学習塾・進学塾の種類|違いや向いている子をわかりやすく解説

更新日 2024.08.07
学習塾・進学塾の種類|違いや向いている子をわかりやすく解説

学習塾にお子さんを通わせたいと思ったとき、種類が多く迷ってしまう方もおられるのではないでしょうか。塾の種類は指導方法や指導方針でさまざまに分類できます。

この記事では学習塾の種類を紹介し、お子さんにどのような塾が合っているのかを解説します。ぜひ、塾選びの参考にしてください。

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「塾」の定義|通常は「学習塾」を指す

塾と私たちが会話で使う場合、通常は「学習塾」を指します。広辞苑では「勉学を教授する私設の学舎」(=私塾)とされています。この中に「現在では学習塾・算盤塾・書道塾の類」とあるとおり、学習塾とそれ以外の技能系の塾に分けられます。

(参考)広辞苑:ページ8620

学習塾の2種類|補習塾・進学塾

学習塾の中には大きく分けて2つの種類があります。「補習塾」と「進学塾」です。どちらにも対応できる塾は「総合学習塾」となります。

<参考>学習塾以外の「専門塾」とは
広辞苑で「算盤塾・書道塾の類」といわれている、主に技能を教える塾です。ほかに主なものとしては英会話、プログラミング、理科実験や工作、美術工芸などがあります。広義には体操やバレエ、ピアノなども「専門塾」と言えるでしょう。

個人から大手まで経営規模は幅広く、通う人がニーズに合わせて自由に選べる多様さがあります。最近はオンラインを利用した指導も広まっており、オンライン英会話などが盛んになっています。

学習塾の指導方針の違いとメリット・デメリット|向いている子は?

お子さんに向いている学習塾がどれか確認しよう
お子さんに向いている学習塾がどれか確認しよう

ここでは、学習塾の指導方針の違いと、どのような子に向いているかを紹介します。

塾の種類と特徴(補習塾・進学塾・総合学習塾)

(1)補習塾

【補習塾に向いているお子さん・ご家庭】
・学校の授業内容がわからない子
・定期テストの点数を上げて内申点アップにつなげたい子
・教科ごとの弱点を補強して基礎力を上げたい子
・勉強の仕方の基本的な流れを知り、学習習慣を身につけたい子
・初めて塾に通う子
・お子さんに学習習慣をつけてほしいと考えるご家庭
・お子さんの勉強方法や家庭学習について親身に相談にのってくれる場を求めるご家庭

補習塾は、名前のとおり「学習を補う」塾です。学校で習う授業内容をしっかり理解できていない場合に利用すると効果的です。

補習塾のメリットは、基礎をしっかり定着させ、標準レベルの問題を自力で解けるようになることです。勉強の苦手なお子さんにもわかりやすく、丁寧に指導するノウハウがあるため、初めて塾に通う場合にもおすすめです。

補習塾のデメリットは、レベルの高い問題は取り扱わないことです。補習塾の中で「難しいレベル」とされる問題は、進学塾では「標準レベル」またはそれ以下ということもあります。

補習塾を利用していて「もっと難しい問題を解きたい」「簡単すぎてやる気が出ない」と感じるお子さんには、進学塾の方が合っているでしょう。

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(2)進学塾

【進学塾に向いているお子さん・ご家庭】
・難関志望校(中学・高校・大学)に合格したい子
・基礎力を固め、ケアレスミスをなくし、1点を争う受験に強くなりたい子
・より難易度の高い問題に触れ、深い学びを得たい子
・成績は良いが一教科だけ苦手教科があり、その弱点補強をして全体のレベルアップを図りたい子
・受験に向けて友人たちから良い影響を受け、モチベーションを上げたい子
・受験のための情報をいち早く手に入れたいご家庭
・自分の身の回りのことやタスクをある程度自分で管理できる子

進学塾は、中学受験や高校受験、大学受験の合格と進学を目標に勉強する塾です。学校の授業レベルはすでに定着していることを前提に、応用問題や入試問題を解ける力を身につけます。

進学塾のメリットは、自分の志望校に合わせたレベルの問題を教えてもらえることです。集団指導塾の場合は成績でクラス分けがされていることが多く、成績が上がるとクラスも上がるため、モチベーションアップにつながります。

