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冬期講習とは?目的別の授業内容・申込時期・費用相場を解説
年末年始、学校が冬休みの期間中には塾や予備校で冬期講習が開かれます。この時期は中・高・大の受験本番直前のため、直前対策として冬期講習が設定されているとお考えの方も多いかもしれません。
しかし受験学年でなくても冬期講習に通うメリットは多くあります。この記事では塾の冬期講習について、冬期講習で行われる授業内容や日程、費用などについて紹介します。
【目的2】秋までの総復習と、年明けの学習内容の予習
年末年始は学年をしめくくる3学期直前の時期でもあります。受験学年以外では冬休み前までの総復習と、年明け以降の単元の予習を行います。
各学年でここまでに習ったことの総まとめを行うことは、冬期講習の重要な目的です(春休みの春期講習は、塾では主に次年度の予習に使われます)。年が明けた後の1月~3月は期間が短く、中学・高校では中間テストもなくすぐ学年末テストが行われます。小学校では学習発表会や卒業式の準備などで慌ただしくなるでしょう。小・中・高ともに、学習内容の定着ができないまま次の学年になってしまった…ということになりかねません。塾の冬期講習は、これらのリスクをカバーするために行われます。
また、冬休み中に1月以降の内容を予習しておくことで、慌ただしい1月~3月を余裕をもって過ごせます。特に中高生は冬期講習を受けることで、学年末テストに向けて早めの準備をすることができます。受験学年でなくても、内申点は継続して記録されるので、テストごとに集中して取り組むことが大切です。
冬期講習を受講する6つのメリット
冬期講習の具体的なメリットは、以下の6つになります。
【メリット3】模試や学力テストが受けられ、自分の成績が分かる
冬期講習の間に、多くの塾では模擬試験や塾内の学力テストを実施します。現在の自分の成績、弱点などが分析されるので今後の学習の方針決定にも役立つでしょう。
なお、受験直前の場合でも模試の結果に一喜一憂するのではなく、自分の取りこぼしている点を見つけるためのツールとして使い、解きなおしを必ず行うことが大切です。
【メリット6】入塾前の体験としても使える
塾に入ることに迷いがある場合、冬期講習だけ受けることもできるので、冬期講習でその塾の雰囲気をつかむことができます。
一般的に入塾前は無料体験などを利用して塾の雰囲気をつかみますが、体験授業を受けられる回数は多くて数回程度です。それに対し、冬期講習は10日~2週間程度あるので、その塾の授業のやり方や施設、雰囲気、環境などがしっかり体験できます。
気に入ればそのまま1月から正式に入塾することで、スムーズに授業についていけるでしょう。
冬期講習の申込時期・開始時期・期間
冬期講習に関わる日程について説明します。
冬期講習の申し込み時期
冬期講習を受けるには、冬休みの前、11月末~12月初旬に申し込むことをおすすめします。塾の受付も12月初旬までに、学力をはかるテストを受けて決定するケースが多いため、11月末を目安にするとよいでしょう。
申込が遅れ、途中から受講ができる塾ももちろん多くあります。しかし、初回スタートの授業を受けていないと、子どもにとっては負担が大きくなり、モチベーションが上がらないおそれもあります。できるだけ余裕をもって申込ができるよう、冬休み直前ではなく、なるべく早めに塾の情報を集めることを心がけてください。
なお、集団指導塾の場合は、初回授業に間に合わず欠席したとしても、料金は一律同じで日割計算などは無いケースが多いです(塾によります)。個別指導塾の場合は、授業1回ごとの料金になるため、いつ始めても問題ありません。とはいえ、学習習慣をつけるためにも、冬休みすぐに始められるように計画して申し込んでください。
正月三が日に冬期講習はある?
