なアドバイスをすることが可能になります。
子どもの学力状況や学習の悩みを相談時間内に上手く言葉で伝える自信がないご家庭も、資料を見せるだけである程度状況を伝えることが出来る為ぜひ何かしらの資料を持参しましょう。また、塾側から資料の持参を指定される場合もあります。
(3)子どもとのコミュニケーション
つい忘れがちですが、塾選びにおいて子どもの意思・意見は何よりも大事なポイントです。もし子どもが塾通いに乗り気でない場合、親が一方的に希望する塾に無理やり通わせても大きな学力向上には繋がらないことが多いです。
まずは子どもの勉強に対するモチベーション、塾に通ってどうしたいのか等をしっかりコミュニケーションするようにしましょう。説得が上手くいかない場合は、取り敢えず学習相談だけでも一度行ってみようと切り出すのも一つの手かもしれません。話を聞きに行くだけなら、ということで子どもの抵抗もやわらぐ可能性があります。
付け焼刃ではなく根本的な学習能力の向上を図りたいのであれば、この子どもと向き合う時間を何よりも大切にして欲しいと思います。
学習相談当日に確認したいこと
(1)チェックリスト
当日は時間も限られている為、予め確認したい事項をリスト化しておきましょう。一度簡潔にまとめておくと、質問する時も頭が整理されやすく効率的な相談に繋がります。
以下に学習相談や塾の見学を行う上で想定される質問や確認しておきたい事項の例を挙げておきますので参考になれば幸いです。
・こちらの塾を他の塾と比較した時の特徴は何か
・宿題の量はどれくらいか
・分からない所はいつでも講師に質問できるか
・試験結果に応じたクラス分けはあるか
・教材費や講習会、合宿などを含めた料金体系はどのようになっているか
・感染症対策(オンラインシステムの有無)はどのようになっているか
以下は確認事項の例となります。
・一般論でなく、自分の子どもに合ったアドバイスをしてくれるか
・無理な勧誘がないか
・学習相談した講師以外のスタッフの対応はどうか
・塾に通う生徒の雰囲気はどうか
・自習室や休憩スペースはあるか
・自転車で通うことを想定している場合、駐輪場はあるか
・家から塾までの道のりや塾の周辺の治安は良いか
(2)注意点
残念ながら、塾の中には生徒を確保したいが為に強引に勧誘してくるところもあります。どんなに良いと感じた塾であっても入塾をその場で決めるのではなく、一度家に持ち帰って判断するようにしましょう。
また基本的には学習相談を受けた塾のメリットのみが強調されると思いますので、時間があれば複数個所の塾を比較検討し、デメリットを自身で見つけられるようにすると後悔や失敗が少なくなります。あまり多すぎても比較が難しくなるのでまずは2~3件を目安に学習相談をしてみて下さい。
学習相談を終えて
(1)学習相談に行った塾の情報まとめ
学習相談を複数の塾でおこなう方は、最後に比較する時の為に入手した情報を簡単にまとめておきましょう。当日は良く覚えていても、他の塾を回っている内にどちらの塾の情報だったか記憶が曖昧になってしまうことがあります。
メモ書き程度でも良いので自分の中で特に印象に残った事と全体の所感を書き留めておくと、後に検討する時に思い出しやすいかと思います。
(2)子どもとの認識のすり合わせ
学習相談を終えてすぐにやって頂きたいことが、子どもとの意見交換です。大げさに意見交換と書きましたが、もちろん帰り道での会話レベルで構いません。
子どもが学習相談を終えてどう感じたか、保護者はどう感じたかをなるべく早い段階でコミュニケーションしておくことが大事です。特に実際に塾に通うことになる子どもが受けた印象は大事なので、子どもの意見を尊重しながらまずは率直に感じたことを聞いてあげましょう。その上で親の意見やアドバイスを伝え、どの塾が目的を果たすために最適か話し合うと良いでしょう。
(3)入りたい塾の決定
子どもと保護者両方が納得する塾が決まれば、改めて塾に問い合わせて申し込みをしましょう。もしかしたら、決定した塾以外から後日勧誘の連絡がくるかもしれません。
その時は他の塾に決めたことを伝え、丁寧にお断りをしましょう。今後その塾に転塾する可能性もあるかもしれませんし、塾側も貴重な時間を割いて学習相談をしてくれたのですからぜひ良好な関係性を保つことを心掛けましょう。
まとめ
今回は、塾の学習相談をする上で覚えておいて頂きたいことやぜひ実践して頂きたい学習相談の流れをまとめました。
↓
塾候補を2~3個ピックアップ
↓
学習相談の予約⇒事前準備
↓
学習相談
↓
子どもとコミュニケーション
↓
まとめ・各塾比較
↓
塾の決定
また学習相談に行ってみたいけれど、候補となる良さそうな塾をどのように探せば良いか疑問に思った方もいるかもしれません。近所の方の口コミを参考にする方法もありますが、手っ取り早く良い塾探しをしたい方は地域で評判の高い塾を簡単に検索できる「塾探しの窓口」をおすすめします。
気になる塾に一括で無料体験の申し込みや資料請求ができますので、複数の塾を比較したい時に大変便利なサイトとなっています。入塾金の割引も受けられる為、ぜひ活用してみて下さい。