同じような目標に向けてがんばっている友達の姿が見えるため、自分もがんばろうという気持ちになるでしょう。

また進学塾は、難関校の合格実績を出すことは目標の一つなので、各中学・高校・大学の受験情報をいち早く入手して生徒たちに伝えてくれます。保護者会なども定期的に行われ、資料配布や面談を行ってくれます。受験に向けたサポートやメンタルケアなどについても、ノウハウを豊富に持っています。困ったことがあればいつでも頼りましょう。

進学塾のデメリットは、競争が激しいため、中には疲れてやる気をなくしてしまう子もいることです。昨日まで同じ教室で同じ学校を目指して勉強していた仲間の中で、合否に差が出るのは、年齢が低い小学生や中学生ではつらいと感じる子もいます。

また進学塾は、集団指導塾の形式が多いため、どうしても生徒一人一人に対する講師の目は少なくなります。ある程度自分のことが管理できる子でないと、授業についていくのがやっとということになりかねません。そのようなタイプの子は、同じ進学塾でも個別指導塾のほうが向いているでしょう。

(3)総合学習塾

総合学習塾は、補習塾と進学塾それぞれの側面をもち、学習習慣の定着、学校の成績向上から受験指導まで幅広く対応してくれます。

総合学習塾のメリットは、レベルに合わせて必要な授業を受けられることです。また最初は補習コースでよいけれど、いずれは様子を見て受験コースにしたい、という場合は便利でしょう。

総合学習塾のデメリットは、補習コースから受験コースに切り替えた際、講師にレベル差があることが挙げられます。補習コースではアルバイトの非常勤講師が務めていることも多く、受験コースは専任のプロ講師が担当していることが多いからです。授業内容の差に加え、クラスの雰囲気、講師の熱意、授業の進むスピードや小テストの頻度も異なります。そのため、受験コースに入っても馴染めない生徒もいるようです。

もちろん、心配事があるときは塾長や担当講師に相談しましょう。総合学習塾は大手が多く、サポート体制が整っています。

<参考>総合学習塾の種類と例
よくあるのは、一つの塾が個別指導塾を別に運営しているケースです。大手の小・中学生向け集団指導塾で対応しています(例:サピックスとプリバード、市進学院と個太郎塾など)。

個別指導塾が別になっているのではなく、同じ塾内で、希望すれば個別指導を受けられる塾もあります。(例:湘南ゼミナールなど)

その他、河合塾が河合塾マナビスを運営しているように、大学受験予備校では個別指導塾・自習型指導塾・映像授業塾をグループ内で運営しているケースもあります。
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学習塾の指導方法の違い|集団・個別・映像・オンライン・その他

学習塾の指導方法は、「集団指導」や「個別指導」などさまざまな種類がある
学習塾の指導方法は、「集団指導」や「個別指導」などさまざまな種類がある

学習塾には指導方法の違いもあります。大きく分けて「集団指導」「個別指導」「映像やオンラインによる指導」「自立・自習型指導」です。ここでは学習塾の指導方法の種類と違い、それぞれに向いているお子さんについて解説します。

(1)集団指導

集団指導は10人前後〜数十人の生徒を一人の講師が担当し、あらかじめ決まっているカリキュラムに沿った授業を行います。学校の授業と同じ形式と思えば良いでしょう。

【集団指導が向いているお子さん・ご家庭】
・自分から積極的に質問ができる子
・競争や、友達と競い合うことでモチベーションを上げられる子
・決められたカリキュラムに対して自分のすべきことを理解でき、進捗に遅れずついていける子
・塾の時間に自分のスケジュールを合わせられる子
・トータルでかかる費用を把握しておきたいご家庭

集団指導のメリットは、目指す学校に合格するために一緒に頑張る仲間がいること。同じクラスの生徒たちの頑張りを見てモチベーションを上げることができます。また競争する中で自分の成績の位置と志望校までの距離、どれくらい点数を上げる必要があるのかなどを客観的に知ることができます。

集団指導のデメリットは、自由度が少ないことです。カリキュラムは塾独自に作られ、志望校合格など目的に合わせた内容で一年間の予定が決められています。そのため、例えば部活動や習い事が忙しいお子さんは休みがちになりかねません。

また講師1人が担任する人数が多いぶん、どうしても生徒一人一人への目は届きにくくなります。その他、競争が苦手な子、あまり人と積極的に話せない子などはストレスを感じることもあるようです。