三が日に冬期講習が行われるかどうかは、塾や、学年によって異なります。塾の中には年末年始もずっと継続して冬期講習を行うところもありますし、三が日はお休みのところもあります。
三が日お休みの塾でも、特別に三が日に「正月特訓」という別の講習を行うところもあります。なお、正月特訓は冬期講習とは別料金・別申込になることが多いです。
冬期講習を受ける際の7つの注意点
冬期講習にはメリットが多くありますが、注意すべき点もあります。特に、ふだんは塾に通っておらず、冬期講習だけを受ける場合に気を付けたいこともあります。ここでは冬期講習を受ける際の注意点について説明します。
【注意点2】冬期講習だけ通う場合は、受講可能か確認する
冬期講習だけを受講できないケースもまれにあります。特に小学生の通う中学受験専門塾で、最難関校受験合格を多数輩出している塾の場合は、すでに受験直前のクラス編成になっているため、他塾生などは入れないことが多いです。
また中学受験をしない生徒を受け付けると受験する子どもたちのモチベーションに悪影響になることもあるため、受験クラスでは受け付けないこともあるようです。補習コース・私立小学校から系属中学への進学コースなどは申込可能なことがほとんどです。
なお、冬期講習受講のために入塾テスト受験が必要な塾もあります。学力に合ったクラスを判定するために使われますが、結果によっては入塾できないこともあります。
【注意点5】目的をはっきりさせる・目的に合った塾の冬期講習を選ぶ
冬期講習を受ける目的をはっきりさせ、それに合った塾を選びましょう。
例えば、受験生なのに補習専門塾の冬期講習を選ぶことはおすすめしません。受験のための情報が豊富な塾を選びましょう。塾の規模よりも、志望校の合格者がいるかどうか、志望校対策のできる講師がいるか、などを確認してください。
逆に、例えば中学受験をしないのに中学受験専門塾の冬期講習を受けることはおすすめしません。学習内容も進度も大きく異なるため、子どもに必要以上の負担をかけてしまうことになります。
【注意点7】勉強が苦手な子は集団指導塾にこだわらない
学校の勉強についていけなくなって塾自体に初めて通う場合は、集団指導塾ではなく個別指導塾がよいかもしれません。
子どもにとっては、知らない場所で知らない先生に勉強を教えてもらうことは一大決心が必要です。緊張もするでしょうし、慣れない環境で疲れもするでしょう。その状態で集団指導塾に入ると、「周りの子はみんな分かっているのに自分だけできない」「先生が何を言っているかわからない」「せっかく冬期講習に参加したのに何も得られなかった」ということになりかねません。せっかくの子どものやる気も、支払ったお金も無駄になってしまいます。
まずはどこがわからなくなっているのか、どれくらいの学力レベルなのか、苦手科目と得意科目は何か、などを知ることが必要です。そのためにも、最初は個別指導塾で丁寧に指導してもらい、ある程度学校の勉強にもついていけるようになってから集団指導塾に移るほうが効率的といえるでしょう。
ただし、どの塾が合うかはお子さまのタイプにもよるので、集団指導塾と個別指導塾、両方の資料を取り寄せて検討してみてください。
冬期講習の費用相場
「冬期講習に通わせたいけれど、費用によっては難しい」というご家庭もあるかもしれません。ここでは冬期講習の費用相場を、小・中・高に分けて紹介します。なお、正月特訓など冬期講習と別枠の講習会費用については含まないものとします。
小学生の冬期講習費用の相場
補習塾の場合:2万円~7万円程度
中学受験塾の場合:5万円~20万円程度(受講回数によって異なる)
個別指導塾はさらに費用が掛かるケースもあるため、必ず塾に問い合わせてください。また補習塾・受験塾に関わらず、学年が上がるほど費用は上がります。
中学生の冬期講習費用の相場
集団指導塾の場合:3万円~7万円程度
個別指導塾の場合:4万円~20万円程度(受講回数によって異なる)
小学生と同じく、個別指導塾は費用の幅が塾によって大きいため、必ず塾に問い合わせてください。最難関高校を志望校としており、有名講師に担当してもらう場合などは、さらに費用がかかるケースもあります。
また中学生も、学年が上がるごとに費用がかかる傾向があります。
高校生の冬期講習費用の相場
集団指導塾の場合:3万円~15万円程度
個別指導塾の場合:5万円~20万円程度(受験する大学学部と受講回数によって異なる。医学部などでは100万円を超えるケースもある)
高校生になると、受験直前学年では費用にさらに差が出てきます。特に、個別指導塾だけで大学受験対策をする場合は注意しましょう。
また集団指導塾であっても、医学部や東京一工など最難関国立大学志望の場合、そのためのコースに入ると費用は高くなります。医学部(特に私立医学部)受験専門予備校などは、かなりの高額になります。
まとめ
この記事では、塾の冬期講習とはどのようなものなのかを紹介しました。
・塾の冬期講習は基本的に学校の冬休み期間に開催されます(地域により異なります)。
・受験学年か、受験学年以外かで講習費用や授業内容は異なります。
・冬期講習だけを受講することも可能です。ただし、お子さまに合っているかどうかを見るため、なるべく早めに、複数の塾の資料を取り寄せて検討しましょう。
・冬期講習はメリットが多いですが、なんとなく受講するのではなく、必ず目的をはっきりさせて受講するようにしましょう。
慌ただしい年末年始、せっかく冬期講習に通うのなら、お子さまにぴったり合った塾で勉強させてあげたいですね。塾を比較検討するなら「塾探しの窓口」を利用してみてください。塾のタイプ、地域、沿線などで選べるため、塾に通うのが初めてのお子さまでも安心できる塾を探し出せます。この記事を参考に、「塾探しの窓口」も活用して、お子さまに合った冬期講習を選んであげてください。