(2)個別指導

個別指導は、1人の講師が1人の生徒、または2~4人程度の少人数を指導する手法です。マンツーマンの場合は個別のスペースにホワイトボードと生徒の席がある形が多いです。複数の生徒がいる場合は、生徒が区切られたスペースに座り、そこを講師が巡回する形がとられることが多くなります。

【個別指導が向いているお子さん】
・勉強の仕方がわからず、いちから丁寧に教えてほしい子
・苦手科目があり、集団指導塾ではついていけなかった子
・部活や習い事が忙しく、自由な時間に、自分に合ったカリキュラムで教えてもらいたい子
・競争が苦手な子、自分のペースでコツコツがんばりたい子
・勉強への意欲が少ないため、学習量や学習時間の管理まで丁寧に見てほしい子
・学力はそれなりにあるがこだわりが強く、自分のやり方で勉強を進めたい子

個別指導のメリットは、スケジュールの自由度の高さです。部活動や習い事で忙しい場合、自分のスケジュールに合わせた時間割を組んでもらえます。

また生徒に合わせたカリキュラムを組んでくれることも大きなメリットです。例えば、英語だけが苦手で他の教科は高い偏差値が取れている場合、英語の授業数を増やし、他の教科は自習または月に1回程度質問の時間を設ける、なども可能です。無駄な授業を受ける必要がなくなります。

個別指導のデメリットは、競争が無いため、自分の成績の客観的な立ち位置が見えにくくなってしまうことです。そのため受験では定期的に外部模試を受ける必要があります。

またマンツーマンの場合は、講師に慣れてくると授業内容にメリハリがなくなり、雑談してしまったり、カリキュラムどおりに進まなくなったりするおそれがあります。自己管理ができないお子さんの場合、マンツーマンは便利ですが、甘えにもつながるため注意が必要です。

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(3)映像指導(オンデマンド方式)

映像指導(オンデマンド方式)は、あらかじめ収録された授業映像を見て学ぶ方法です。

【映像指導(オンデマンド方式)の向いているお子さん】
・部活や習い事があるため、時間を有効に使いたい子
・感染症の不安があるため、自宅で授業を受けたい子
・わからないところを何度でも繰り返し学びたい、自分のペースで勉強したい子
・通塾時間をできるだけ減らしてタイムパフォーマンスを上げたい子

映像指導のメリットは、録画された授業のため、何度でも同じ講義を見られることです。わからないところだけを繰り返し視聴することも自由にできます。分かっている内容は倍速再生することもできるため、時間を効率よく使うことができます。

また塾によりますが、映像指導用の講義動画は、有名予備校などの講師が出演しているものが多く、授業の密度やわかりやすさは非常にハイレベルです。生徒をぐいぐい惹きつけて飽きさせない授業を行ってくれます。

映像指導のデメリットは、生身の講師がいるわけではないため、基本的に自学自習になることです。塾校舎があるタイプの映像指導塾では、コーチングを行う担当者がいることもありますが、費用の安い映像指導塾では学習計画を自己管理しなければならないことがあります。

また競争する友達も見えづらく、講師がいないため、飽きやすく、授業を視聴しながら寝てしまう生徒もいます。自分で高い目標をもって取り組める生徒でないと、長続きしないおそれがあります。

(4)オンライン指導(リアルタイム方式)

オンライン指導(リアルタイム方式)は、インターネットを利用して講師と生徒が、お互いの顔を見ながら対面授業のようにリアルタイムで受講する方法を主に指します。

なお「オンライン指導」と言う場合、(3)の「映像指導」や、「対面塾の授業を録画したもの(アーカイブ)」も含むケースがありますが、ここではリアルタイムでのオンライン指導を扱います。

【オンライン指導(リアルタイム方式)の向いているお子さん】
・感染症の不安があるため、自宅で授業を受けたい子
・遠方の有名講師の生の授業を受講したい子
・通塾時間をできるだけ減らしてタイムパフォーマンスを上げたい子

オンライン指導のメリットは、自宅にいながら塾に通っているように、講師から授業を受けられることです。オンライン会議ツールなどを使い、担当の先生と話しながら勉強できます。また多くの場合は個別指導になるので、質問なども対面授業と変わらず自由にできます。

有名講師の授業を受けたいけれど自宅所在地が遠方にあり、どうしてもその塾や予備校に通えない場合でも、有名講師からオンラインで直接指導を受けることができます。その他、通う必要がないため交通費の削減や通塾時間を別のことに充てるなどのメリットもあります。

オンライン指導のデメリットは、映像指導と同じく実際に塾に通うわけではないため、競争する友達が見えづらいことです。またリアルタイム制とはいえ、オンライン指導のみだとやはり緊張感は実際の対面指導塾よりも薄れるので、ときどきは塾の自習室を使えるなどの付加的な制度がある塾を選ぶとよいでしょう。

オンライン指導はコロナ禍で飛躍的に需要が延びましたが、各塾の提供しているサービス内容や費用は異なります。オンライン指導やオンライン指導を行っている塾については以下の記事を参照してください。

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(5)自立型・自習型(指導はほぼ無い)

自立型・自習型の塾では、問題のプリントなどを使い、生徒が自分一人で学習します。分からない問題を質問した際、教室管理者が教えられるかどうかは、塾によるようです。

【自立型・自習型の向いているお子さん】
・自分でわからないことは調べたり考えたりして、解決できる子
・学習習慣を身につけたい子

自立型・自習型のメリットは、問題を大量に解くため演習量が増えることです。学習はある程度の「数をこなす」ことが大前提。与えられるプリント類をどんどん解いて、解けるようになったら次のランクになる自立型は、わからなければ何度でも解き直し、わかるところはどんどん先に進めます。向上心の高い生徒さんなら、自分の頑張りで上のランクに上がれるので楽しいと感じられるでしょう。

自立型・自習型のデメリットは、基本的には講師の指導が無いことです。これは同じ系列の塾でも教室によって差があります。プリントを与えるだけ、教室長はいるだけで質問にも答えられないというケースもあるため、通う前に確認が必要です。

またある程度向上心が高く、与えられた課題をきちんと終えられる子でないと継続は難しいかもしれません。塾の時間内に終わらなかった課題が宿題としてどんどんたまっていき、家庭内で親子げんかになってストレスでやめたというケースもあります。

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学習塾選びに失敗しないために!子どもに合った塾を選ぶ8つのチェックポイント

必ずお子さんに合っているかどうかを無料体験で確認しよう
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多くの種類がある学習塾の中からお子さんに最適な塾を探しだすため、ここでは確認すべきチェックポイントを解説します。

(1)目的に合った塾か

塾に入ろうと思った理由、目的は何でしょうか。塾に行く目的をはっきりさせると、どの学習塾を選ぶかが見えてきます。

例えば、学校の授業内容についていけないならば補習塾を選びましょう。部活動が忙しいから自由な時間に通いたいなら、補習塾の中でも個別指導を行ってくれるところがおすすめです。

受験対策が目的ならば、大手の集団指導塾を最初に検討しましょう。志望校合格のための情報やデータを豊富に持っているほか、塾で規模の大きな模試を運営していることも多く、志望校合格のための距離を測ることができます。

学校の授業についていけないのに、無理して大手進学塾を選ぶと、塾の授業にもついていけずにやる気をなくし、学校のテストの成績がかえって落ちてしまうおそれもあります。

(2)子どもに合った指導方法をしてくれるか

「子どもに合っている」は広い意味をもちます。例えば学力、性格、集中できる時間など。学力ならば補習塾か進学塾か選ぶのは比較的簡単ですが、それ以外はお子さんの個性に合わせて選んでいきましょう。

例えば、一人でわかるまで問題に向き合って解決したいタイプの子は集団指導塾よりも個別指導塾がよいでしょう。その場合も、その子の性格に合う講師を選んでもらう必要があります。

集団指導塾でも、大手ほどクラス分けが厳密ではない塾もあります。中規模塾などに多く、集団指導でありながらアットホームな雰囲気があり、受験に対しては塾長以下講師が親身に対応してくれることも多いです。ガツガツした競争が苦手だけれど集団指導塾で切磋琢磨したい子は、こちらのほうが向いているかもしれません。

個別指導の場合は、例えば最近増えているADHDのお子さんなどには、10分ずつ時間を区切って休憩をとったり、本来は80分の授業を40分ごと2回に分けて進めたりと、生徒に合わせた工夫を行ってくれるケースもあります(事前に対応可能か塾に問い合わせてください)。

(3)志望校の合格実績はあるか(進学塾の場合)

受験を目的に塾に通う場合は、過去にその塾から各学校にどれくらい合格しているかを知ることは非常に重要です。全く合格実績がない塾だと、せっかく通っても、その志望校に合格するノウハウがないため入試に出ない問題を解かされるおそれもあります。

合格実績は、系列塾全体の結果ではなく、通いたい塾の実績を確認してください。また、必ず「直近の実績」を確認しましょう。「10年以上前に合格者がいた」のでは、現在の入試に対応できていない可能性があります。

(4)担当講師の質は良いか

プロ講師かアルバイト講師より、講師の教え方、人間性、生徒への向き合い方などをチェックしてみてください。わかりやすい教え方かどうか、声の大きさはどうかなどもチェックしましょう。

最近問題になりがちなことは生徒への講師からのハラスメントです。プロ講師でも生徒に暴言まがいの言葉がけをする人もいますし、アルバイト講師でもとても丁寧で、生徒のために親身になって、合格したら一緒に喜んでくれる先生もいます。

こればかりは、体験授業で実際にその先生の授業を受けてみないことにはわかりません。体験授業を必ず受けるようにしましょう。

(5)サポート体制は十分か

塾によってサポート体制は異なります。例えば授業を欠席した際に振替授業を行ってくれるのか、録画したアーカイブを視聴するのか。成績が上がらないとき、質問に対応してもらえるのか、また補習を組んでくれるのかなどを確認しましょう。

ほか、受験のストレスで精神的に追い詰められたときや、塾の友人関係など悩みごとに対し、どのような対応をしてもらえるかもチェックしておくと安心です。心理士やカウンセラーに相談できる塾もあります。

(6)費用は予算内か、追加料金は無いか

塾によっては、授業料と基本料金のみをホームページや広告に載せていることもあります。実際に入塾してみたら、教材費、模擬試験受験料、施設使用料、光熱費(冬場の暖房費)などが上積みされるケースがあり、予定より高くなってしまった…と悩むケースもあるようです。また一部の塾では料金は公開しておらず、生徒ごとにプランを組んでいるため、高いのか安いのか比較が難しいケースもあります。

塾費用の相場について事前に調べておき、実際に入塾前の面談では、詳細な費用を確認することが大切です。

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(7)アクセスや立地は安全で便利か

在宅で授業を受けられるオンライン指導が増えたといっても、多くの塾は校舎まで通うことが一般的です。遠方の塾を選ぶと、お子さんの体力に負担を強います。また送迎の手間などもかかります。塾は、できるだけ自宅から近いところ、学校帰りに立ち寄れるなど通いやすいところを選びましょう。

ほか、塾の校舎が建っている場所が治安の悪い地域ではないか、帰り道に人通りがなくなってしまわないか、なども合わせてチェックしてください。

(8)評判や口コミの内容はどうか

塾についてのネット上の評判や口コミを、気になって色々と調べている方も多いでしょう。ネット上の評判や口コミは、あくまでも顔も知らない第三者の意見です。中には根拠のない誹謗も含まれていることもあります。逆に、とても良いことばかり書かれているならば、意図的に評価が左右されていることもあり得ます。

近所の方の評判は、ある程度信頼性が高いように感じがちです。同じ学校に通う先輩があの塾に通って志望校に合格した、などの話から塾を選ぶことも悪いことではありません。

しかし、結局はその塾が良いか悪いかを決めるのは、お子さんと保護者の方です。お子さんに合っているか、目的が達成できるか、複数の塾を比較して決めるようにしてください。ネット上の口コミや近所の方の評判は、あくまでも参考として受け止めましょう。

まとめ

この記事では塾の種類、その指導方法の違い、塾の選び方について解説しました。いろいろな観点から塾を比較し、選ぶのが大切です。何よりも、お子さんに合っているかどうか、塾に入った目的が達成できるかどうかを基準に、お子さんと保護者の目で見て決めるようにしましょう。

近隣で塾探しをするならば、「塾探しの窓口」が便利です。エリア別に塾が探せるため、お子さんに通塾の負担を強いない範囲で塾が選べます。資料を取り寄せたあとは、必ず無料の体験授業を受けてください。無料体験で授業のわかりやすさや講師の人柄、塾の雰囲気、志望校の合格実績、サポート体制、そして費用を十分に確認しましょう。複数の塾を比較検討して、お子さんにぴったりの塾を選んであげてくださいね。

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この記事を書いた人

塾探しの窓口編集部

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